無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

福島県矢吹町へ行く4 第3災害公営住宅

2018-06-26 00:02:53 | 建築・都市・港

設計に関わった建築家の内、唯一と言ってはなんだが今回参加しなかった人の建物だ。最も遅く竣工し、設計者も地元だそうだ。木造大断面の共同住宅である。敷地の狭さも相まって、設計に苦労したと思われるが、第1第2と比べると普通のアパートに見える。

ただ、こちらは唯一災害公営住宅の中で和室(畳敷き)がある。内部の作りも普通の住宅に近づけようとしている。

棟木の高さを利用して吹き抜けとロフトが準備されている。ただ、建築設計としては、単なるロフトとアルミのハシゴはどうなんだろうと思う。

中央のダイニングキッチンを挟んで左右に和室があった。北側の部屋には床の間があった。最近の共同住宅では床の間を設けるのは難しい。

南側の和室。右側の壁の板は長押だそうだが、これは在来工法の和室の長押とは似ても似つかわしくないと思われるのだが、何でも県か国かの共同住宅の基準にこれが載っているそうだ。私には新しい壁に釘を打ちたくない為の策略にしか見えない。

 実は復興住宅にも落とし穴がある。入居出来るのが被災者に限られる為、一般の人が入れない。第1から第3まで、全部が埋まっておらずにこうして内部の見学が出来るのだが、当初の矢吹町の人口を増やそう、奥州街道の街並みを取り戻そうとする試みには相反する部分がある。補助金とは有り難いものではあるけど、脚を引っ張る場合もあると言うことだ。実に悩ましい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 福島県矢吹町へ行く3 第2... | トップ | 福島県矢吹町5 みんなの家... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

建築・都市・港」カテゴリの最新記事