昼食を終えて、第2災害公営住宅に向かった。北側に下がる斜面上に敷地を持ち、最も大きな団地となる。愛宕山から吹き下ろす風が、それぞれの住空間を通り抜けるように配置されている。
普通の共同住宅のような重層タイプと大家族向けのメゾネットタイプも用意されている。この屋上は、大変に眺めも良く気持ちの良い場所だと想像できる。
この第2災害公営住宅の特徴は、縁庭と通り間である。
玄関の他に、縁側(冬にも使える縁庭)が設けてある。都会とは違い、地方では外から土間を通って家の中に入る便利さがある。それを共同住宅に作った。
夜になると住宅からの灯りが、行灯か提灯のように外部を照らすことで、地域の繋がりを保ちたいとする計画である。
ただ、実際に住んでいる人たちは、それほど地域に貢献すると言うより、プライバシーを重視して住みたいと願っているようだ。カーテンや目隠しは住んだ後にそれぞれ設けられたようである。
色彩計画は、矢吹町カラーである。ただし、木部の彩色は数年で劇的に変化する。次第に濃くなって行き、塗料が剥げるとどんどん灰色になる。
内部にも入らせて頂いた。子供のいる女性は、この開放する下部の建具が恐いという。オトナになれば開口出来る方が良いと思うが、確かに危険ではある。
細かなでティールが面白かった。大変に工夫されていた。参考になることが多い。階段部分の採光が優しい。
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