建物は土地の上に建てる。通常はその土地は道路よりも高くし、雨水が道路側溝に流れるようにする。敷地も雨水がスムーズに流れるようにと、奥の方を高くし、水勾配を取る。その勾配は1/100とも言われている。建物が大きくて敷地が広いと、この1/100もなかなか大変なのである。100mの距離があれば、高さ1mが必要となる。これは排水管にも言える。しかも勾配のついていない道路はなく、敷地も真っ平らはない。
東京の豊洲の市場は巨大であり、多量の水を使う施設である。この水勾配が取れなければポンプアップが必要になるが、混み入った配管を設置するにも床にピットが必要になるのは、建築に携わっている者なら当然の考え方である。土の中に全て埋めれば、漏水の度に地面を掘ることになる。そんな面倒な事は出来ない。
日建設計が少しづつ反撃を始めた。これは東京都から2009年1月13日に出された資料で、業務委託終結後にこの断面図を提示したそうだが、すでに地下空間をでモニタリング作業する想定をしている。
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毎日のようにTVでこの問題が面白おかしく報道される中、日建設計広報室は今回の発表について、「社会的影響が大きいので、守秘義務違反に当たらない範囲で説明した」とコメントしているそうだ。そうか、守秘義務を考慮して、今まで黙っていたのか。
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