無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

マタンゴ

2011-10-03 19:08:41 | 映画・TV
俳優の山内賢氏の訃報が届いた。私の年代から見れば、ちょっと先を行く大人で、和泉雅子とのコンビの青春映画が懐かしい。最近の訃報は、世代が変わるのを実感する。まだ若いのにと思う反面、自らも一線を越えた向こう側に近づいている事を気付かされる。ネットで、その訃報の記事を読んでいく内に、久保明の名前が出てきて驚いた。山内賢と兄弟なのだと言う。兄の久保明の映画界入りが切っ掛けで、山内賢も同じ道へ進んだのだそうだ。久保明と言うと、私が子供の頃に映画館で恐い思いをした怪獣映画でよく見た顔だ。もっとも鮮明に覚えているのは、「マタンゴ」だろう。

マタンゴは、南海の孤島に漂着した男女が、食料があるのに人間がいない事に出くわす。難破船の廻りには、時折不思議な物体と言うか生き物が動いている。マタンゴと呼ばれる茸の化け物なのだが、食料が残っているにもかかわらず、人間が島の茸を食べて、マタンゴに変身するのだ。男性はいきなりマタンゴに、美しい女性はちょっぴり腕とか頬に痕跡を残す。久保明ふんする主人公は1人で島を脱出する。漂流している所を他の船に助けられ日本に辿り着くが、多分精神病院の部屋にいるのだろう。「仲間はみんなマタンゴに変身して生きている。俺は最後まで、キノコを食べなかった。」と叫ぶ彼の顔も、茸に変わりつつあった。と、まぁ、こんなあらすじで、山内賢よりも久保明の方が馴染みが深かった。



新聞をパラパラとめくっていると、小柴英樹の訃報も載っていた。小柴大造の兄で、やはりミュージシャンだった。享年62歳だそうだ。山形県の人なら、知っている人も多いと思う。いやいや、私のような年代でなければ、知らないだろうな。ああ、秋ってなんて、もの悲しいのだろう。
コメント (2)
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