今年のサンショウクイの初見となった。知人から朝早くの電話、「サンショウクイが500羽くらい飛んだから、きっと向こうでも見れるはず‥」と言う。知人が見た山と自分がよく見に行く山で20 km 以上離れているので、向こうを飛び立ったと言っても朝のうちにやって来るかどうか? と迷いつつも、台風で留まっていた渡り鳥が今日あたり沢山飛ぶかもしれないと思って、行ってみることにした。
現地に着くと、隣県ナンバーの車がずらり。大きな望遠レンズを付けたカメラの三脚も立ち並んでいた。鳥を見るには遅い時間に来たという気後れもあって、少し離れて双眼鏡を構えた。なかなか現れないので、場所を変えて山頂付近を散策。すると、ヒリヒリという囀りと共に数十羽のサンショウクイの群れが頭上を横切った。近くの木に止まった数羽にカメラを向け、一応の証拠写真を撮る。その後3~4回、合計で数百羽のサンショウクイを見たところで、今日は満足した。8月末から3回ほど出掛けたものの、まだ1羽もサンショウクイに出会えてなかった。「一年くらいサンショウクイを見ない年があってもいいか」と思ったりもしたが、知人の電話のおかげで見ることとなり、出掛けた甲斐があったというもの。
あいにく今日は空が薄曇りで鳥の撮影には今一つだったが、ともかく今年も西へと渡っていくサンショウクイの群れを見ることができた。今年もこれで、秋の渡り観察の始まりである。