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総理の辞意表明

2020-08-28 | 日記

今日の昼過ぎ、「総理大臣が辞意を固めた」とのニュース速報が入った。夕方には総理の記者会見が予定されていたので、朝からその内容を推測・憶測する話題がワイドショーなどで大々的に取り上げられた。今日、というよりは数日前からニュース・ニュースショー番組では盛んに「総理の健康問題」が注目され、事情通?のコメンテーター達を招き予測・推測を繰り広げられていた。「一国の首相の健康問題というのは、国のトップシークレットで、それをどうこう言うこと自体信じられない」というような発言もいくつか聞いたが、逆に、「それが首相の近辺から聞こえてくるから、取り上げられることになる」という発言もあった。

 昼すぎのワイドショー番組もその話題を扱い、司会者が「夕方の総理記者会見は、こんな内容が予想されるのでは・・」と説明する中で、画面上に「総理が辞意を固める」という速報が流れた。何だかんだという議論が数日間繰り広げられた挙句、その ”結論” のあまりのあっけなさに "唖然" である。その少し前に「今、総理が与党本部に向かっている」という情報が紹介され、これは本当に退陣も有り得るのかという気持ちで見ていたが、それにしてもである。一転、番組の設定はひっくり返り、退陣決断の理由や決断の時期などへの推測、次の総理選びの時期・方法などへと話題が移っていった。まだ正式発表も記者会見も無いのに、である。どこまでが秘密なのか、いつまで秘密にしておくべきかは分からないが、どもかく正式発表前に首相退陣速報というのはどうなのだろうか。大臣クラスや連立与党ですらテレビで見て、マスコミの騒ぎで初めて知るという状況だ。

 夕方の総理記者会見は、最大の関心事がすべて "既知の事実" となった上での確認の会見となってしまった。実際、辞意を発表する側にとってむしろその方がやり易かったかも知れないと思うが、やはり、その速報の元となる情報がいつどこから出たのかと疑問が湧く。いくら番記者の勘が冴えていても、責任ある立場の裏付け無く「総理辞任」のような重大時を速報するなどできるはずはない。どこか責任ある筋からの確定的情報が、(意図的に)マスコミに流されたと考えられる。各テレビ局ほぼ同時のニュース速報だが、どの速報にも、それがどこからのどういう形で流された情報か書かれてない。

 つまり、政府からの正式発表でも与党の公式発表でもない(少なくとも、どこもそのように報道していない)のに、その「非公式の情報」で国全体、いや全世界が知ったことになるわけだ。その後の成り行きを見る限り、この「フライング」を政府も政治家も問題にした様子もない。他にも、このような情報ルートや情報公開の責任がどこにあるのか分からない「非公式な正式発表」が日本では多すぎる気がする。報道する側も、政府筋とか情報筋などとしか言わないルールとなっているようだ。せめて一国の首相の辞任という重大情報くらいは、「正式発表」で初めて公にされる状況が作れないものか? この国の公式発表とか情報公開に見られる「情報管理」のやり方が、どこかおかしい気がしてならない。