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阪神、日本一

2023-11-06 | 日記
阪神が ”アレのアレ” を達成し、38年振りのプロ野球日本一となった。一応阪神ファンとしている自分も、シーズン中は阪神の試合をそれほど見ていない。シーズン途中で首位に立っていると期待しても、夏休み終わり頃には負けが込んで優勝争いから脱落していることが多いからだ。どこか、「期待して見るだけ損」という感覚がある。それでも内心応援しているのが阪神ファンの特徴、というか「ああ、やっぱりダメか」と自嘲気味に自分を慰めるのが阪神ファンの日常になっていた。
 今年も一旦点いたマジックが消えた辺りで「ああ、やっぱり・・・」という気がしたのだが、再点灯から最後11連勝で優勝を決めたと聞いて、「期待して全試合を見ておけば良かった」との後悔と同時に、「今年の阪神はどうしたんだ?」と興味が湧いた。
 その後、フライマックスシリーズ、日本シリーズと阪神の試合を見て感じたのは「高校野球みたいやな」という感想。もちろん、一人一人の能力はプロでも一流に入る選手が多いと認めるが、全体の雰囲気が「昔ながらの阪神」らしからぬ、「真面目さ、丁寧さ、一生懸命さ」が感じられる今年の阪神チーム。
日本シリーズでも、抑えられている中でやっと出た1本のタイムリーから、連打となって一度に6点取って逆転勝ちしたり、怪しい球を丁寧に見極めて四球・出塁を優先したり、守っていても投手や野手の表情から真剣さが伝わって来た。
 聞けば3割バッターが一人もいない、チームホームラン数でも目立たないそうだ。それでリーグ1の得点数を叩き出したのは、四球・出塁の多さだけではないだろう。ランナーが出ればそれを進塁させ、何とかランナーをホームに返すという、野球の原点に忠実な攻撃を大切にしたからなのだろう。高校野球では、これというスラッガーの居ない「あれ!」と思うチームが、一挙に5点6点取って試合をひっくり返すことがある。好投手に抑えられていたチームが1得点をきっかけに連打し、単打の連続で試合を逆転することもある。
 プロ野球選手としてのスピード、力強さ、バッティング技術が伴っていることはもちろんだが、それとは別に今年の阪神は、そんな「甲子園の一球を巡る野球、そして試合展開の妙とそれを操る醍醐味」を思い出させてくれるチームだったと思う。

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