愚ダメ記、真誤付き、思い津記

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靴底洗浄マット

2020-08-23 | 日記

玄関に靴底を洗浄(消毒、と言いたいところだけれどそこまでは)を設置してみた。新型コロナウイルスのニュースに明け暮れる半年だが、その中で一時話題になった「Japan factor」。免疫に関係する遺伝子の違いとか、手洗いマスクの励行に比べればマスコミで大きく取り上げられなかった日本人の慣習に「玄関で靴を脱ぐ」「家外と家の中で履物を変える」があると思う。それに気付いたのは、フランスで暮らす日本人へのインタビューを聞いた時である。彼は手洗い・マスクに言及した後で「履物を変えることも大きいと思う」と付け加えた。確かにそうだと思った。短期間アメリカで暮らした時、アパートの床は靴で歩く設定になっていた。彼らは靴のままでベッドまで行くらしいが、自分には違和感がありドアの内側で部屋用のスリッパに履き替えるようにした。

 欧米諸国でのスキンシップの多さも感染拡大の大きな要因だと考えるが、感染が急速に広がった時期にはさすがにそれは避けているように見えた。しかし、ロックダウンした街の食料品店、バス・電車の床、道路など、その上を歩き回った靴の底にウイルスがくっついただろう。もし彼らの生活スタイルが変わっていなければ、その靴で部屋の中を歩き回り、時にその床に座り込む? 欧米スタイルのホテルのベッドに掛けてある布は何のためか、というクイズがあったが、靴を履いたままでベッドに寝転びそのベッドで寝ることもあるのだろう。欧米でも玄関で靴を脱ぐようになった、というニュースはまだ聞かない。

 実際のところ、それが「Japan factor」の一つだったのかどうか知らないが、手洗い・マスクと同じくらいに可能性があると思う。全乗客が去った後のダイヤモンド・プリンセス号で新型コロナウイルスが何処に多くみつかったか、という報告に「トイレの床」というのがあった。乗客がどの程度共通トイレを利用していたかは分からないが、共通スペースのトイレを使用した後で入念に手を洗ったとしても、通路ではマスクをしていたとしても、部屋に戻る靴底にウイルスが付いていたのでは防御は片手落ちになってしまう。

 床や廊下でのウイルス検出についてそれ以外はあまり聞かないが、飛沫が下に落ちる話は度々取り上げられる。「2m離れていれば、飛沫は下に落ちて相手に届かない」と。「下に落ちる飛沫」は通路・廊下・道路・電車の床などに落下しそこにウイルスが存在するわけだから、その上を歩けば靴底にある程度くっつくのでは? 仕事や買物で歩き回って帰宅した時、日本の家庭では靴は玄関に置き去りなので靴底のウイルスは部屋に持ち込まれないで済むが、もしそこにウイルスが付いている可能性があるなら、それを洗剤で多少とも殺すことができればもっと良いではないか。

 洗濯用洗剤や食器洗い洗剤でウイルスのエンベロープが壊れるのだという。衣服に付いたウイルスは洗剤で選択すれば殺せるという。玄関にマットを置き普段使う洗剤を浸み込ませてやることは大してお金も手間も掛からないわけで、それで感染リスクが少し下がるなら「やらないよりは、とりあえずやっておこう」と考えた。さして人口の多くない地方の町にもあちらこちらで感染が持ち込まれていると報道され、秋から冬に掛けてはさらなる拡大の恐れありとも聞かされる。いずれは自分の町にもやってくるものと覚悟して、まずは練習がてら多少の抵抗に取り掛かる。