愚ダメ記、真誤付き、思い津記

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遠雷を聞くも、夕立なし

2020-08-22 | 日記

午前中、知り合いから渡り鳥の情報が入った。5月に北へ見送った鳥が、まだまだ暑いというのに南への旅路の途中だという。確かに夏至を挟んで大体同じくらいの月日が経ってはいるが、それにしてもこの暑さの中「北の涼しい繁殖地でもう少し過ごしても良いのじゃない!?」と声を掛けたくなる。

 せっかくの情報なので写真でも一枚、と思って昼近くに出掛けた。鳥を確認しつつ一回り・・と歩いていると、空の上から「ドドド、ゴロゴロゴロ」と懐かしい音が聞こえて来た。見上げると、遅まきながらの入道雲。見ているうちに雲の頂上が膨らみ、形が変わっていく。夏前の梅雨前線の雷は何度も聞いたが、青空の下で聞くこの夏初めての「入道雲からの遠雷」だ。「お父さん、あの音何?」と近くにいた子供が父親に尋ねたが、その答えは聞こえなかった。自分の子供なら「入道雲の中で雷さんが太鼓を打ち鳴らし、夕立の到来を教えているんだよ」とでも言っておこうかと、ふと浮かんだ。「親切な雷さんが、早く洗濯物を取り込まないと濡れちまうぞ!と、お母さんに知らせてくれているんだよ!」と。

 狙いの鳥は木々に隠れて撮ることできず、入道雲は大きすぎて画角をオーバー。何も撮らぬまま、薄暗くなって来た空の下を自宅に戻る。しかし、結局、遠雷だけで夕立は来ず。夕立がくれば庭に水を撒かずに済むと心待ちにしたのに、気付けば崩れた雲の後姿を夕陽が照らすだけ。熱く乾いた庭の土に延びるホースを仕方なく持ち上げ、人工雨で冷やしてやることにした。