形がまず違います。
油揚げの形が、もともと違うんです。こちらでは長方形ですが、関西エリアは正方形なのです。
土曜日のNHK「食彩浪漫」のゲストにピーコが出演して、お母さんの味、「五目いなり」を紹介してるのを観て、無性に作りたくなりました。
いなり寿司、かなり好物なんです。
四国の西のはずれの宇和島も、食文化は基本関西風です。
どちらかというと、薄目の味付けです。
東京に出てくるにあたり、まわりの人間からいろいろなことを聞かされておりました。
おじさんの時代でもそこそこの情報はありましたのでね、うどんの汁は真っ黒だということは、誰もが口にすることでした。
初めて関東のうどんを食べたのは、受験で上京した折です。
具の数の多い「おかめうどん」を注文しました。
運ばれてきたうどんを見て、噂通り汁が黒いのを確認しました。
見た目よりはしょっぱくはないというのが、初体験の感想です。
薄茶色く染まっている麺にはびっくりしましたけどね。
それより何よりです、東京に来て一番ショックだったのは、いなり寿司です。
初めて東京のいなり寿司を口にした日のことは、一生忘れないでしょうね。
オーバーでもなく、カルチャーショック初体験かもしれません。
油揚げを2枚に切るのも、対角線に包丁を入れますのでね、三角の形になります。
酢飯を詰めると、三角の山のかたちになります。
俵型のこちらのおいなりとは、まったく違った形です。
甘目の味付けではありますが、東京のものほど濃くはありません。
ウェット感も違います。
酢飯の量も違います。
二口ほどで食べられるような上品な大きさではなく、倍以上詰められております。
そしてそして私が何より驚き、目が点になったのは、一口食べたときです。
えぇ~~何これ、具が何も入ってないじゃないかよ!
五目とはいいませんが、なんらかの具が入っているのが当たり前です。
それがいなり寿司です。
酢飯だけしか詰められていないおいなりさんなんて、考えられません!!
精々が、たまに胡麻がはいっているものにお目にかかるくらいでした。
いなり寿司への思いが充たされるのは、関西に行ったときでしかありませんでした。
いまでこそ、東京でも五目いなりは普通に手に入るようになりましたが、私が上京した当時(なんと37年も前です)は、まず目にすることなかったですね。
ずっと後年の話です、この問題が解決したのは。
自分でいなり寿司を作るようになってからですのでね。
それと、関東風?のおいなりさんの美味しさも、今では充分楽しめるようになっていることも、一応報告しておきますね。
さてさて私にとっていなり寿司はおふくろの味の代表のようなものですが、久々に作ってみることにしました。
以前にも記事にして文章では書いていますが、わが家のいなり寿司には切干し大根が入ってました。
秋に作っておいたんですよ。大根の皮を刻んでね。
みかんの皮も一緒に乾燥させてます。
これを使いました。
人参、牛蒡、干し椎茸、切干し大根&みかんの皮、本来なら天ぷら(宇和島のね)があればベストなのですが、今回は竹輪を使いました。
これらの具を刻んで、甘辛く煮ておきます。
油揚げはかなり甘めに煮て、ざるに並べて自然に汁気を切ります。
決して手で押したり、重しを乗っけて絞ったりしてはいけません。
ここが大切なポイントです。
これは「群舎・むれのや」(惜しまれながら昨年の8月に閉店した、知る人ぞ知る名店です)のおばちゃんに教えてもらったんですよ。
goro'sが開店したとき、差し入れでいただいたいなり寿司があまりにも美味しかったので、作り方を教わりました。
そのときに念を押されるように言われたのが、この方法です。
1時間ばかり放置して、汁気を抜くことが大切です。
程よいウエット感になります。
それではまずバラ寿司を作りましょう。
具の量はお好みですね。
正方形の油揚げを手に入れるのは大変なので、そのあたりのスーパーで売っているスタンダードなものを使います。
バラ寿司を開いた油揚げに詰めていきます。
おじさんの場合はかなり多目のごはんを詰めます(ピーコさんちのもそうでしたね)。
そうですね、小さなおにぎりくらいはありますかね。
油揚げがぱんぱんになるくらいです。
とはいいつつ、ちゃんと閉じられるくらいの加減にはしてますよ。
はい、できあがり~~
写真から伝わりますかね、この大きさが?
かなりデカイと思ってください。
味ですか?
ちょっとその前に。
詰めきれなくて残ったバラ寿司を、まずいただきましょうかね。
昨夜のしめ鯖を残しておいたのを、茹でた絹サヤと錦糸玉子とともにトッピングです。
海苔を手元に切らしていたのは、いささか残念ではありますが。
それでもね、いい感じでした。
さてさて肝腎のいなり寿司のお味ですが…
うまいに決まってるよ!!
大口あけてかぶりつきましたよ~~~
最後に一言アドバイス。
調理のどの過程にも言えることですが、決して甘味(砂糖やみりん)をケチってはいけません。
普段料理するときよりも、かなり甘目の味付けにしてください。
経験則で申しますとね、考えられないくらいの砂糖を入れます。
気持ち悪くなるほど大量だと思ってください。
健康志向が言われている昨今、塩や砂糖を控え目にするのは当たり前ですが、この場合は目をつむるしかありません。
そうしないと、おいしい「おいなりさん」にはなれません。
断じてです。
子供のころ小学校の運動会、遠足には必ず母親に作ってもらいました。鶏の鶏冠みたいな真っ赤な
紅生姜が付いていたっけ。
わたしの子供の頃の「いなり寿司」の思い出、
そのおいなりさんに、そっくりなのです!
そう、五目寿司がはいっちょった。
GOROさんのレシピと違うところは、
まず、ミカンの皮ははいっちょらん。
あと、天ぷらはもちないが、でもチクワの薄切りの炊いたんがはいっちょった!
そして切り干し。これは普通入れるものなのかしら?
うちの場合、入ってないときもあったけど、入っていたこともたしかにあった。たべた味の記憶がある。
うろ覚えなんです。だって、めったにつくっちもらえん。
特別おねだりしたときぐらいだったもの。
京都生まれ、京都育ちの母のつくるいなりずしでしたが、もともとは宇和島祖母の味だと思う。
ってことは、切り干しは宇和島風なのかな???
GOROさんの思い出では、友だちもみんな切り干し入りを食べてたのかしら?
西共通の味なのかもしれまへんな。
でもって、おいなりさんはおおぶり俵で、
上にサヤエンドウの塩茹でが
ゲタの鼻緒がわりに飾りとしてのってました。
そうそう、中身にもサヤエンドウの細切りの塩茹でがはいってたな。
味つけはもちろん、だし、ミリンたっぷり聞いてます。
乾しシイタケの戻し汁で五目の具を炊いちょったなぁ。
ってな感じです。
そして私・・まだつくったことない・・・
ところで、大分には薄い油揚げは売ってません。
分厚い、三角のヤツだけです。
少なくとも厚揚げぐらいの厚さはあります。
細長い四角のおあげも正方形もまず見かけない。
あの分厚いのでつくれるんかしらん????
今度聞いてみよう!
今お腹ペコペコです(^^)
みかんの皮入りの五目寿司(ばら寿司)っていうのは初めてですよ。
ほんのりフルーティーな香りがするんでしょうか?
さて、私の出身の愛知東部では、いなり寿司はといいますと、
形は悟郎さんが作られたようなはちきれそうな俵型。
甘味が強く、揚げの煮汁が寿司ご飯に少し沁みるくらいウェットでした。
でも五目寿司じゃなく白い寿司ご飯が普通でしたよ。
(余談ですが、巻き寿司にかんぴょう巻きってありましたか?)
うどん食べに行ったら必ず、おいなりさん食べます!
が、作った事はないですね~
食べるの専門です。
義母のいなり寿司には紅ショウガが刻んで混ぜ込まれてました。
さっぱりしててとても美味しかったです。
義母、ばら寿司つけるのも上手なんですよ。
元気な頃にコツを伝授してもらえば良かったと、残念無念です。
あ、切り干し大根ですが、入ってたような記憶があります。
悟郎さんのおいなりさんの画像、何度見ても手を伸ばしてつまもうとしてしまいます(笑)
すごく美味しそうですよ。
私もそうでした。
何かことあるごとにいなり寿司を作ってもらいました。
おふくろの味の代表選手です。
自分で作っても、おふくろのことを思い出してしまいます。
こぐまさん
宇和島でも、市販のものや店で食べるものには、切り干しは入っていませんでした。
後年思ったんですよ、そういえば切り干しの入ったおいなりさんって、我が家のもの以外には食べたことないなって。
近所から頂き物のバラ寿司には、切り干しが入っていたと記憶してるので、まったく我が家だけのオリジナルってことはないんでしょうが、宇和島の家庭の味として定着してたのかどうかはわかりません。
今度調べてみます。
現在のいなり事情もふくめて。
大分には薄い油揚げが売られてない!
でもいなり寿司はあるんでしょう?
????
調べてみてください。
ポージィさん
お腹がすいているときにはちょっと酷な写真でしたね。
みかんの皮は私のオリジナルです。
身体によさそうかなと。
フルーティーとはいきませんでしたが、違和感もありませんでした。
今度切り干し大根を炊くときにも、入れてみようかと思ってます。
三河のほうは、私のいうところの関東風のごはん大目バージョンですね。
かんぴょう巻きですか?
元来巻き寿司といえば、太巻きしかありませんでした。
卵焼き、牛蒡、人参、ほうれん草、デンブなどと一緒にかんぴょうも入ってましたが、細いかんぴょうだけの巻き寿司は、こちらにきて初めて食べました。
次は太巻き作ろうかな…
ちょびママさん
うどんといなり寿司のコンビ、大好きですよ。
よくやります。
今回もやりました。
ただね、こちらでは眉をひそめる人、意外に多いです。
どちらも炭水化物じゃんって。
ただ食のありようも変化してて、うどんやさんにも、麺類と丼物のセットメニュー、随分増えてます。
昔はありませんでしたからね。
味も薄くなりましたが、全体的に関西風が主流になってきてます。
ただおこのみ焼きとごはんには、まだ市民権は与えられていないようです。
ちょびママさん、バラ寿司作ってみてください。
そんなに難しいものじゃありませんから。
お義母さん、喜ぶと思いますよ。
おいなりさん、これも年とともに好きになったものの1つなのですよね~。実は昔はそうでもなかった・・・やっぱり具がなかったのも理由の1つです。で、揚げの味付けがイマイチだと救いようがない(はは)。
ご存知かもしれませんが、東京では六本木にある「おつな寿司」のおいなりさんが絶品です。もし機会がありましたら是非。関東風ですが、これは美味しいです。
そう、小人さんが悟郎さんのおいなりさん、食べたがっていました。画面にかぶりつき(笑)。そうそう、彼からお伝えしたいことがあるので伝えてほしいと伝言が・・・
良かったらお手すきのときに見てやっていただけると幸いです。
本当にありがとうございました。
確かに、揚げの味ですべてが決まっちゃうこちらのおいなりさんは、作るとなると難しいかもしれませんね。
濃い味だから、あんまり大きいのも駄目だし。
「おつな寿司」のおいなりさん、食べたことありますよ。
手がべたつくくらいのウェット感があって、おいしかったです。
自分の編んだものを、別のブログで見るのは、なんとなく恥ずかしいような嬉しいような…
小人さんの成長の早さには、目を見張ってます。