「秋色 新宿中央公園4」
このところ続いている暖かさを持続したまま、新しい一週間が始まりました。
気分爽快ってところですが、さてさていつまで続くことやら。
怖い怖い月末が控えてますからね。
でも週初めがこんなに過ごしやすいと、なにか得した気分ではあります。
今どきの若い人にはわからないかな、今日の話は。
「喫茶店のナポリタン」のお話です。
おじさんが学生生活を送ったのは'70年代の初めの頃です。
あの頃を一言で言い表すとしたら、「議論の時代」だったと思うのですよ。
口角泡を飛ばすという言葉のまんま、時間さえあれば語っていましたね。
政治から芸術まで話題は次々と展開し、ときに喧嘩腰で相手をつっかけ、険悪になることもしばしでした。
思い返せば、埒もない赤面ものの内容ですが、当時は真剣そのものでした。
ファストフードもファミレスもなかった時代ですから、舞台はいつも喫茶店です。
コーヒーを1杯注文して、何時間も過ごしてました。水ばかりお替りして。
嫌な客だね。
学生街はマージャン屋と喫茶店だらけでした。
もちろん携帯もなかった時代だから、誰かを探すときは、マージャン屋か喫茶店に行けばなんとかなったんですけどね。
ことある毎に喫茶店に集い、語り続けるという日々でした。
本題のナポリタンの話。
そもそもわれわれが食べていたスパゲティナポリタンって、日本が発祥だということは、もう判っていますよね?
確かにね、アメリカの食文化を代表するトマトケチャップを、イタリアで使うなんてこと有り得ないし。
そういうことも、ずっと後になってから判ったことです。
スパゲティ(そもそも現在では、「スパゲティ」は「パスタ」に取って代わられています)といえば、ナポリタンかミートソースしかなかった時代でした。
ある年代(このあたりの線引きはちょっとわからないのですが)から上の世代にとっては、センチメンタルな郷愁だとわかった上での話ですが、喫茶店のナポリタンを語りだすと止まらなくなってしまいます。
それぞれにそれぞれの思いがありますからね。
ピーマン、タマネギ、ハム(もしくはベーコン)を太目の千切りにし、フライパンにサラダオイルを熱して炒め、そこに茹でた麺を入れトマトケチャップで味付けし、塩、胡椒で味を整えれば、ハイ出来あがり!
いかにもという喫茶店のメニューです。
昨日今日雇われたバイトくんでも出来ちゃう一品です。
この郷愁話のなかで、一様に語りこだわるのは、麺です。
この際の麺は、茹でたてでは絶対駄目なんですよ。
大鍋で一袋全ての麺を茹で上げ、水洗いし、冷蔵庫に保管しておいたものを使わないと、あの喫茶店のナポリタンの味にはならないとうのが、衆目の一致するところです。
コシのない、柔らかなスパゲティこそがポイントだなんて、到底若い人には理解不能でしょうね。
現在はアルデンテ全盛時代だからね(これについてはおじさん?です。なんでもかんでもアルデンテなんて、おかしいと思ってますよ)。
ポソポソプツプツした麺と、過剰に投入されたトマトケチャップ。
タバスコと粉チーズへのこだわり。
食べ終わったあとのお皿は、オレンジ色で油ぎってました。
ねぇ、馬鹿な話でしょう?
紳士然としたオッサン連中が、このときとばかりに、滔々と持論を展開します。
喧喧諤諤、われこそはの「喫茶店のナポリタン」を語るのですからね。
そうなんです、この話の主役は、オッサン連中です。
女性でナポリタンの話に乗ってくる人って、ほんとに稀な存在ですからね。
男というやつは、パスタの何を語ってるのよ…って軽蔑しないでくださいね、怖~~いおねえさまがた。
オッサンたちにとって喫茶店のナポリタンとは、特別な存在なんです。
青春という共通の空気感をもった、それはそれは特別な食べ物だったのです。
大目に見てやってください。
作ってみたくなりました。飲み物はやはりコーヒーですか?
久し振りです。
おじさんですよ、前々から。
レシピというほどのことでもありませんがね。
もしも作られるんなら、ケチャップをけちらないでくださいね。
断っときますが、マズくても文句いわないでください。
飲み物はやっぱりコーヒーでしょう。
今じゃ、”パスタ”と申しますが
スパゲッティの時代ですよね~
何故かピーマンが入っていて、ベーコンよりは
ハムの方がよりベターですわね
これでもかってほどケチャップを入れます
ハイ、お口のまわりまで赤くなりますね
ただ喫茶店の写真が出ているだけのさりげない本なのですが・・・
以前、こちらの雰囲気に憧れ、東京の喫茶店めぐりをしたことがあります。そのときに頼むものは必ずホットケーキかナポリタン、もしくはトーストでした。
喫茶店のご飯って何故か妙にそそられます。以外にも量も多いのですよね。あ~、食べたくなりました、ナポリタン!
さすが、同年輩!
パスタじゃね、絶対ありません。
断然ハム派も同じですね。
たまに思い出して作ってみるのですが(茹でたて麺ですが)、こんなにもケチャップを使わないと、あの味にならないのかと、びっくりしてしまいます。
普段は塩分控えめ生活ですが、このときばかりは惜しげもなく使ってます。
PanPanさん
世代で、喫茶店に詳しい人は珍しいでしょう。
ドトールにはじまってスタバ世代でしょう。
沼田元気さんの本は未読ですが、今世の中、70年代ブームだったりしますものね。
好奇心旺盛のPanPanさんは、喫茶店巡りをなさったのですね。
今は茹でたて麺のナポリタンになってるのかな?
私はここ数日中に食べますね、きっと。
それで、その頃はごろちゃんのスパが新宿で最高のものと信じてました。
銀座、赤坂、北新地、先斗町などで、遊んでたミキパパですが、最高の味音痴ですので、ナジャのスパが、大好きだったのです。
おそらく、いま ゴロチャンがあのスパを作ってくれても、とてものどを通らないでしょうね。
今は自分でおでん作って食べてる非行老年のミキパパです。
あの、独特のべたつき感は(←それが嫌じゃなかった私)、
茹でたて麺じゃなかったからなんですね!初めて知りました。
私の故郷愛知の東三河地方は、独自の喫茶店文化を持っているんです。
(↑と、思っています。名古屋の喫茶店文化ともちょっと違うの)
みんな駐車場があって、それぞれ建物にもメニューにも個性のある喫茶店。
でも、どの喫茶店でもスパゲッティ・ナポリタンは
定番メニューに入っています。というわけで何度か食べたことありますよ。
(関東へ来て、車で行って食事できるのが、ファミレスや
ファーストフードばかりと知ったときはがっくりしました。
近年都会ではカフェなるものが流行ってますが、三河の喫茶店は
もっと気取らない、老若男女気兼ねなく行ける雰囲気をもってました。
今でも変わらないでいてくれるかな?それとも廃れちゃったかな?)
あ…ナポリタンじゃなくて喫茶店論で熱くなっちゃった。
ナジャのスパゲティは、ガーリックトーストと同じソースを使ってました。
溶かしバターにニンニクを絞り込んで、刻みパセリを入れて固めておくのです。
それを、茹で上げておいたスパゲティ麺とともにフライパンで炒める。元来はエスカルゴソースからの転化のようです。
確かに狭い店内に、香ばしいガーリックの匂いが充満して、食欲を刺激してましたよね。
大いなる偏食家で、なになに「最高の味音痴」ですか?そんなミキパパさんからお褒めいただいても、複雑な思いではありますが…
なんでもいいから、食べてくださいね。
ポージィさん
名古屋の喫茶店文化は、折に触れ目にすることはありますが、東三河のそれもまた独特なんですね。
さすが車王国なんですよ。
車社会が発達したからこそ、駐車場付きの喫茶店しか成立しなかったんじゃありませんかね。
家族揃っていける喫茶店文化を持ってるなんて、素敵ですね。
今も残ってて欲しいです。
お話の中身・・・よ~く分かります。
でも、私は少しだけ若いようですから、
デパートの最上階のレストランの思い出とでも
いいましょうか?
喫茶店で何時間もおしゃべり・・・
私が住んでいたのは学生街だったので、
お店の真ん中の大きなテーブルがあって、
みんなでノート広げたりしてました・・・・。
そういえば、「心のノート」なんてのもあったなあ!
教科書をバンドで留めてた時代です。
その後、私は「パスタ」世代に上手くマッチしましたが、夫は未だにあの「ナポリタン」神話から根家出せていないようです・・・同じく(笑)
田舎ではここ数年、馴染みにしていた喫茶店が次々弊店しています。学生は何処へ?
少しじゃありませんよ。
世代が違うとおもいますよ。
とにかく、議論議論の時代でした。
いかに相手を負かすか、話題なんか何でもよくって、それだけでした。
パスタ世代で思い出しましたが、スプーンが出てきたとき、これをどうしろってんだって、ポカンとしちゃいましたもの。
パスタは大好きなんですが、あのナポリタンは別格です。
東京だってそうだと思いますが、町の喫茶店はすっかり減ってます。
今時の学生さんは、時間潰しには漫画喫茶とかに行くんでしょうかね?