現代日本語百科   けふも  お元気ですか

gooブログはじめました!日本語百科です。
現代日本語百科 ⓒ2013gooksky

恩師

2018-03-24 | 思い遥かに

雨にぬらせてしまった段ボール箱を乾かしてなかの資料を虫干しならぬ陽光にあててまた収めようとするがそこから出てきた句集があった。だいじにしまいこんできたものが幾たびかの整理にあって移動をしてきたものだから思わぬところでひょいと取り出すと、それはそのままに見覚えのある封筒のなかで、わたしにはなつかしきものである。昭和58年5月14日に39日法要を行ってその折に句集貝殻祭りを復刻し、いただいたものであった。1983年3月26日享年59、そして平成7年に13回忌法要をした時の冊子である。

恩師と呼ぶ、大学院時代までに教えを受けた、かけがえのない、わが先生の命日が近くなる。しかし、何時のことであるか、思い出すと、大学に入学して機縁ともいうべく、そのまま、10年間を師として仰ぎ、いまだ忘れえぬことであるのに、恩師は30年以上も前に還暦を前に逝去したのである、大学に職を得てすぐにも、だったか、わたしはいま、師よりも一回りを長生きしているから、この12年と、その20数年前を思い出すことになる。

政治を好むことなく、師は母校に研究室を得て1年、その時に入学をして授業を聞くことになる。そしてそれから3年は学園紛争の中となるが、勉強はどこでもできると、教室、研究室、会議室の片隅と学生スト破りの授業が続いた。学生たちは教室を封鎖し、研究室を荒らし、バリケードを廻らした。デモと、放水と破壊を尽くして学園は警察権力を導入した。そういう時代の、恩師はどう思ったか、学内勢力の派閥におしあげられていく。学部長、研究科長、副学長となり、学長候補で生を終えた。最期は、わたしの10年目の仏教文化研究所員の時であった。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。