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日本語の歌体

2017-06-18 | 日本語の謎、なぞ
歌体とは、短歌、長歌、旋頭歌など、そのリズムとされるのは、基本に5音と7音との構成である。等時拍によるリズムであるとすれば、単調であるが、これに1音の休止を加えると4と8の組み合わせとなり、歌謡としてのリズムができる。その拍子をとらえる解説が見える。中国の漢詩による5言、7言のことばにあわせて、日本語の歌体への影響を言う解説もある。おなじ文字という事にはならないから、5音と5言、7音と7言であるから、おのずと押韻をする監視のリズムとは異なると言ってよい。しかしそれでもなお、形式としての類似には、日本語に入れた漢詩漢文への憧憬があったのであろうし、韻文による文学作品の創造のもとであったはずであるから、歌を万葉仮名で記し、そのおのおのに七言絶句の漢詩訳を添えた新撰万葉、朗詠に適した漢詩文である七言二句のものによる和漢朗詠などの、リズムに得るところを日本語のリズムとしたと考えるが、すでに、万葉歌には、枕詞による五七調のリズムがあったことに注目しなければならない。



http://www.ondoku.sakura.ne.jp/rizumuronsou.html
>松浦友久『リズムの美学─日中詩歌論─』の「まえがき」
 より 

リズムというものがそうした深層性・根源性を含んでいるだけに、詩的リ
ズムの諸相には、きわめて実感的でありながら、なぜそう感じられるのか説
明困難な、多くの興味ある現象──いわば、”リズムの不可思議”──が含
まれている。
 たとえば、日本語詩歌のリズムは「五音」「七音」を中心としており、中
国詩歌のそれは「五言」「七言」を中心としている。両者の間に、影響関係
は有るのか無いのか、無いとすれば、なぜこれほど類似した形になったのか。
 また、「五七調」は荘重・典雅であり、「七五調」は軽快・流麗である。
この点は、日本詩歌の作者や読者である限り、誰も否定できない実感と言え
よう。同様に、中国の「五言詩」は荘重・典雅であり、「七言詩」は軽快・
流麗である。


http://www.ondoku.sakura.ne.jp/nihongorizumu1onsuritu.html

日本語表現には、五音と七音との繰り返しの音数律が多い。

音数律と拍数

短歌    57577
俳句、川柳 575
片歌    577
旋頭歌   577/577
長歌    57×n+7
連歌    (575/77)×n
仏足石歌  575777
和讃、今様 75×4   または85×4
謡曲    575+75×n
浄瑠璃   75×n
都都逸   7775



古事記 倭建命(日本武尊)
大和(やまと)は 国の真秀(まほ)ろば 畳(たた)なづく 青垣(あをかき) 山ごもれる 大和しうるはし

日本書紀
今はよ 今はよ ああしやを 今だにも 吾子(あご)よ 今だにも 吾子よ 


上代歌謡

記紀歌謡
資料には
『古事記』(歌数112。以下同じ。ただし112は113とする説もある)、
『日本書紀』(128)、
『琴歌譜(きんかふ)』(22)、
『風土記(ふどき)』(21)、
仏足石碑(ぶっそくせきひ)の仏足石歌(21)奈良薬師寺、
『日本霊異記(にほんりょういき)』(10)
その他や、神楽歌(かぐらうた)、催馬楽(さいばら)、東遊歌(あずまあそびうた)、風俗歌(ふぞくうた)などがあり、『万葉集』にも少数収められている。

上代に成立した歌謡。実数 200首ほど
『古事記』および『日本書紀』所収の歌謡の総称。
『古事記』に 112首 (一説に 113首) ,
『日本書紀』に 128首あるが,多少詞句を変えながらも重複するものがあり,実数は約 200首。

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