0727 危険ドラッグ
危険ドラッグで警官逮捕 愛知県警 ネット購入所持容疑 中日新聞トップ記事、見出しである。20140727
リードには、指定薬物を含んだ危険ドラッグ(脱法ドラッグ)を所持していたとして、愛知県警は二十六日、薬事法違反の疑いで、同県警津島署交通課巡査部長の北折学容疑者(44)=同県扶桑町小淵=を逮捕した、とある。
左側の見出しには、岩瀬投手400セーブ とある。20140727
記事には、プロ野球中日ドラゴンズの岩瀬仁紀(ひとき)投手(39)が二十六日、ナゴヤドームで行われた巨人戦で今季18セーブ目を挙げ、プロ野球史上初の通算400セーブを達成した、とある。
猛暑地点、今夏最多 東近江で38・8度観測 20140727
記事には、日本列島は二十六日も太平洋高気圧に覆われて朝から晴れ、北海道以外で猛烈な暑さが続いた、とある。
>気象庁によると、滋賀県東近江市で三八・八度、福井県小浜市と兵庫県豊岡市で三八・七度を観測。東近江市と小浜市では各地点の観測史上最高を記録した。
中日春秋
2014年7月27日
二十三歳で囲碁界の七大タイトルを制覇した天才棋士・井山裕太さんに、どんな夢を見るか尋ねたことがある
「碁の夢を見ることが多いのですが、見るのは、負けている碁の夢。もう(勝負を)投げようかとか、そういう対局の夢です」。抜群の強さを誇る棋士にして、見るのは追い詰められた夢。勝負の世界の厳しさとはそういうものかと思い知らされた
日本球界で前人未到の四百セーブを達成した中日ドラゴンズのリリーフエース、岩瀬仁紀投手もまた、夢に見るのは抑えた場面ではなく、打ち込まれた光景だという
「打たれた時は抑えた時より何十倍も考え込みます。その記憶がフラッシュバックとなって、何度も甦(よみがえ)ります。夢も見ます。打たれたそのマウンドに、心がずっと置かれているような恐ろしさです」
岩瀬投手が打たれて敗れた時の監督のひと言は決まっている。「岩瀬で負けたのなら、仕方がない」。信頼感と背中合わせの責任。四百の成功より、はるかに少ない失敗を反すうしてきたからこその大記録達成だろう
完全試合をしていた先発投手を継投し、日本一の胴上げ投手にもなった。胃を締め上げられるような重圧と闘い続けて十年余。「正直、気持ちを保つのは難しくなってきている」と心中を吐露しつつ、「こうなれば、一千試合登板を目指します」と語ってくれた。無論これも前人未到だ。
余録:17世紀初めにポルトガル人が作った日本語辞書…
毎日新聞 2014年07月26日 00時04分(最終更新 07月26日 00時04分)
17世紀初めにポルトガル人が作った日本語辞書「日葡辞書」には「アリノミ」という項目がある。何かと思った方も、語釈は「ナシと同じ」だといえば、ああアレかと気づかれたろう。「無し」を思わせる梨を言い換えた「有りの実」だ
古くは平安時代にも用例のあるこの言い換えである。言葉の縁起担ぎの好きな日本人にポルトガル人も驚いたろう。ちなみに東京の地名「亀有」も元は「亀梨」だった。言葉の霊力には何とも敏感だったご先祖たちである
さて無を有にするのとは逆に、有るものを無くすための言い換えもあるようだ。「脱法ドラッグ」に代わる名称を公募していた警察庁と厚生労働省は先ごろ「危険ドラッグ」という新名称を定めた。「脱法」では薬物の危険や違法成分について誤解を招くためという
さっそく新名称の霊験あらたかなるのを期待したら、すぐに山梨県で女子高生らが指定薬物所持容疑で逮捕されたというニュースだ。さらに大阪市ではまたも危険ハーブを吸ったという男の運転する車が暴走、3人にけがをさせた。いやはや情けないにもほどがある
規制されれば化学構造を一部変えた新手の薬物を登場させ、また植物片を加えたハーブ製品も生み出してきた危険ドラッグである。規制と薬物との「無」と「有」の追いかけっこの中で、今や覚醒剤よりもはるかに危険なドラッグが生まれ、依存症も深刻化している
必要な規制を素早く無から有へと変え、まん延する危険を限りなく無に近づけるには、日本語の霊力に頼るだけでなく国際的協力も必要である。ここは縁起担ぎと驚かれぬ実効的な策が求められよう。
危険ドラッグで警官逮捕 愛知県警 ネット購入所持容疑 中日新聞トップ記事、見出しである。20140727
リードには、指定薬物を含んだ危険ドラッグ(脱法ドラッグ)を所持していたとして、愛知県警は二十六日、薬事法違反の疑いで、同県警津島署交通課巡査部長の北折学容疑者(44)=同県扶桑町小淵=を逮捕した、とある。
左側の見出しには、岩瀬投手400セーブ とある。20140727
記事には、プロ野球中日ドラゴンズの岩瀬仁紀(ひとき)投手(39)が二十六日、ナゴヤドームで行われた巨人戦で今季18セーブ目を挙げ、プロ野球史上初の通算400セーブを達成した、とある。
猛暑地点、今夏最多 東近江で38・8度観測 20140727
記事には、日本列島は二十六日も太平洋高気圧に覆われて朝から晴れ、北海道以外で猛烈な暑さが続いた、とある。
>気象庁によると、滋賀県東近江市で三八・八度、福井県小浜市と兵庫県豊岡市で三八・七度を観測。東近江市と小浜市では各地点の観測史上最高を記録した。
中日春秋
2014年7月27日
二十三歳で囲碁界の七大タイトルを制覇した天才棋士・井山裕太さんに、どんな夢を見るか尋ねたことがある
「碁の夢を見ることが多いのですが、見るのは、負けている碁の夢。もう(勝負を)投げようかとか、そういう対局の夢です」。抜群の強さを誇る棋士にして、見るのは追い詰められた夢。勝負の世界の厳しさとはそういうものかと思い知らされた
日本球界で前人未到の四百セーブを達成した中日ドラゴンズのリリーフエース、岩瀬仁紀投手もまた、夢に見るのは抑えた場面ではなく、打ち込まれた光景だという
「打たれた時は抑えた時より何十倍も考え込みます。その記憶がフラッシュバックとなって、何度も甦(よみがえ)ります。夢も見ます。打たれたそのマウンドに、心がずっと置かれているような恐ろしさです」
岩瀬投手が打たれて敗れた時の監督のひと言は決まっている。「岩瀬で負けたのなら、仕方がない」。信頼感と背中合わせの責任。四百の成功より、はるかに少ない失敗を反すうしてきたからこその大記録達成だろう
完全試合をしていた先発投手を継投し、日本一の胴上げ投手にもなった。胃を締め上げられるような重圧と闘い続けて十年余。「正直、気持ちを保つのは難しくなってきている」と心中を吐露しつつ、「こうなれば、一千試合登板を目指します」と語ってくれた。無論これも前人未到だ。
余録:17世紀初めにポルトガル人が作った日本語辞書…
毎日新聞 2014年07月26日 00時04分(最終更新 07月26日 00時04分)
17世紀初めにポルトガル人が作った日本語辞書「日葡辞書」には「アリノミ」という項目がある。何かと思った方も、語釈は「ナシと同じ」だといえば、ああアレかと気づかれたろう。「無し」を思わせる梨を言い換えた「有りの実」だ
古くは平安時代にも用例のあるこの言い換えである。言葉の縁起担ぎの好きな日本人にポルトガル人も驚いたろう。ちなみに東京の地名「亀有」も元は「亀梨」だった。言葉の霊力には何とも敏感だったご先祖たちである
さて無を有にするのとは逆に、有るものを無くすための言い換えもあるようだ。「脱法ドラッグ」に代わる名称を公募していた警察庁と厚生労働省は先ごろ「危険ドラッグ」という新名称を定めた。「脱法」では薬物の危険や違法成分について誤解を招くためという
さっそく新名称の霊験あらたかなるのを期待したら、すぐに山梨県で女子高生らが指定薬物所持容疑で逮捕されたというニュースだ。さらに大阪市ではまたも危険ハーブを吸ったという男の運転する車が暴走、3人にけがをさせた。いやはや情けないにもほどがある
規制されれば化学構造を一部変えた新手の薬物を登場させ、また植物片を加えたハーブ製品も生み出してきた危険ドラッグである。規制と薬物との「無」と「有」の追いかけっこの中で、今や覚醒剤よりもはるかに危険なドラッグが生まれ、依存症も深刻化している
必要な規制を素早く無から有へと変え、まん延する危険を限りなく無に近づけるには、日本語の霊力に頼るだけでなく国際的協力も必要である。ここは縁起担ぎと驚かれぬ実効的な策が求められよう。