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敬老ジヨウ

2014-09-15 | 斯く書く
敬老の日を迎えた。
自らがその祝いを受けるような書きぶりだ。

敬老の老字が、老は長髪の人の側身形、その長髪の垂れている形 と、字通で解説する。
七十を老と曰ふ とあるのは説文で、化する、それは須髮 しゆはつ の白に變ずるを言うとある。

また、敬老慈幼 を引くのは、日本国語大辞典である。
成語故事としてみるなら、これが出典である、というふうに、検索がヒットし続けるのは、中国のホームページでサイトのページをめくりつづけることになる。


老いるとは、カレイ 加齢 のことであり、エイジング aging は、老化のことであろうか。
その自らが、老性自覚を持つようになると、老人となろう。

したがって話題になるのは老齢期である。
高齢社会という用語でその時期を画するのは時代と社会によることだ。

古くから、老人は70歳であったり、もっと下がって、50歳であったりする。
中高年、熟年、と言い、またシルバーエイジなどと呼称して、健康医学、社会生活との兼ね合いで、敬老となろう。




敬老慈幼jìng lǎo cí yòu
[释义] 敬:尊敬;慈:怜爱。尊敬老人,爱护儿童。
[语出] 先秦·孟轲《孟子·告子下》:“敬老慈幼,无忘宾旅。”
[近义] 敬老爱幼
[用法] 联合式;作谓语、定语、宾语;指尊敬老人,爱护儿童


日本国語大辞典
けい‐ろう[:ラウ] 【敬老】
解説・用例
〔名〕
老人をうやまうこと。
*孟子‐告子・下「三命曰、敬老慈幼、無忘賓旅」

日本大百科全書(ニッポニカ)
敬老の日
けいろうのひ
9月の第3月曜日。「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日。1966年(昭和41)「国民の祝日に関する法律」の改正により建国記念の日、体育の日とともに追加制定された国民の祝日。
 もとは聖徳太子が四天王寺に悲田院(ひでんいん)を設立したと伝えられる日にちなんで、1951年からとしよりの日、64年から老人の日とよばれ、敬老行事が行われてきた。2001年(平成13)の改正により、9月15日であった敬老の日は2003年から9月の第3月曜日に変更された。また、老人福祉法の改正により、2002年から9月15日を老人の日、同日から21日までを老人週間と定められた。
[森脇逸男]

デジタル大辞泉
ろう 〔ラウ〕 【老】
[名]
1 年をとっていること。また、その人。老人。「―先生」
「―を負い幼を扶けて火を避くる者」〈樗牛・滝口入道〉
2 律令制で、61歳から65歳(のち、60歳から64歳)までの者の称。
3 老人が自分のことをへりくだっていう語。
「稚き女子の矢武におはするぞ、―が物見たる中のあはれなりし」〈読・雨月・浅茅が宿〉
[接尾]自分より年長の人の名に付けて軽い敬意を表す。「山本―」


朝日新聞天声人語
2014年9月15日(月)付

 しどけない、という言葉を耳にすることは最近あまりない。服装や姿勢がだらしないさまをいう。逆に、無造作にくつろいだ様子が魅力的にみえるという使い方もある

 哲学者の鷲田清一(わしだきよかず)さんが『老いの空白』で、〈高貴なまでのしどけなさ〉と書いている。ローマの美術館のカフェでの光景だ。店の支配人は仕事を店員に任せ、ぼんやり外を見たり、壁にもたれたり、ぶらぶら歩きをしたり。その姿が実に優美だ、と

 支配人は何もしないことに慣れている。手持ちぶさたを紛らせようとはしない。お座りをしてじっと庭を眺める犬のような、妙な高貴さが漂う。他人の思惑などは眼中になく、ひとり超然とたたずんでいる

 この〈見事なまでの無為〉の境地が、私たちの老いには必要なのではないか。鷲田さんはそう問いかける。10年以上も前の著書だが、なお古びていない。もちろん理想ではあろう。だが、加齢に向き合う心の持ちようとして銘記しておきたくなる

 年をとるにつれ、人の記憶の配置というものは変わっていく。精神科医の中井久夫さんは『徴候・記憶・外傷』でそう指摘する。いわば縦並びから横並びへ。若い頃は日めくりカレンダーのような年代記だが、だんだん時間の順序があいまいな遠近法になり、最後は一枚の絵になる、と。単純化した話ではあっても、なぜか納得させられる
 
人生の記憶の画面を眺める無為の時間。それが手に入れば幸せといっていいのだろう。敬老の日に皆様のご長寿を祈りつつ。

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