読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

救出はペリカンをもっと苦しめるだけ?

2010-07-28 10:18:37 | 新聞
メキシコ湾でのBPの原油流出は今尚続き、野鳥の救出活動が続けられているが、安楽死させたほうがと言う声も出ている。
その数としては、それほど多くないが、米メキシコ湾の原油流出事故による自然界への影響が懸念されるなか、6月6日時点で油まみれになった野鳥が820羽、海亀は289匹が海から引き上げられた。だが、その大半は既に死んでいたのである。
油の除去作業も夏までかかりそうだと言われ、今後も油まみれの野鳥が次々と発見されるのは確実だ。救助に当たる人々は過去の原油流出事故と同じように、何とかして生存する動物を保護し、洗浄しようと懸命な努力が続けられている。
が、そうした努力に疑問が投げ掛けられている。科学者のなかには疑問を呈している人達がいる。動物にとって、捕獲され洗浄されるという体験は、油の中に放り込まれるのと同じくらい大きなトラウマを残すと言うのである。保護された野鳥の多くが、生育地に戻されて間もなく死んでしまうという調査結果もあり、 安楽死させるほうが人道的だと考える専門家もいる。「洗浄して元の環境に戻せば、私たちの気分は和らぐかもしれない」と、カリフォルニア大学デービス校の鳥類学者ダニエル・アンダーソンが語っている。「しかし、実際にどのくらい野鳥たちのためになるかは分からない。苦しみを長引かせるだけかもしれないのではないか」と。



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