同時通訳者の水野真木子さんは、ある国際会議のレセプションの席で通訳者の立場のもどかしさを強く感じたと言う。
ある日本文化に強い関心を持っていた外国人のVIPのためのアテンド通訳をしていたときのこと、そのVIPは会場で知り合った日本人に色々な質問をしていた。水野さんはかつて通訳ガイドをしていたことも有って、日本文化については人並み以上の知識があった。がその日本人にはそれほどの知識が無く、そのVIPの質問に対してとんでも無い答えをしていた。
VIP「明日、京都に行くのですが京都の人口をどれくらいですか」
相手の日本人「百万はいないでしょうね。」
通訳の私は心の中で(違う、京都の人口は百五十万人に近い。)
VIP「京都にはお寺は幾つぐらい有りますか。」
相手の日本人「よくは知りませんが三百は有るでしょうね」
通訳の私は心の中で(違う、お寺は千六百は有る。神社も合わせれば二千にはなる。)
通訳の人は知っていても相手の言葉をそのまま訳さなければならないため、VIPに対する
答えとしてその日本人の言葉をそのまま、間違っていても訳して伝えるのだそうである。
水野さんはこの後、VIPをタクシーでホテルまで送り届ける機会があり、その車中で答えの訂正をし、VIPに感謝されたそうである。
ある日本文化に強い関心を持っていた外国人のVIPのためのアテンド通訳をしていたときのこと、そのVIPは会場で知り合った日本人に色々な質問をしていた。水野さんはかつて通訳ガイドをしていたことも有って、日本文化については人並み以上の知識があった。がその日本人にはそれほどの知識が無く、そのVIPの質問に対してとんでも無い答えをしていた。
VIP「明日、京都に行くのですが京都の人口をどれくらいですか」
相手の日本人「百万はいないでしょうね。」
通訳の私は心の中で(違う、京都の人口は百五十万人に近い。)
VIP「京都にはお寺は幾つぐらい有りますか。」
相手の日本人「よくは知りませんが三百は有るでしょうね」
通訳の私は心の中で(違う、お寺は千六百は有る。神社も合わせれば二千にはなる。)
通訳の人は知っていても相手の言葉をそのまま訳さなければならないため、VIPに対する
答えとしてその日本人の言葉をそのまま、間違っていても訳して伝えるのだそうである。
水野さんはこの後、VIPをタクシーでホテルまで送り届ける機会があり、その車中で答えの訂正をし、VIPに感謝されたそうである。
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