読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「歌」と言う漢字

2009-09-30 09:32:33 | 漢字
白川静さんの出演するNHKの番組をビデオに撮っておいた。随分と時間が経ってからそのビデオを見た。「可」と「欠」とに依る「歌」と言う漢字の成り立ちについての説明が有った。
「可」は、「口」と言う漢字が有り、これはものを喋ったり、食べたりする口の事ではなく「サイ」と言う祝詞(のりと)を入れる入れ物を意味している。「丁」の部分は木の枝を表わす。「可」は、このサイと言う入れ物を木の枝で叩いている様子を表す文字である。つまり、その入れ物の中の祝辞(のりと)の願い事の実現を神に強制する事を意味する文字なのである。この願い事を聞き容れる可し、と願い事を強制するのである。これを二つ重ねて書いたのが「哥」である。「欠」は人が声をあげて何かを言い、歌い、叫んでいる様子を表した文字である。この祝詞(のりと)を入れたサイを枝で叩くだけでなく、抑揚をつけて声に出し、強調し、神に向かって願い事を主張している様子を表した文字が「歌」と言う漢字であると説明されていた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿