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米政府、脳地図作成プロジェクトを計画

2013-02-21 09:25:31 | 健康
wsj日本版から

米政府はこれまでで最も包括的な脳地図の作成に向け、大型プロジェクト「ブレイン・アクティビティ・マップ」を計画している。プロジェクトに関わる科学者らが明らかにした。

 それによると、このプロジェクトは「ヒトゲノム・プロジェクト」に例えられる大規模なものだという。米政府主導のヒトゲノム・プロジェクトは人間の遺伝情報の解読を助け、遺伝子産業に大きく貢献した。

 今回のプロジェクトに関与するブラウン大学の脳神経学者、ジョン・ドノヒュー氏によると、狙いは脳が深いレベルでどう機能しているかという「問題を解決するための国家的な取り組みを組織する」こと。さまざまな脳神経疾近年、官民で脳の基本的な配線を文書化する試みが始まっている。自閉症、統合失調症、パーキンソン病といった神経疾患の裏のメカニズムについて理解を深められるとみられる。

 国立衛生研究所(NIH)は、神経細胞とシナプスのつながりを研究する、5年間、4000万ドル(約37億円)規模の「ヒト・コネクトーム・プロジェクト」に資金を拠出している。また、民間のアレン脳科学研究所は、神経の行動を解読するためのコンピューターツールを開発中。マイクロソフトの共同創業者、ポール・アレン氏は3億ドルを寄付した。

 やはりプロジェクトに関わるハーバード大学の生物学者ジョージ・チャーチ氏は、米政府や民間機関が年間合わせて約5億ドルを神経科学に支出していると述べた。

 新たなプロジェクトの狙いは、理論家、実験主義者、データストレージ専門家が集まり、リソースを持ち寄り、データを共有し、脳研究ツールの開発を加速させることだ。

 オバマ大統領は一般教書演説でこの計画に言及。「最良のアイデアに投資」したいと述べた。政府の関与が不可欠と考える分野を示すことで、小さな政府を求める共和党への反論を試みた形だ。ただ、政府がこのプロジェクトにいくら拠出しようとしているのかは不明。

 コロンビア大学の脳神経学者、ラファエル・ユステ氏によると、プロジェクトのアイデアが形になったのは2011年9月。以来、少人数の科学者グループが3回ワークショップを開き、ホワイトハウスの当局者らと会合を持った。プロジェクトは少なくとも15年を要するという。患の治療の向上も目指す。


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