読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

漢字「安」の成り立ち

2010-09-28 13:30:09 | 漢字

漢字「安」はウ冠の宀(べつ)と女の会意の文字。阿辻哲次氏はこの字が女性が家の中で平穏に暮らしていることから「静である」「穏やかである」と言う意味を表す・・・と思っていたそうだ。女性が安らかになるためには、その前にやる事が有った。この字のウ冠の部分はその家の祖先の霊を祭ってある廟(みたまや)の建物を意味し、安はその中に女性が座っている形で、嫁いで来た新婦が廟にお参りし夫の家の祖先の霊を祭り、その家の人になるための儀式をしている事を意味する漢字である。女性はその家霊に守られ安心出来たのである。図の甲骨文字には数箇所に点が描かれているが、女性に酒か水をふりかけお祓いもしたのである。女性を家の中に閉じ込め男が安心したからではなく、女性の方が安心したのである。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿