読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

ちがうよ!

2011-11-03 09:16:59 | 漢字
ビートたけしが司会するテレビのクイズ番組を見ていた。
「平成教育委員会」と言う。その中で漢字の成り立ちについての
問題が有った。この番組では解答を間違うと「ちがうよ」と言う
声が聞こえるようになっている。
田んぼで働くことを示す漢字は?と言う問題で答えは男。
その漢字は、田と力の会意字だが、しかし、それで性別の男を意味
するのではない。力は田圃で使う農具の鍬の形だ。それもクイズの
解説では正しかった。
が、この漢字は男と女と言う場合の男を意味するのではなく農具を管理
する言わば役所を意味する漢字なのである。
爵位に公爵、伯爵などのなかに男爵と言うものが有る。役人の地位
を示している名残である。
漢字の成り立ちを70年以上研究され、勲二等、文化勲章を
受賞された故白川静さんは天国から、そして、白川さんの著書を読まれた
多くの人たちは、その番組に向かって「ちがうよ」と呟いていたのではないだろうか。
もう一つ、「ちがうよ」と言いたくなる漢字の問題が有った。
名と言う漢字の成り立ちである。夕暮れに自分の名を言う事を意味すること
から出来たと言う解答であったが、この番組の解答も間違いである。
正解は白川静の著書やその著書を解説した平易な本が多く出ているので
それを見ていただこう。


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