読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

easterの語源

2011-01-05 10:00:48 | 読書
キリストの復活祭にうさぎが関係するのかと思う人もいるかも知れないが
、これはうさぎの繁殖力がとても強いことから、その縁起を担ぎ、
キリストの復活にも結びつけられているのだそうだ。卵もまた繁殖と関わる
ものだ。Easter は春のお祭りだが、春という季節も冬が終わっ
て新たな生命が宿るというイメージから選ばれているらしい。

 ところで Easter という名前を聞いて、「 Eastって東のことじゃな
いか?キリストの復活と関係があるのか?」と言う疑問は浮かぶ。
Eastというのは語源的には aus-to (アウス・ト)のような形が
もとにあったと考えられている。aus(アウス)は輝くことを意味し、
日の出の太陽を特に指したようである。こうして見ると、再び日が昇るとい
うことがキリストの復活と結びつけられて Easter と呼ばれるようにな
ったことが推察出来る。

 ちなみに、日本語で日が出てくる頃の時間を「アサ」といい、次に日の
出る翌日のことを「アス」とか「アシタ」と言いますが、実は語源的には
East とつながっていて、同じ「アウス」から分かれてきたものではない
かという説もあるようだ。黒海周辺で使われていた言葉が、インドなどを経
由して日本にまで及んでいたとすると、驚くべき話と言える。
「オーストリア」「アッシリア」「エストニア」という名も、「日出ずる国」とい
う意味で、実は「日本」と同じ由来の国名だと知ると、親しみが涌こうと言うものだ。
Asia という地名も「日が出る方の大陸」→「東の大陸」ということ
から命名されたと言う事だ。