読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

船中八策

2008-04-17 09:12:09 | Weblog

1867年(慶応三年)6月、海援隊の坂本竜馬は土佐の後藤象二郎を船に乗せ長崎から兵庫に向かっていた。その船中で竜馬は今後、日本の採るべき政策を纏めた八ケ条からなる案を後藤に渡した。所謂、船中八策である。
1、政権を幕府から朝廷に返還し、朝廷により日本が統一されるべきこと
2、議院を設置し全て議員の協議により決せらるべきこと
3、人材を広く求め無用の官を廃すること
4、外国と対等の条約を締結すること
5、憲法を作ること
6、海軍の増強ははかる
7、近衛兵を置き帝都を守ること
8、外国との交換レートを定め不平等のないようにすること
である。
実は竜馬はこの前に勝海舟や幕臣の大久保一翁から平和裡に政権交替の実現のための「大政奉還」の考えの有る事を教えられていた。竜馬をそれを実現するための策を考え、後藤象二郎を通して土佐藩主山内容堂から幕府に献策して貰おうと考えてこの八策となったのである。容堂はこの献策を将軍慶喜に受け入れさせ大政奉還は実現した。