GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「東京家族」(試写会)

2013年01月18日 | Weblog

     

(ネタバレあり)

試写会で「東京家族」、観てきました。

泣けました。

良くできていました。

映画の中で亡くなったお母さんには失礼かもしれませんが、あんな死に方が私の理想です。
きっと多くの年配者が私と同じ思いになるのではないかと思います。
実母が同じような亡くなり方をしたので、どうしても思い出さずにはいられませんでした。

映画の冒頭から主演者のセルフがぎこちなく(いつもの山田洋次監督の映画タッチでなかった)、
出演者も今まで使った俳優も少なく、不自然さが目立ちました。
山田監督はいつも使ってない俳優たちを敢えて起用したのではないか、
映画の中盤でその理由が私には理解できました。

兄弟姉妹といった関係でも、それぞれに家族ができれば
残念ながら自然とバリアーなるものが生じます。
その一種の白々しさを意識的に醸し出すために、
役者を選び、演技もベタにしなかったのだろうと感じました。

     

母親が息子の嫁をどのようにみるのか?
私は父親だけにわかリかねるものがあります。
ある母親の弁、「あんなに手のかかる息子によく一緒になってくれたもんだ、ホッとした」
「大事な息子を取られたような複雑な気持ち」
「大事な息子を宜しく頼みます」男親にはない母性愛が表れます。

男親は社会現場で多くの女性を観てきているだけに、どこか嫁を見定める視線が鋭くなります。
映画の中でもそれを感じさせる場面がある。
映画を観ていて母親のすべてを受け入れる大海のような母性愛を改めて感じました。

   

映画の中の父と子(男)の関係は、私自身を振り返っても共感できるものが多々ありました。 
私はそんな関係に陥らないように、 
息子が幼い頃からいろんな手段を用いて努力して来たつもりです。 
しかし、予想以上に効果があったかは不安です。

子供が親に愛されてきたことを理解してくれれば、
親としては最高の責務を果たしてのではないかと私は考えています。

30歳になった息子がどう感じてくれているかは、
彼のみぞ知るですが、感触では「まあまあかな」という判断をしています。

(実際はどうかわかりませんがね・苦笑)