サービスはとても奥が深い。懸命になればなるほど、その難しさを知ることになるからだ。それは人それぞれに想いが違うからに他ならない。例えば、タバコの灰皿は2本で取り替えるというマニュアルがあったとする。(最近のテーブルでは灰皿はほとんど見あたらないが)3本目を吸い出すとマニアルに従って灰皿を取替に行くことになる。重要な話や聞かれたくない口説き文句もあるかもしれない。そんなテーブルには近寄らな方がいいのだ。タバコの吸い殻が4,5本になってもそっと視線だけを切らさないようにしておけばいい。
マニュアルはあくまでサービスの最低基準だ。お水が欲しかったり食べた皿をなかなか下げに来ない場合、お客様は最初に視線でウェイターやウェイトレスを探す。この時、手を上げる前にササーと近づければいいのだ。つまり「アイコンタクト」ができない店は、お客様に応じた望むサービスができないと私は思っている。そして目があったとき、お客様の欲することを理解できる支配人や従業員がいれば、苦情の発生はない。但し、提供した料理が冷たかったり、異物混入があっては論外だ。
私の理想の料理店を語ってみよう。店は10坪もあれば十分。よって席数は20までのカウンター席のみ。調理はすべてカンター内で行う。注文はカウンター内のシェフがオーダーを聴き、調理し、提供する。ウェイターやウェイトレスはいない。いわばカウンター方式のオーナーシェフ店だ。シェフは常連客の味加減をすべて把握しており、その日の気候や気温、来店した常連の表情、挨拶のやり取り、付き添っている人、着ている服を見ながら、常連客とアイコンタクトを取りながらオーダーを決めていく。初見のお客様にはお好みの料理を聴きながら当店自慢のシェフコースをお奨めする。好みの料理を聴けば味加減はだいたい分かるものだ。常連客が「こんな日にはあの店に行きたい」と思わせる店、そんな店が私の理想だが、残念ながらそんな店に出会ったことはない。小説やドラマの中では存在しそうだが、商売として継続して行くには7割が一般客、3割が常連客くらいでなければならない。つまり常連客だけでは商売にならないのだ。
2月のVIP食事会では、サプライズとして、ピアニストを呼ぶつもりだ。7,8年前、当社直営のフランス&イタリアンのお店の支配人も兼ねていた頃、土日の夜は、リクエストが可能なピアニストを呼んで弾いて貰っていた。その彼女と連絡がつき、以前のように弾いて貰えることになった。昨年結婚した話を聞いたが、今も現役でラウンジでの単独プレーや歌手と共にイベント等に出演しているとのこと。うれしい話だ。しばらく誰も弾かなかったピアノも可哀想なので調律士を呼んで調律してもらうことにした。厨房では、どの料理をどの皿にのせようか、ワイワイガヤガヤの準備が始まっている。この準備が楽しいのだ。久しぶりにコンサートマスターの気分で大いに仕事を楽しみたい。ピアニストの彼女と携帯で話したが、「昔、大変お世話になったので喜んで行かせて貰います」思いがけないこの一言が私をHOTにしてくれた。
人の心も夕暮れのように移り変わるもの
だからこそ 美しい
だからこそ 哀しい
デジタルは美しく撮れる
しかし 本当の美しさは移り変わることにある
マニュアルはあくまでサービスの最低基準だ。お水が欲しかったり食べた皿をなかなか下げに来ない場合、お客様は最初に視線でウェイターやウェイトレスを探す。この時、手を上げる前にササーと近づければいいのだ。つまり「アイコンタクト」ができない店は、お客様に応じた望むサービスができないと私は思っている。そして目があったとき、お客様の欲することを理解できる支配人や従業員がいれば、苦情の発生はない。但し、提供した料理が冷たかったり、異物混入があっては論外だ。
私の理想の料理店を語ってみよう。店は10坪もあれば十分。よって席数は20までのカウンター席のみ。調理はすべてカンター内で行う。注文はカウンター内のシェフがオーダーを聴き、調理し、提供する。ウェイターやウェイトレスはいない。いわばカウンター方式のオーナーシェフ店だ。シェフは常連客の味加減をすべて把握しており、その日の気候や気温、来店した常連の表情、挨拶のやり取り、付き添っている人、着ている服を見ながら、常連客とアイコンタクトを取りながらオーダーを決めていく。初見のお客様にはお好みの料理を聴きながら当店自慢のシェフコースをお奨めする。好みの料理を聴けば味加減はだいたい分かるものだ。常連客が「こんな日にはあの店に行きたい」と思わせる店、そんな店が私の理想だが、残念ながらそんな店に出会ったことはない。小説やドラマの中では存在しそうだが、商売として継続して行くには7割が一般客、3割が常連客くらいでなければならない。つまり常連客だけでは商売にならないのだ。
2月のVIP食事会では、サプライズとして、ピアニストを呼ぶつもりだ。7,8年前、当社直営のフランス&イタリアンのお店の支配人も兼ねていた頃、土日の夜は、リクエストが可能なピアニストを呼んで弾いて貰っていた。その彼女と連絡がつき、以前のように弾いて貰えることになった。昨年結婚した話を聞いたが、今も現役でラウンジでの単独プレーや歌手と共にイベント等に出演しているとのこと。うれしい話だ。しばらく誰も弾かなかったピアノも可哀想なので調律士を呼んで調律してもらうことにした。厨房では、どの料理をどの皿にのせようか、ワイワイガヤガヤの準備が始まっている。この準備が楽しいのだ。久しぶりにコンサートマスターの気分で大いに仕事を楽しみたい。ピアニストの彼女と携帯で話したが、「昔、大変お世話になったので喜んで行かせて貰います」思いがけないこの一言が私をHOTにしてくれた。
人の心も夕暮れのように移り変わるもの
だからこそ 美しい
だからこそ 哀しい
デジタルは美しく撮れる
しかし 本当の美しさは移り変わることにある