GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「鱗雲の下、ウエスト・ワンズCCにて」

2014年08月27日 | Weblog

    

    

 今日は約1ヶ月ぶりのゴルフ。場所は兵庫県・滝野社にあるピート・ダイ設計:ウエスト・ワンズCC。先月半ばに仕事で左親指の捻挫し、早々に今月堺CCの月例も不参加を決めました。毎日こまめに左手のテーピングしてきたことが実を結び何とか治ったようにです。昨日、仕事帰りにSシャフト(堅い)のドライバーをお蔵入りし、Rシャフト(柔らかい)のドライバーを引っ張りだして練習に行きました。アイアンも、3番、5番もRシャフトなのですから当然と言えます。こんな当たり前のことが何故わからないのか、まだSシャフトが振れるというバカな見栄が残っていたようです。見栄などとっくに捨ててきたつもりですが、私にとって一番に身近なゴルフの中に潜んでいました。捨てるべきもの、捨てざるものを決める判断力は、シンプルライフを目指す私には今後も磨きをかけなくてはなりません。

    

 

   

 さて、今日の結果は? 左手に少し違和感を感じながらも痛みは感じませんでした。とにかく思いっきり振っちゃいました。2バーディー、3パー、ワンパットが4回、スリーパット5回、パター数19.18、池入れ1回、48、43の91という結果は、久し振りにしては合格点でした。18番のロングホール、スリーオンしてロングパットを沈めた時は、思わず大声を上げてしまいました。天候は少し雲が多かったことが暑さを感じさせず、吹き抜ける風も爽やかでした。鱗雲も発見し、秋近しと感じました。いよいよゴルフシーズンの到来です。

   

    

   

 


「有縁社会をつくる」

2014年08月24日 | Weblog

「有縁社会をつくる」(佐久間 庸和:8.16 日経新聞)という記事を読みました。
「日本では身内に不幸があったいう言い方をする。人の死は悲しいですが、それを『不幸』とは呼んで欲しくない。アラブでもインドでも不幸とはいいません。「人生を卒業した」と言ってもらいたいですね。人生の儀式は大体、卒業式です。神の国からこの世へ卒業してくる誕生祝いがあり、人間界の住人として認めてもらう七五三。子供から卒業する成人式があり、実家から卒業する結婚式、そして人生の卒業式が、葬儀です」

 とても興味深い佐久間氏の発想です。自殺者が年間3万人、そして孤独死が3万2千人も発生している日本を彼は『無縁社会』と呼びます。『葬式は、要らない』という本がベストセラーになりましたが、彼は『葬式は必要!』と反論書を世に問いました。「葬儀は面倒なものですが、人が来て慰めてくれることが重要です。面倒の中に癒しと安全装置の本質があります」「被災地で多くの人々がボランティアや復興支援に携わり、絆・縁の大切さが認識されるとともに、世の中、無縁社会一色ではないことがわかりました」

  

 私は学校を卒業して就職先に選んだ場所はレストランチェーンでした。12年後、阪神電鉄のSC管理会社へ、そしてレジャー施設への異動。22年後定年退職して、最後の職場として老人ホームを選びました。すべて人が集まる場所、人と人がすれ違い、沢山の摩擦熱を発生する場所です。「袖触れ合うも多少の縁」と言いますが、その熱が<絆>や<縁>を作ってくいくものだと、若い頃から心の何処かでわかっていたようです。連れ添いとの縁もそこから生まれました。阪神電鉄に入社できたのも前会社での人の縁でした。しかし、その摩擦熱に大きなストレスを感じ、やけどしてリタイアして行く人達もいました。呼び止めても、上手く引き留めできるはずもありません。大切なことは柔軟性のあるスタンスを持ち、豊かで力強い精神力を身につけ、人との絆や縁を構築できれば、何処へ行こうがやって行けるものだと信じています。無縁社会ではなく有縁社会を作って行きたいものです。


<グッドラックの名作映画にご挨拶!>(3)(「赤ひげ」)

2014年08月23日 | Weblog

「赤ひげ」は江戸時代の小石川療養所を舞台にして、赤ひげと呼ばれるベテランの医者(三船敏郎)と長崎で修行してきた蘭学医師保本(加山雄三)との師弟関係を軸に、療養所に出入りする貧困者や町人の人間模様をオムニバス方式の群像劇として物語を紡いでいきます。汚い療養所から逃げ出すことを考えていた保本が、ある事件から医療現場に真剣に向かっていく過程、そして医師として人間として成長していく姿が丁寧に描かれていきます。黒澤明監督のヒューマニズムの集大成として、そして黒澤作品の中で最後のモノクロ作品として、準備から完成まで18ヶ月、撮影日数120日、シナリオ作成の期間を入れると、足かけ3年を費やした超大作といえます。

   

  

   

 

 

 黒澤明監督は、この映画の製作時「映画とは、“生きる力”を与えてくれるものでなければいけない、観客が映画館から出てきた時、力がみなぎっているようなものでなければいけない」と考え、スタッフ全員にベートーベンの『第九』を大音響で何度も聞かせたそうです。そして、「このような感じにこの作品が出来上がったら大成功なんだよ、よろしく!」と言ったそうです。まさに「赤ひげ」は、人間の歓喜を謳い上げた、魂を揺さぶる名作となったのです。井戸に名を呼ぶラストシーン、本当に号泣してしまいました。クリント・イーストウッドは一番好きな黒澤監督作品だそうです。私はあらゆる映画の中で一番好きな作品です。


<生きる&Let it be>(2014 8.2 ラブアップルコンサート演奏曲)

2014年08月20日 | Weblog

●「生きる&Let it be」(youtubeへ)

 今年のラブアップルコンサート(2014 8.2 千日前アナザードリーム)で演奏した「生きる&Let it be」のカラオケ練習録音に、たくさんの写真を貼り付けスライドショーで観られるようにしました。今回のステージも4曲演奏させていただきました。3曲目「生きる」(オリジナル曲)、4曲目「Let it be」(アレンジ曲)は、同じDチューニング曲で、しかも同じ3コードだけなので、休まず続けて歌うという前代未聞?の構成です。

 法政大学時代コンサートマスターをしていたフォークソング同好会(民族音楽研究会)でこの「Let it be」を日比谷の野外音楽堂でご披露したことがあります。当時、関東学生フォークミュージック研究会連盟(通称・関フォー連)という団体がありました。GWの連休に12大学(法政・早稲田・慶応・明治・立教・中央・神奈川・独協・成城・フェリス女子・東京家政・白百合女子)が集まり、ニッポン放送も巻き込んだSINGOUTを競い合う「フーテナニー」と呼ばれた大コンサートでした。その時の「Let it be」を昨年アレンジし直し、和訳して演奏しました。

 息子が5年生の頃、再びこのDチューニング・3コードを使って「生きる」を作詞作曲し、幼い彼に無理やりコーラスを歌わせ、連れ添いにはキーボードを担当してもらい家族で歌って楽しんだことがあります。あの時以来、いつかは<ラブアップルコンサート>でと、想いを募らせていました。今夜二次会で息子をステージ引っ張り出し、この「生きる」に息子にかつてのコーラスを付けさせ、再度演奏させていただきました。長年の夢をまた一つ達成できました。A君、お心遣い、ありがとうございました!

<生きる>             作詞・作曲:ユージ 

人は泣きながら  生まれてくる
生きる苦しみを  知っているのか
人は多くのことを 学びながら
何故か人を傷つけ 涙まで失う

人の群れの中で 心に羅針盤を
人の群れの中で 花に心奪われ
人の群れの中で 哀れを知り我を知る

人は悲しみながら  心を深くする
生きている喜びを  じっと噛み締めながら
人は笑いながら   心を育てる
過ぎ行く時の流れを そっと惜しみながら

人の群れの中で 心に羅針盤を
人の群れの中で 花に心奪われ
人の群れの中で 哀れを知り我を知る

 


<グッドラックの名作映画にご挨拶!>(2)(「セントアンナの奇跡」)

2014年08月19日 | Weblog

 乙武洋匡氏の【北欧の旅を終えて】という記事を読みました。『北欧で最も感じたのは、「障害者を特別視しない」ということ。町を歩いていても、交通機関に乗っていても、「お手伝いしましょうか?」と声をかけられたり、特別な対応をされることがほとんどなかった。もちろん、こちらが助けを求めれば快く応じてくれるのだろうが、こちらから頼まなければ、とくに見向きもされなかった。それは、私にとってじつに新鮮で、心地の良い世界だった』

 この記事を読んで、社会派の名匠スパイク・リー監督の映画「セントアンナの奇跡」を思い出しました。今朝、二度目の観賞をしましたが、最初に観た時以上に様々な<奇跡>が散りばめられていたことに気づきました。

 アメリカ軍に入隊したが、母国での訓練期間中でさえ、米国市民から差別を受ける4人の黒人兵たち。ダイナーに立ち寄り、かき氷を注文するが、主人から「裏で待て!」と云われる。国を守るために軍隊に入ったにも関わらず、黒人兵たちへの差別は一向に変わらない。彼らにとって差別をなくすための闘いでもあったはずだ。4人の黒人兵たちはこんな心の葛藤抱きながら、イタリアの山村“サンタンナ”(セントアンナ)に迷い込む。しかし住民たちからは、黒人への差別意識を微塵も感じなかった。母国であるアメリカにいた時、常に感じていた辛辣な差別や疎外感を感じなかったのだ。それが異国の地であることが、彼らには不思議でならなかった。それはまさに彼ら4名にとって一つの奇跡というべき出来事だった・・・

 
 
 
 

 村上春樹氏の『1Q84』の中で「物語」(=人生)についてこう言っています。「それは理解できない呪文が書かれた紙片のようなものだ。時として整合性を欠いており、すぐに実際的な役には立たない。しかしそれは可能性を含んでいる。いつか自分はその呪文を解くことができるかもしれない。そんな可能性が彼の心を奥の方からじんわりと温めてくれる」<呪文が書かれた紙片>こそが私が想う数々の小さな奇跡と言えます。


 61年も生きてくると様々な小さな奇跡が、今の私の人生を支えいることに気づかされます。若い人には決して見えない人との縁や不思議な出来事がまるで必然であったように私の過去と現在をつなげて見せてくれるのです。映画を観ながらふと自分に起こった奇跡の数々に想いを馳せてしまいました。

 


<グッドラックの名作映画にご挨拶!>(「ニュー・シネマ・パラダイス」)

2014年08月17日 | Weblog

 ローマで映画監督として成功したサルバトーレが、幼い頃慕っていた映画技師アルフレードの訃報を聞き、30年ぶりに故郷に帰ってくる。シチリアの小さな村にある映画館<パラダイス>には、トトと呼ばれていた少年時代、青年時代の思い出が詰まっていた。そして、サルバトーレが受け取ったアルフレードの形見には映画への溢れるような愛が詰まっていた……。 

 

 

 初恋の女性エレナと30年ぶりに再会して、二人はアルフレードのウソによって重なり合わない人生をたどったことに気づきます。サルバトーレは「アルフレードのヤツ!」と腹を立てますが、二人の子を持つエレナは、「私と一緒になっていたら、あなたは映画作りができなかった」(映画界での成功はなかったのよ)「アルフレードはあなたの一番の理解者よ」(憎んじゃあだめよ)と諭します。しかし、数々の映画賞を獲得し、映画界に名を知らしめてきたにも関わらず、アルフレードには、エレナの言葉は虚ろに響くだけでした。

 

 ローマに帰った傷心のサルバトーレは、一人映写室でアルフレードの形見であるフィルムを見始めました。スクリーンに映し出されたのは、アルフレードが昔、カトリック神父の検閲を受けてカットしてきたキスシーンや熱い抱擁シーンの連続でした。クーパーやチャップリン、フリン、ゲーブル、ギャバン達の素晴らしいキスシーンのオンパレード。サルバトーレはいつの間にか身を乗り出して見入っているうちに、瞳から涙がこぼれ落ちました。その輝くような涙は、人生の虚しさを受けとめる青春への惜別の涙であり、アルフレードからの愛のメッセージを受け取った証でもありました……。


「少子化」

2014年08月13日 | Weblog

 私は常々現在の日本の諸悪の根源は「少子化にあり」と連れ添いに語ってきました。そんな私に彼女がこんな記事を教えてくれました。現在育児休業中の駐日フィンランド大使館の参事官、ミッコ・コイヴィマー氏の記事です。(7/31朝日新聞)

 フィンランドの人口はわずか545万人。女性の社会進出は国力には絶対に欠かせません。人口減は国の存亡に直結するからです。だからこそ、幅広い子育て支援が生まれました。

・合計特殊出生率:1.75。(日本:1.43。2013年)
(合計特殊出生率)女性が出産可能な年齢を15歳から49歳までと規定し、それぞれの出生率を出し、足し合わせることで、人口構成の偏りを排除し、一人の女性が一生に産む子供の数の平均を求める。死亡率が不変で、合計特殊出生率が高ければ、将来の人口は自然増を示し、低ければ自然減を示すことになる。
・女性の就業率:7割(パートタイムが20%)
18歳未満まで医療費無料(公的病院の一般外来)
・待機児童ゼロ:保育所に通わせない場合、3歳まで自宅保育手当が支給される。
・育児パッケージ:赤ちゃんの衣類やおもちゃなどの子育てに必要な一式がもらえる(現金でも可)
・育児休業:3歳未満まで取得でき、職場復帰する権利も保障。
・児童手当:17歳未満まで児童手当(約1万~3万円/月)が支給される。
・時短勤務:小学校2年生まで時短勤務が認められ、給料の補填がある。
・学費免除:大学まで学費無料

但し、消費税は最大24%です。私のような考え方やスタンスではこの24%、決して高いとは思えません。
 日本は早急に現在の人口減を止めなくてはなりません。「少子化」の改善を本気で叫ぶ政治家や団体の出現を心待ちしています。


お勧め映画「エージェント:ライアン」 

2014年08月07日 | Weblog

久し振りに3本の映画を借りてきました。「エージェント:ライアン」と「リベンジ・マッチ」「ラッシュ プライド/友情」です。
 「エージェント:ライアン」は予備知識がなかったので、全く展開が予想できず、冒頭からワクワクしながら引き込まれました。ジャック・ライアンシリーズの映画化の第1作は「レッドオクトーバーを追え」、そして、ハリソン・フォードの「パトリオット・ゲーム」「今そこにある危機」と続き、今や若手名監督の一人となったベン・アフレックの「トータル・フィアーズ」が最後でした。この作品は若きライアンがCIAにリクルートされ、現ロシアに潜入するという原作の時代を超越した展開です。従来のシリーズとは全く別ものです。「トータル・フィアーズ」(原題「恐怖の総和」)は、アメリカ本土で大統領を狙ったテロで核がスーパーボール開催中の競技場で爆発するという凄い内容でした。ソ連が仕掛けたものなのか、分析官のライアンは「NO!」と報告書を提出しますが、誰一人認めてくれず旧ソ連に潜入することになります。この展開は新作と似ています。そうそうたる製作者の中に「トータル・フィアーズ」を始め全作品を製作したメイス・ニューフェルドが名を連ねていました。巧みな脚本だと思います。

 

   

 現在のロシアを私のようなだたの映画好きが表現するのは非常に困難ですが、こんな台詞が新たなイメージを膨らませてくれます。

「今やあの国はインサイダー取引でも、なんでもありだ。
 新たなイデオロギーは金だ。ソ連はもはや国家ではなく企業だ」

 プーチンの政敵だったロマン・アルカディエヴィッチ・アブラモヴィッチ(プレミアリーグのチェルシーFCのオーナーでロシアの石油王)は、脱税、マネーロンダリング等の罪で投獄され、ロマンの会社は国有化されました。脱税、マネーロンダリングしたためにトヨタが国有化される、こんなことがロシアでは現実に起こったのです。最新作の「スーパーマン」では映画館でも、自宅でも寝入ってしまった私ですが、このような背景を捉えながら「エージェント:ライアン」を観たら、日本公開版を<池上彰>が字幕監修を担当しただけにとても楽しく観賞できました。久し振りのお勧め作品です。