よねの備忘録

お勉強問題が中心。
政治を語るときは、ネトウヨです。

阪阜場。

2007-12-19 14:20:26 | その他
CSに加入した、よねは
ヒストリー・チャンネル「鉄路の昭和史~貨物輸送」をみました。
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【昭和16年の記録映画】

貨物列車が「組み立て駅」を出発する場面から始まります。
D-51機関車が20両ばかりの貨車を牽引しています。

「車号掛が貨車の形状、記号、荷物の中身を記録し、
 組み立て表を作成し、前部車掌に引き渡す。
 そうしたら、次の組み立て駅に向かい、出発進行だ。」

途中、いくつかの中間駅で貨車の増結や切り離しをします。

「斯うして列車の形状は、刻々と変化していく。」

次の「組み立て駅」に到着すると、貨車を個々に切り離し、
行き先別に、分配します。
この作業を「分解作業」と読んでいます。

貨車を個々に切り離すために、まず、機関車が最後尾に
つき、ゆっくり列車を押す形をとります。

『阪阜部』という看板を掲げた詰所の前に、
作業員たちが整列しています。
「1番 分解 小林君」「2番 分解 毛利君」といった調子で
点呼を受けます。

列車は、後方から機関車が押して、ゆっくり進行します。
作業員は、順番に貨車の後側面に乗り移ります。
乗り移った、すぐ先にゆるい下り坂があります。
ここで、貨車の連結が切り離されます。
そうしますと、下り坂のせいで、貨車は列車より先行します。
その先は、1番線から10何番線まで分岐していまして、
1番目の貨車は5番線、2番目の貨車は3番線というように、
仕分けられるわけです。

ここは現在の用語でいうなら、「操車場」なんです。

操車場に、緩やかな坂を置いて、
上から、機関車で貨車を押し流すことで、仕分けする。
これを鉄道用語で「ハンプ作業」といいます。
ハンプとは、英語のHump(小高い丘)からとられています。

ハンプ作業のための詰所だから「阪阜部」なわけなんです。

作業員は、足でブレーキをかけるために乗っています。
十数トンの貨車の側面に乗っているというのは、
時速10kmぐらいなんでしょうけど、非常に注意の必要な
危険な作業といえます。
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【昭和26年の記録映画】

戦争で多くの機関車、貨車を失った国鉄は、
貨物輸送のやり繰りに苦労しています。

貨車の不足で、荷物があっても送れない。
「滞貨」が生じています。

しかし、どうあっても、送らなければならない品物があります。
例えば、「米」です。
米の収穫期に、山形県・酒田駅において
22両編成の「急行貨物列車」が編成されます。
酒田と坂町で、1両あたり、米400俵、全部で8800俵の
米が積み込まれます。
この列車が東京・汐留駅に向かって、他の列車を追い越して
突っ走るわけです。最初はD-51が牽引していますが、
長岡駅では、電気機関車が待機して、切り替えます。
速度を重視しているのは、いわゆる「ピストン輸送」を
行なうためです。
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現在の物流システムはトラック輸送ですが、
もともとは鉄道輸送が基本だったのですね。

よねは「男の子」ですから、こういう映像をみると、
思わず「萌え」てしまいます。
コメント (2)
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