(引用開始 よねの編集あり)
【現在の日本のDATA】
■現在の日本の輸出企業の危機は、最近までの輸出企業の好調が
アメリカの不動産バブルと円安バブルの双方に支えられた「輸出バブル」に
過ぎなかったためである
■日本の超低金利がバブルを生み、財務省の大規模為替介入が事態を悪化
させた(※為替介入には財務省、日銀の双方が関わるので、
別に間違いではないです)
■そもそもビッグマック指数によると1ドルは82円にならなければならない。
1ドル90円でもまだ円安だ
■日本ではGDPにおいて輸出の占める割合がおよそ15%
■戦後日本の高度成長を支えたのは、輸出ではない。
主として国民の消費や設備投資、そしてインフラ整備といった内需
■中国の輸出産業は、GDPの約三割を占めている。これは日本の二倍の比率
■日銀引受けで国債三十兆円を発行し、内需を拡大せよ!
(引用終了)
同じDATAから、悲観論と、まだ大丈夫論が、存在します。
GNP10%減 大津波が来る 誰も経験したことのない経済危機。
もう日本は終わりだ。
政治不況だ!民意なき政権は直ちに去れ!!!
新日鉄の会長さんの見解は違います。
(引用開始)
(三村) いまや「根拠なき悲観論」が日本全体を覆っていますが、
景気はいつか必ず回復する。明けない夜はありません。
では、景気が回復局面に入るまでの間、企業は何をすべきなのか。
それは「良い赤字」を出すことです。この不況下で、
われわれ製鉄会社も鉄の生産量が減少しましたが、それは白動車や
家電メーカーなどの鉄鋼ユーザー企業が生産量を減らして在庫調整を始めた
ためです。単年度決算だけを取り出してみれば、大幅な減益、
なかには赤字になる企業も少なくないでしょう。
しかし、ここで大事なことは、赤字決算をできる企業はじつは財務状況の良い企業なのです。
赤字決算とは急激な在庫調整を行った結果だからです。短期間に在庫調整を
行って、財務状況が健全なうちに膿を出し切ってしまうことができる体力がある。
かつてバブル経済崩壊後の「失われた十五年」といわれた時代の日本企業は
余力がないため、ずるずると在庫を抱えたまま、あるいは不良債権を処理することができず、「良い赤字」を出すことができませんでした。
同じ赤字決算でもあの時とは状況が違います。
在庫調整が終わるのが、私は今年六~七月頃だとみていますが、
これと時期を同じくして現下の金融市場のパニック状態も収束に向かうはずです。
そうすれば、不況脱出の出口が見えてきます。(中略)
現下の世界不況に対して、日本の多くの経営者が悲観的になっているようです。
欧米やアジアなど三十六ヶ国の中堅企業の経営者七千二百人を対象にした
景気判断調査によれば、景気に対して最も悲観的なのが日本の経営者だそうです。
これは、不況を煽りすぎたマスコミの責任も大きいでしょう。
ブログ主『三村氏のような企業経営者である以上、プラグマティスト(実践家)に
ならざるを得ず、少なくとも悲観論者にはなりえません。
悲観的な予想を元に戦略を練るのと、
悲観的な論調で発言を続けるのとは全然違います。
企業のトップが悲観論を撒き散らしたら、自社の株価は下落し、
社員の士気も地に落ちるでしょう。』
(引用終了)
勤務している人には、当たり前のことですが、勤め先の状態が悪いとき、
まず、みんなで頑張って再建しよう、と考えるでしょう?
日本オワタ論を唱える学者・マスメディアは、
「自分たちは倒産しない」安全な位置から発言して、
自らの発言には責任をとろうとしない。
困ったものです。