・高校レベルでは、
教科書レベルが定着してから入試レベルを行う。
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この原則をはずした学校の指導があまりにも多いです。
一番、ありがちなパターンが、学校の宿題の量が多すぎて、
宿題をこなすのに精いっぱい。
たくさんの学習時間のわりに「残るもの=定着したもの」が
少ないというパターンです。
教科書レベルを「定着」させるには、反復練習が必要です。
体育会系の部活動を考えると、すぐにわかるのですが、
強豪校といえど、基本的な練習を反復して、
無意識のうち動くレベルになるまで(=定着)練習しています。
その次が、教科書レベルを軽視して、入試レベルの教材を
推薦することです。
その1、その2では、数学を例に出しましたので、
その3では、英語をとりあげてみましょう。
英語の教師が推薦することが多い教材に
「即戦ゼミ3」(文英堂)があります。
この本をクリアーできれば、細かい文法知識を問う
私立大学、特に難関といわれる大学までカバーできます。
しかし、「なぜ答えが〇〇となるのか」という理屈を
理解していないと、大変なことになります。
自動詞 lie と 他動詞 lay を区別する問題は、必ず出題されます。
理屈を考えないで、ただ「何周したか」にこだわると、
「この問題は lie と layの区別だ」という本質が抜けて
この問題の答えは③だという刷り込みが入ってしまいます。
これを「1問1答式のワナ」というのですが、
これに嵌る受験生が多いのも事実です。
これは、教科書レベルの知識がしっかり定着する以前に、
入試レベルの教材に手をだしてしまったために
生じた現象です。
教科書レベルの定着には、それ相応の学習時間が必要です。
この時間を捻出するために、よねは高1・高2での
「授業内内職」を提言しているわけです。