百歳に向かってもう一度世界一周

百歳に向かってもう一度「歩いて世界一周」に挑戦したい。日中友好董存瑞育英基金を充実したい。富士登拝・・・

引き戻しの木

2011-11-12 17:25:26 | 随想

  11月12日(土) 平成17年1月1日より 2,516日目
                歩いた歩数         その距離
本日       1 4,588歩       10,212m
総計 35,070,126歩  24,549,088
 墺・伊国境ブレンナー峠を越えてミュンヘンに向かう。後129,326m

 昔、青果市場を経営して居た頃、買い手の無い盆栽や鉢物を引き受けて、家に持ち帰り、棚を作って水遣りをして居て、友人から「市場の社長さんにもなって、こんな鉢物飾って居たんじゃ笑われるぜ」と冷やかされ、発奮して長野の盆栽教室に通い出した。

 初歩からみっちりと習った。先生に連れられて大宮の盆栽町や国風展にも足を運んだ。そして数年後には東京の西武百貨店の盆栽展に出品するまでになった。先生からは心を打つ処世訓をたくさん頂いた。「盆栽展を見ている時は例え同志であってもその場で盆栽を批評してはならない。」「盆栽鉢には正面がある。盆栽展に出品する時はもう一度正面を確認しなさい。」「出品する鉢はもう一度油雑巾で拭く様に・・・」等々・・・

 そんな中で、雑木盆栽の寄せ植えには「強い風に耐えて居る様を表現してしてこそ観賞に堪えるものだ。小さな細い木は風に耐えきれずに深く倒れかかるが、大きな太い木は倒れまいと耐えているのでその角度は浅い。でもみんな風に靡いてしまっては様にならない。意地になって風に抵抗している木が何本かあってこそ、その盆栽は初めて観る人の心を打つものだ。」と。

 そう言えば、アヒルが流れに向かって岸を歩いてる群れを描いた絵を見たことがあるが、沢山のアヒルの家族が左方に歩いている中で、一羽のアヒルが横を向き二羽のアヒルが後ろを向いてる絵だった。素晴らしい構図だと思ったのを今も覚えている。

 今朝、テレビで野田総理が交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と言った。参加すると言っても、関係国が認めなければ参加できないのだから、これは正しい表現だ。この発言を受けて前山田農相は「我々の主張に耳を傾けて直ぐに交渉に参加するという表現は避けられた。」と満足そう。

 マスコミは慎重派という表現をしているが、その中には絶対反対派と農民票が逃げるのが恐いので慎重派ぶりをしていて、積極的に開国派を表明出来ない慎重派はかなり多いと思う。農民もその事は判っているだろう。慎重派のお蔭で民主党は野党に流れる票は随分食い止められただろう。うまい芝居が出来たと言うものだ。雑木の盆栽を思い出した。