僕の86番目の彼女へ。
あなたのケツ拭き屋より愛を込めて。
何度だって繰り返し申し上げますが、失禁ってのは、加齢に伴う身体機能の低下のひとつの現象に過ぎません。
主観(お客さま)的には、「粗相」でしょうけれども、客観(介護職)的には、糞尿に関するお手伝いこそが、我々プロの役割、役目なのです、と。
乳飲み子のケツを、乾いたトイレットペーパーでは拭きませんでしょう。
寒い時、あるいは暑い時も、(基本的には温かく)濡れた布や紙で清拭しますでしょう。
あなたが戻ってきて下さることを、楽しみにお待ちしておりました。
あなたの笑顔や笑い声に、僕(達)がどれだけ安らぎを得ていたことか。
客観的には、「もう、あんたたちの顔を見たくなかった!」的な、印象かもしれませんが、
主観的には、僕の願望というか想像に過ぎませんけれども、きっと、「もう、あんたたちに迷惑をかけたくなかった」というような、心情だったのではないでしょうか・・・。
僕(ら)がよく知っているのは、あたたがとっても「優しい」方だった、ということ。
例えばですが、「夕飯はもう食べたのかい?」ってのが、あなたの口癖でしたよ、ね。
「あんた、ケツ拭き屋って言うだけあってさぁ、あんたのケツ拭きが、いちばん上手いよ(笑)」
僕が介護職になってからの、いちばんの、褒め言葉でした。ありがとう。感謝しています。合掌。