愛だけを残せ

＜認知症の飼い主に忘れられても・・・＞

僕は職業柄、いわゆる認知症と呼ばれている方々と身近に接していますが、実感として、それが病気だという認識はないのです。
つまり、例えば、歳相応の「ボケ」と「レビー小体型認知症」では、病気（病名）として違いますし、区別はすべきだなのでしょうけれども、では、その対応としては、何が違うのでしょう？
お医者さんは、なおすことを前提に（優先的に）考えます。対して介護職は、お客さまたちの総合的な心地よさ（過ごしやすさ）を考えますので、業種間での意見の相違はしょっちゅう起こります。そうして機能訓練士は、その狭間で苦悩していることなのでしょう。
時と場合によっては、ではなく、僕の信条としても、人間は犬に劣る部分が、多々あります。その自覚が人を和らげることも、経験的に知っているつもりなのは、僕にとってちいこの存在が、あまりにも大きすぎるからなのでしょう。