■北の暗殺者(第317話) 発表1989年5月
評価 ★★★★
依頼人 ISAFP(国軍情報部)ルイス・ベラスコ
ターゲット 共産ゲリラ”アレックス・ボンカヤオ旅団”の暗殺教官イゴール・ギメルシュ/ソフィア・ノバコフ
報酬 $1,000,000
今回弾丸発射数 9/ 通算弾丸発射数 1,746
今回殺害人数 16/ 通算殺害人数 3,904
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
フィリピンの共産ゲリラ”アレックス・ボンカヤオ旅団”にソ連からの暗殺教官が殺人術を指導。教官の殺害依頼を受けたゴルゴは・・・
<この一言>
自動車ドロ。それが運悪く、覆面パトカーだったんだ・・・
<もう一言>
どちらが先に撃つか、で・・・勝負は決まる。向こうが先なら・・・それで”終わり”だ・・・
<解説>
フィリピンの共産ゲリラ”アレックス・ボンカヤオ旅団”にソ連の暗殺教官が殺人術を指導していることが判明。フィリピン国軍情報部は、ゴルゴに二人の暗殺教官「イゴール・ギメルシュ」と「ソフィア・ノバコフ」の殺害を依頼する。しかし、二人は絶壁の上にあるアジトにて指導を行っており、アジトに近づくにはガケをロッククライミングで登るか、見張りの厳しい一本道を突破するしか方法がないと思われた。
一計を案じたゴルゴは、黒い小型気球で闇に紛れてガケ上のアジトに乗り込む。食事を摂らずに体重をそぎ落とし、軽量化のためにライフルではなくアーチェリーを携えたゴルゴは音もなくアジトに潜入、ノバコフとギメルシュを2本の毒矢で仕留める。
気球を用いた大胆な潜入方法に驚かされる。アーチェリーで殺害というのも珍しいし、携帯している拳銃がいつもの「スミス&ウェッソン」ではなくオートマチック式の拳銃であることも珍しい。しかし、何よりレアなのは、本作のゴルゴが非常に饒舌であることだ。
国軍情報部「ルイス・ベラスコ」から説明を受ける際も、積極的に会話に加わっている。また、シスターに扮した女性情報部員に対しても、通常ならば決して答えないであろう殺害方法に関する質問に回答している。銃を持ったギメルシュに対峙した祭も、「能書き」を垂れてから毒矢を放っている。なにより傑作なのは、共産ゲリラに囲まれた際、肩をすくめながら顔に笑みを浮かべて、「自動車ドロ。それが運悪く、覆面パトカーだったんだ・・・」と軽口を叩いているシーンだ。ゴルゴが冗談を飛ばすのは、第1巻-1『ビッグ・セイフ作戦』での「領収書はいらないだろうね?」以来ではなかろうか。
ズキューン
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身体的特徴から出身地を見定めるゴルゴって凄いですよね。世界中の男女の裸を見て触った経験がないとできない芸当です(笑)
脚本担当は晩年のK・元美津。彼は晩年のゴルゴ脚本に新風を吹き込もうと色々と策を講じていた時期のエピソードですね!
本エピソードの凄いところは饒舌お笑いゴルゴ(笑)ばかりじゃありませんよ!
ゴルゴは映像を見て、「あの目、アゴの形…」「特に、女の上腕を見ると…寒い国から来たテロリストだな」と国籍を断定してしまっています!
凄い観察眼としか云いようがありませんね!
>ゴルゴが軽口をたたくシーン
ゴルゴって、皮肉屋ですよね(笑)頭脳明晰、多文化・多言語に長けていますから、お笑いセンスもなかなかのはずですが・・・。と思うと、『ビッグ・セイフ作戦』の”「領収書はいらないだろうね?”というのは、若気の至り、消したい過去なのかも。
>人が変わってしまったのかと思うくらい、よく喋りましたね
↑笑いました。ゴルゴをここまで饒舌にさせた「さいとう先生」の意図はなんだったのでしょう?
>本作のゴルゴが非常に饒舌
人が変わってしまったのかと思うくらい、よく喋りましたね。何か心境の変化があったのでしょうか(さいとう先生の(笑))本日の一句「軽口を、叩いてこなす、作戦か?」