■誇り高き葡萄酒(第318話) 発表1990年11月
評価 ★★★
依頼人 ロマネ・モン・リュイザンのオーナー「ジャン・シャルル・ガイヤール」
ターゲット 偽の1800年ものロマネ・モン・リュイザン
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 1,747
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 3,904
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 95
<ストーリー>
世界最高峰のワイン「ロマネ・モン・リュイザン」。1800年ものの「ロマネ・リュイザン」がオークションで競り落とされたが、偽物だった・・・
<この一言>
苦い・・・誇りは気高いが、過剰になれば傲慢だ・・・それは苦々しいだけだ・・・
<解説>
ジャパン・マネーが世界中を席巻、あらゆるものがYENで買い漁られていた時代。フランスの誇りと文化の象徴とも言うべきワインもジャパン・マネーの標的となっていた。世界最高峰のワイン「ロマネ・モン・リュイザン」のオーナー「ジャン・シャルル・ガイヤール」は、日本人「ヤナギダ」が1800年もののロマネ・モン・リュイザンをオークションで競り落とすと読んで、1905年もののロマネ・モン・リュイザンを1800年ものとして売りに出す。
ガイヤールの読み通り、ヤナギダがニセの1800年ものロマネ・モン・リュイザンを競り落とすが、ヤナギダはガイヤールが偽物を売りに出したのでないかと疑う。ヤナギダはパーティーを開催し、フランスのトップクラスのソムリエを招いて1800年もののロマネ・モン・リュイザンを味わってもらうことを計画する。
ヤナギダがパーティーを開催することを知ったガイヤールは、偽物を販売したことが発覚することを恐れ、ゴルゴに「ニセの1800年ものロマネ・モン・リュイザン」の狙撃を依頼する。パーティー当日、ロマネ・モン・リュイザンの栓を開ける瞬間に瓶を撃ち抜いて欲しいという難度の高い依頼である。パーティー当日、ロマネ・モン・リュイザンの栓を開けるよう指名を受けたのはガイヤール本人であった。恐怖のあまり手が震えるガイヤールであるが、ゴルゴはワインの瓶を打ち砕く。
作中の「ロマネ・モン・リュイザン」は「ロマネ・コンティ」のパロディか?
ガイヤールから依頼を受けた際、ゴルゴが本物の1800年ものロマネ・モン・リュイザンを評価してつぶやくセリフが渋い。
「苦い・・・誇りは気高いが、過剰になれば傲慢だ・・・それは苦々しいだけだ・・・」
その直後、ゴルゴはガイヤールに背を向けて立ち去る。ここまで背後を無防備に晒すゴルゴは珍しい。少々、自信が過剰であったか・・・
ズキューン
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“世界最高峰のワイン”というブランドも、実理主義的なゴルゴンには意味をなさない様ですね。また、“世界最高峰のワイン”を評価する辺りゴルゴンはワインの見識も高いのでしょう。(作中では、66巻「ロックフォードの野望(謀略の死角)」の中でマーシャ・ザメックが電話を通して話していました)
ところで、ガイヤールは明らかに(ワイン業界?に)対する裏切り者ですよね。救い様があるとすれば、裏切ったのがゴルゴンでなかったところでしょう。ただ一個人としては、ゴルゴンを別の形で絡ませ「ガイヤールが信用を失い、失意のまま終わる」という展開も見て見たいものです。
本日の一句「裏切った、者は必ず、裁かれる」
>ガイヤールが信用を失い、失意のまま終わる
ガイヤールのような人間がカネにものを言わせてのさばっているのが、今日の社会の縮図という気がします。ガイヤールに天誅を!
ゴルゴの好みのワインの銘柄なんですが、永らく封印されていて21年振りに2007年のビックコミック増刊号9月号、11月号に登場人物の名前を変えて再掲載された『スワップ捕虜交換』にはゴルゴがワインの銘柄を指定する場面があります。
そのワインは「シャルツホフベイア」と云うものですよ!
マリヨ神父さんはワインにも明るいのですね!
シャルツホフベイアをWEBで調べたら実在するのですね!!5000~6000円の販売価格でした。飲んでみたいのですが、ちょっと手が出ません・・・
変にプライド高い人に目を付けられると厄介ね。