■疫病神の道標(第284話) 発表1989年8月
評価 ★★
依頼人 ハリウッド俳優 ハック・ロブソン
ターゲット ゴシップ記者 ルウ・ブラドッグ
報酬 不明
今回弾丸発射数 3/ 通算弾丸発射数 1,607
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 3,770
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 92
<ストーリー>
ハリウッド俳優「ハック・ロブソン」がエイズに冒されていることを掴んだゴシップ記者「ルウ・ブラドッグ」は、ロブソンを恐喝するが・・・
<この一言>
・・・
<解説>
ハリウッド・スター「ハック・ロブソン」はエイズに感染、自殺を考えていた。ハックがエイズに冒されていることを掴んだゴシップ記者「ルウ・ブラドッグ」は、これをネタにハックを強請る。
ハックは知り合いのCIA局員に相談、ゴルゴの存在を知らされ、ルウの殺害をゴルゴに依頼する。ハックの指定した場所ににルウが現れたのをスコープ越しに見たゴルゴは、異変に気付く。ルウと思われた人物は、「俳優」ハックがルウに扮していたのである。巧みな射撃により、ハックが変装用につけたカツラ・メガネ・ひげを弾き飛ばすゴルゴ。変装を見破られたハックは”撃ってくれ、殺してくれ”とゴルゴに哀願、ゴルゴはこれを受け入れハックの自殺を幇助する。
真のターゲットであるルウを殺害することなくストーリーが幕を閉じる意外な展開。残尿感が残る作品だ。ハックはルウに強請られルウを殺すことを目論んでいたのだが、直前になって自殺願望を叶えるべく、ルウに取引中止の連絡を入れ、自らルウに扮したのだろう。ハックの最後の願いを聞き入れたのか、依頼内容の偽りを許さなかったのかは、ゴルゴが知るのみであるが、なんとも釈然としないエンディングだ。
作中の「ハック・ロブソン」はエイズに感染し死亡した「ロック・ハドソン」のもじりだろう・・・
ズキューン
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>、『告発の鉄十字』は一度、別冊ビッグNO108に収録
>店でその別冊ビッグNO108を発見
うらやましい!チェーン店も非チェーン店も古本屋さんは大好きなので、私も気長に探してみます!
封印作品のうち、『幻(ダミー)の栽培』と『バチカン・セット』は本誌発表後、即座に封印されてしまいましたが、『告発の鉄十字』は一度、別冊ビッグNO108に収録されています!
今日、古本屋巡りをしていたら、非チェーン系列の店でその別冊ビッグNO108を発見しました!!
それも100円で(笑)
速攻で買って読みました!!(笑)
今読んでみると、封印になった原因は、本エピソードと同じように(文庫版だけ封印ですが)精神医学上の差別的表現ととられる事を恐れての事でしょう!?
どうって事ないんですけどねぇ~!!(笑)
>永らく封印されていた『スワップ捕虜交換』が来年の3月発売予定の別冊ビックNO175に収録される事が決まりました!
おお!素晴らしい!グッド・ニュースです。
>単行本収録は175巻あたりか?
気長に待ちます(笑)
さて、ここで封印作品情報を一つ!
下記のコメントで書いたように永らく封印されていた『スワップ捕虜交換』が来年の3月発売予定の別冊ビックNO175に収録される事が決まりました!
予言ピッタリ(笑)
やはり、単行本収録は175巻あたりか?
封印作品、隠されると逆に見たくなります。時代背景によっても”タブー”は変わってきますし、世間で言うタブーを意に介さないのがゴルゴでしょうから、封印を解いて欲しいです。
個人的には、国会図書館に行って閲覧してこようかなと考えています。
続きから
……聖職者をあまりにも冒涜しているとローマカトリックからの抗議を恐れての封印、『告発の鉄十字』はゴルゴがナチ将校のコスプレ姿でのSMプレーが問題視され(笑)ての封印ですね!
但し、『スワップ=捕虜交換』は、当初シリア大使館、レバノン大使館等からの抗議を恐れての封印でしたが、ビッグコミック増刊号2007年9月号・11月号に登場人物の名を架空の名に替えて再掲載されてますので、来年辺りに増刊ビッグに収録され、再来年あたりには単行本175巻あたり(笑)で収録されるのではないでしょうか?
コンビニ本に収録されているのに、なぜ文庫版に収録されなかったかの謎を解く鍵はハック・ロブソン=ロック・ハドソンを容易に連想させること。そして、エイズにかかった事を悲観して自殺してしまう事。特に後者の理由が強いような気がします。
メディア界にはドラマ、漫画、アニメなどでいくつかの封印作品が有ります。手塚治虫の「ブラック・ジャック」にもその作品に出てきた病気の患者の団体からの抗議を受けて封印された作品があります。本エピソードは、一歩間違えばエイズ患者の団体から抗議を受けるかもしれませんね。それで版元から取り寄せる事の出来る文庫版には収録されていないのでしょう。そのうち単行本83巻が絶版になったりして(笑)
『アメリカンドリーム』はエルマン・プレイリー=エルビス・プレスリーを連想させるとしてエルビスの17回忌まで封印されていました(笑)
現在封印されている『幻(ダミー)の栽培』はホメイニ師を冒涜しているとイラン大使館からの抗議による封印、『バチカン・セット』は聖職者
>実はこのエピソード、文庫版には収録されていない
え!新たな発禁作品があるとは驚きです。エイズというセンシティブな内容が問題視されたのでしょうか?こりゃますます、単行本と文庫本の違いを検証するうえでも文庫本入手が急務となってきました。
今回も鋭い分析、さすがです。
依頼者の命をかけた最後の願いを聞き入れる展開が好きなので、私も”哀れな男を楽にしてやる“間”だと信じたい”。そう考えると、この作品の評価も★★から★★★にあがります
ルウに扮したハックを狙撃したのは、「最後の願いを聞いたのか、依頼内容の偽りを許さなかったのか」について。もし後者ならば、ハックは「裏切り者」として“始末”され、依頼の遂行によってルウも殺されているはずです(65巻メジャー・オペレーションのように依頼者が裏切り者でも、任務は遂行)おまけに紹介したトーマス・ライアンの命も風前の灯火でしょう。しかし、私は前者だと思います。変装用のカツラ・メガネ・ひげを弾き飛ばした後の2度の沈黙!この間は裏切り者を殺すのではなく、哀れな男を楽にしてやる“間”だと信じたい