■餓狼おどる海(第298話) 発表1990年4月
評価 ★★★★
依頼人 UNCHR(国連難民高等弁務官事務所)本部ボートピープル救済特別委員会
ターゲット 海賊
報酬 $2,000,000
今回弾丸発射数 43/ 通算弾丸発射数 1,682
今回殺害人数 27/ 通算殺害人数 3,827
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 93
<ストーリー>
ボートピープルを襲う”海賊”の殲滅を国連がゴルゴに依頼。ゴルゴは人間魚雷”回天”を準備して海賊一味に立ち向かう・・・
<この一言>
言っておくが・・・俺は、上着のボタンのかかっていない男の同席は・・・許さない!
<もう一言>
銃口を人に向ける時は・・・引き金を引く時、だ・・・
<さらに一言>
それに・・・言っておくが・・・銃を手にしている時は、絶対に俺の背後に立つな・・・つい手が出てしまう・・・お前を殺したくないんでな・・・
<解説>
1975年以降、カンボジア・プノンペン陥落、ベトナム・サイゴン陥落、ラオス・ビエンチャン陥落といったアジア諸国の政変は、大量のボートピープルを発生させた。同時に、ボートピープルを襲う海賊が南シナ海に出没、被害が拡大していた。事態を重く見たUNCHR(国連難民高等弁務官事務所)本部ボートピープル救済特別委員会は、海賊の殲滅をゴルゴに依頼する。依頼金は破格の$2,000,000で、バブル絶頂の日本が拠出している。
ゴルゴはオーストラリア・ダーウィン在住の武器職人「ジム・マッキボン」を訪ね、第二次世界大戦末期に日本海軍が人間魚雷として開発した”回天”を改良した簡易潜水艦を受けとる。小型船に”回天”を曳航し南シナ海を目指す。
ゴルゴの小型船にはジムの甥「アルフィー」が潜んでいた。アルフィーはスリルを求めてゴルゴの船に乗り込んだのだが、ゴルゴはアルフィーの同乗をやむなく許可。思いがけない闖入者に教育的配慮を示すあたりにゴルゴの懐の深さが伺える。
ゴルゴは海賊を発見するや回天に乗り込み海賊を撃破、さらにはアジトに海賊が終結するのを待って一斉攻撃をかけ、海賊一派を殲滅する。
ゴルゴとアルフィーの掛け合いが面白い。アルフィーがゴルゴのことを「おたく」と呼ぶくだりは、「オタク」出現と時期的に合致して興味深い。アルフィーに対し、突き放しつつも教育的指導を繰り返すゴルゴがなんともいい味を出している。アルフィーの人物観察眼はなかなか鋭く、ゴルゴ評はかなり核心を突いている。
<アルフィーのゴルゴ評>~「おたくはきっと・・・」~
・海の好きな日本の実業家
・世界中を飛び回っていて国際的な大物たちに顔がきく
・がっぽりコンサルタント料が支払われる
・結婚なんて面倒
・ガールフレンドなら世界中にいる
・よっぽどイカレたマニア
・死神のとり憑いたやつ
ズキューン
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ゴルゴは炸薬部分は外し、そのスペースに
燃料タンクを増設し航続距離を強化。
改造費よりも稼働可能な原型を捜すほうが費用かかったかも。
新品の小型潜水艇を買ったほうがどう考えても安いような気がしますがw
ゴルゴの性格なら、ちゃんと仕事をした人に
報酬は惜しまないようなので、後に口座に
大金が振り込まれたにちがいない。
「太陽に向かって泳げ。
運がよけりゃあメキシコか、ペルーに流れ着く……」
ゴルゴの冗談に聞こえない冗談が聞ける貴重な回
この場合は、「アンタ」というニュアンスでの「おたく」と思います。
また、趣味のほうを指す「オタク(ヲタク)」という言葉が生まれたのは、2001年頃だと記憶しています。
>アルフィーのバイト代・・・
どうでしょうね(笑)。金払いのいいゴルゴですから、払ったのでしょうか?それとも、今回の「授業料」と相殺なのでしょうか?
コメントありがとうございます。
アルフィー、いい味出してますね。再登場に期待したいものです。
ところで、アルフィーはバイトをしたいと言っていましたが、あの後ゴルゴンからバイト代を貰えたのでしょうか?