■喪服の似合うとき(第26話) 発表1970年10月
評価 ★★★★★
依頼人 不明
ターゲット アンドレ・ガストン リヨン警察署長
報酬 $50,000
今回弾丸発射数 4 / 通算弾丸発射数 151
今回殺害人数 5/ 通算殺害人数 122
今回まぐわい回数 1/ 通算まぐわい回数 18
<ストーリー>
突然右手にしびれを感じたゴルゴ。拳銃を握ることすら出来ないゴルゴに復讐を企てる者が迫りくる・・・
<この一言>
薬品を使っておれの心をのぞこうとするのは、力づくで女を犯すこととかわりがない
<もう一言>
ストリッパーは客が多いほどのるそうだ
<さらに一言>
ちょっと手がすべって・・・
<解説>
ゴルゴには右手が突然しびれ出す持病があるが、本作にてその症例が初めて確認できる。ゴルゴ自身も狼狽、近くの病院に駆け込み診察を受けている。相当なショックを受けていることが下記により確認できる。
①依頼人の前でグラスを落としてしまい、「ちょっと手がすべって・・・」と言い訳している
②タバコを落とし、狼狽した表情を浮かべた上、脂汗を流している
③初めて行く病院で脊髄液を注射で採られ、ビタミン剤の注射を打たれる。沈着なゴルゴならあり得ない行動。
④非常に珍しいことに、無理矢理女とまぐわっている
なお、④については、精神科女医がゴルゴに薬入りのコーヒーを飲ませようとしたため、ゴルゴが報復、以後ゴルゴの症状を口外しないように恐怖を植え付けたものと推測される。この時、「心をのぞうこうとするのは、力づくで女を犯すこととかわりがない」と述べていることから、内面・経歴・ルーツなどゴルゴ自身について探られることを極度に嫌っていることが分かる。
本作の登場人物は過去の作品と関連があり、ストーリーの深みが増している。また、過去作品との連続により、持病発生時期が特定できる。
第2巻-3『ブービートラップ』 でゴルゴはフランス保安局より狙撃の依頼を受けたが、口封じのために逆に保安局から命を狙われる。『ブービートラップ』内では、フランス保安局への復讐は描かれてないが、本作でその結末が明らかになっている。ゴルゴ殺害を指示した「クロード・ベルマン」フランス保安局長は食事中に毒ガスを窓から投げ込まれ、外に逃げ出した時に狙撃されて死亡。その際、食事をともにしていたのが本作に登場するド・バビエール伯爵。伯爵はゴルゴの投げ入れた缶入りイペリット・ガスの後遺症で失明し、復讐の機会を窺っていた。『ブービートラップ』は事件発生日が1968年6月11日と記されている。伯爵が失明したのは「3年前の冬」とされているので、ゴルゴがフランス保安局長と伯爵を襲ったのが1968年冬となり、本作は1971年の事件ということが判明。ゴルゴは1971年以来、右手のしびれに悩まされているのだ。
また、本作でゴルゴの体に無数の銃創や傷跡があることが明らかになっている。
ズキューン
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20代になって再読した時は、生意気にも「男が困難に直面した時は、女性の温もりが欲しくなるものだ…。」と勝手に納得。
そして最近再読したら、自分にはそんな女性もゴルゴのような魅力もなにひとつ持っていないことを今更ながら痛感して悲しい気持ちになりました………。
ゴルゴのような男に、本人の百分の一でもなりたい…なんて大それたことは言いません…せめてゴルゴ13の愛読者だと周りに言っても「お前にあの漫画の魅力がわかってんのか?」と笑われないくらいにはなりたいと思います…。
非常に共感できるコメントです。
年をとらないゴルゴと違い(笑)、年齢と共に私たちの女性観やゴルゴ観は変わっていきますよね。ゴルゴファンの思う”あるべき自分像”には、何かしらゴルゴへの憧憬が含まれていると思います。女性への接し方、仕事(ミッション)に対する考え方、更には人生の考え方・・・
まぁ、ゴルゴと比べるとどうしてもダメダメになってしまいますが、パトリック三平さんのおっしゃるように『「お前にあの漫画の魅力がわかってんのか?」と笑われないくらいにはなりたい』ですね~