■遺伝子戦争 ゲノム・フロンティア(第470話) 発表2001年4月
評価 ★★★
依頼人 ①②アメリカ農務省 ドラックマン農務長官
ターゲット ①ジム・ジーン社に潜む”ネズミ”の始末 ②エサカ・サトシ
報酬 ①②不明
今回弾丸発射数 2/ 通算弾丸発射数 2,549
今回殺害人数 2/ 通算殺害人数 4,886
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 113
<ストーリー>
巨額のパテント収入を目論み、特許獲得競争に明け暮れるゲノム・ベンチャー。無法地帯のゲノム・フロンティアに挑む日本人研究員とゴルゴは・・・
<この一言>
それはどうかな・・・
<もう一言>
いや・・・入金の報告を聞いたが、余分に振り込まれていた・・・これは、なんだ?
<解説>
バイオベンチャー企業『ジム・ジーン社』の社長『ジェームス・ボーイ』は、なりふり構わぬ特許取得で急激に業績を拡大させていた。インガム博士は、かつて共同研究者であったジェームス・ボーイが特許を独占していることに異議を唱え、ジム・ジーン社に乗り込む。ジェームス・ボーイにあしらわれ帰路につくインガム博士は、ジェームス・ボーイ社の秘書『ドーン』に殺害されてしまう。ドーンは、安全と倫理を顧みないジム・ジーン社に不満を持ち、自社の特許取得を妨害していたのである。ジェームス・ボーイは”奇跡の稲”と呼ばれる新種の稲の遺伝子特許を取るべく準備を進めていたが、ドーンはこれを妨害すべく特許申請書の下書きをIRRI(国際稲研究所)にFAX送信する。
IRRI所長『ローレル』はこの件をアメリカ農務省『ドラックマン農務長官』に報告、ドラックマンはアメリカの国益確保のためには米国企業が特許を取得すべきだとして、ジム・ジーン社に潜む妨害工作を行った者の殺害をゴルゴに依頼する。ゴルゴはドーンが妨害工作の主犯であることを突き詰め、防弾硝子をものともせず狙撃に成功。一方、”奇跡の稲”の特許をジェームス・ボーイに奪われそうになった『エサカ・サトシ』は、ジェームス・ボーイに直談判する。”奇跡の稲”の所有者であるとされたエサカは、奇跡の稲は中国原産であり真の所有権は中国にあることをジェームス・ボーイに伝える。自らの罪を告白し、将来の中国の食糧政策に支障をきたさないようジェームス・ボーイに特許取得を断念させようとするエサカであるが、ジェームスはこれを拒否、会談は物別れに終わる。
ドラックマン農務長官は、奇跡の稲こそが対中国政策の鍵を握ると考え、ゴルゴに再度接触、イサカの殺害を依頼する。依頼通りイサカを狙撃するゴルゴ。しかし、イサカは万一のことを考え、ウイルスを世界中のパソコンに送り込み、奇跡の稲の遺伝子塩基配列をディスプレイに表示させることに成功、誰もが知ることとなった奇跡の稲の遺伝子情報についての特許は取得できず、エサカの思いは成就したのである。
遣り手ベンチャーの旗手が、小心者で強欲な女性に支配されているのが面白い。ジェームス・ボーイも言っているように、ドーンにせよヘルガにせよ怖い女である。本作は2001年発表であるが、作中でエサカの用いている”ハンドベルド”端末が気になる。パームだろうか?それともアップルのニュートンだろうか?当時、私もパーム(SONY CLIE)をドッチーモ(1台の端末で携帯電話とPHSが利用可)につないでネット接続していたのを思い出す。パームもドッチーモも液晶がカラー化された初めてのモデルで、これでモバイルするのは当時としては最先端のスペックだった。デジタル機器の衰退の早さがなんとも切ない。
ズキューン
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