■鬼畜の宴(第134話) 発表1978年1月
評価 ★★★★★
依頼人 スパルタカス
ターゲット ガブリエル・ロスマクドナルド金鉱採掘会社社長
インゲマル・ペテンセン コンピューター会社社長
報酬 $3,000,000
今回弾丸発射数 8/ 通算弾丸発射数 904
今回殺害人数 3/ 通算殺害人数 803
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 69
<ストーリー>
カネを持て余し刺激を求める二人の会社社長。名うてのスナイパー・ゴルゴと「スパルタカス」の対決を楽しむため、スパルタカスにゴルゴ殺害を依頼する・・・
<この一言>
すばらしい動きだったよ・・・
<解説>
カネを持て余し、黒人狩りなど刺激を求めて暇をつぶす二人の社長。世界最強のスナイパー・ゴルゴと超一流のスナイパー「スパルタカス」の対決を楽しむことを画策。ローマのコロセウムを舞台にゴルゴとスパルタカスが対峙する。互いにリボルバー内の弾丸6発を撃ちつくしたこの勝負、ゴルゴは被弾するもすり傷程度、一方のスパルタカスは腹部に致命傷を負う。対決直後の健闘を称え合う会話が素晴らしい。
スパルタカス「と、とどめを刺したいだろうが・・・あ・・・あんたの銃にも、もう・・・」
ゴルゴ「弾丸は残っていない・・・すばらしい動きだったよ・・・」
スパルタカス「あ、あんたも・・・な・・・し、しかし、おれのほうは腹をやられているんだ・・・長くはない・・・ま・・・ゴルゴ13に、とどめを刺せないまで弾丸を使わせたんだ・・・それで満足すべきだろう」
この直後、ゴルゴはこの対決がテレビカメラで撮影され第三者に見られていることをスパルタカスに伝える。スパルタカスは見せ物にさせられたことに憤慨、スイス銀行に預けてある全資産300万ドルで二人の社長の殺害を依頼する。300万ドルは現時点での最高報酬額である。しかし、もっと凄いのはスパルタカスの背広の裏地にスイス銀行の口座番号が記されていることだ。何故、裏地に口座番号を記しているのだろうか・・・。
ゴルゴはスパルタカスの依頼を引き受け、二人の社長を狙撃する。エンドシーンにてゴルゴは「コンゴ動乱で凄い黒人のゲリラ隊長がいたが名前を思い出せない」と傭兵から話しかけられる。ゴルゴはその名を「スパルタカス」と答えて、遠くを見つめている。コンゴ動乱といえば、ゴルゴの活動が確認できる最も古い事件( 第1巻-1『ビッグ・セイフ作戦』 参照)であるが、スパルタカスとなんらかの因縁があったのだろう。無駄話につきあうことのないゴルゴが口を開いていること、遠くを見つめていることから、ライバル・スパルタカスの死に何らかの感傷を持ち合わせていることは間違いない。
プロ同士の対決を描いた名作は数あるが、その中でも本作は出色の作品。この世界にしか生きることの出来ない男達のプライドと悲哀を描いた傑作である。
なお、パチスロ『ゴルゴ13 THE PROFESSIONAL』でも、本作が取り上げられている。スパルタカスを倒せばボーナス確定となるが、なかなか倒せない。
ズキューン
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