モーツァルトのピアノソナタ 奇数番号

2017-06-11 13:11:49 | 音楽の魅力

暫くモーツァルト音楽を聴かないでいると、

また戻ってきたくなります。

やはり、一生ものの音楽なんでしょう、

私にとっては。

そんな中でも、ピアノソナタの奇数番号には、

いつもほっと安心できるものがあります。

というのは、モーツァルトらしさが、ふんだんに

盛り込まれていると感じるためです。

例えば、ソナタの11番、13番、15番、それに17番。

11番は、第3楽章が、あのトルコ行進曲。

ですが、第1楽章がいいですね。

のどかな雰囲気で、音が伸びやか。

どこか田園風景をイメージさせてくれて、

気持ちが落ち着きます。なんとなく

春の雰囲気の漂う楽章です。

13番は、とても好きなんです。

特に、第1楽章は、澄んだきれいな音の

連続です。長調ということもありますが、

まるで清流の中にいるみたいなんです。

時折、水が岩に軽くぶつかり、水しぶきが飛ぶ。

その様が、実に軽快な動きをイメージさせてくれて

心地よいのです。ピアノの鍵盤を楽しそうに

軽やかに転がして弾くモーツァルトの姿が思い浮かびます。

軽快でスキップしたくなるような愉快な感覚も

残ります。

第2楽章も、しっとりと聞かせてくれ、

元気になれる高揚感がありますね。

15番は、ハ長調で実にシンプルです。

もちろん、明るい印象が残ります。

特に、第2楽章は、右手と左手の役割が

はっきりと決められていて、分かりやすい。

その分、シンプルに聞こえるのでしょうね。

右が主役、左が脇役に徹しています。

左がしゃしゃり出ることが全くありません。

メロディは、軽快で美しい!

第3も、スキップしたくなるような軽快感があり、

遊び感覚が満載。これもモーツァルトの真骨頂でしょう。

そして、17番。

第1楽章は、15番よりもやや複雑な構成ですが、

音に強弱をつける箇所が多くなりますが、

軽快さは健在です。

第2は、聖なる階段を踏みしめながら、

ゆっくりと昇る感じです。

第3楽章は、またまた軽快!

テンポがあり、歯切れがいい。

思わず踊り出したくなるウキウキ感に

襲われます。

 

このようにピアノソナタ奇数番は、モーツァルトらしく

軽快で、小気味いいのです。

右手と左手の音が対話しているかのような構成も

彼ならでは。

とても、人間的でありながら、自然と人間の心を

軽快に調和させているところなんか、

素晴らしいと思います。

肩肘張って聴く音楽ではなく、

心から楽しめます。

エンターテイナー、モーツァルトらしい

ソナタが目白押し。

この奇数番号は、いずれも長調で作られ、

明るさも抜群です。

これだから、モーツァルトはやめられない!!


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