極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

海水循環利用ビジネス④

2024年06月28日 | ネオコンバーテック

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと
)と兜(かぶと)を合体させて生まれたキラクタ「ひこにゃん」。 




【季語と短歌:6月29日】

       半夏生 指先切りて 医者通い 

草刈で左人先指を切ろ。マイピーシ作業に支障有るだけでなく、劇症
型溶連
菌が恐ろしい。ということで、全ての作業にブレーキ。

                        桑原正紀
                              1948年生・コスモ
                          結社   


「結社罪」ありし時代の暗闇をひきずるやうな「結社」といふ語
非合法集団ならね閉鎖的排他的ひびきを「結社」は持てり
とりあへず「結社」といふ語は棄てようよ緩くつながる集団でいい
同好の老若男女がへだてなく集ひゐしころの会なつかしき
SNSは簡便なれと肉声と素顔が歌の味を濃くする



❏ 海水脱塩膜システム
海水から淡水をつくる高性能な膜
2次元ナノチャネルを有するナノシート積層脱塩膜
この研究成果は、

酸化グラフェンナノシートと呼ばれる2次元ナノ材料を、化学的な還
元処理※5を施した後に、多孔膜上に積層することで、約50ナノメー
トル(1ミリメートルの1/20000)の厚みを有する脱塩膜を開発した。
開発した脱塩膜は、ナノシート同士の間隔や、ナシート表面の電荷
が制御されており、高性能な脱塩処理が可能。将来的には新しい脱塩
膜としての実用化や応用が期待している。
【要点】

1.2次元ナノシートを材料とする新規の脱塩膜の開発に成功。
2.酸化グラフェンナノシートを還元処理することで、ナノシート間
 相互作用を増強。
3.π−π相互作用によりナノシート積層膜の安定性向上とナノシー

 ト同士の間隔制御が可能。4.電子共役系と電荷を有するポルフィ
 リン由来の平面化合物をナ<ノシート間に導入することで、酸化グ
 ラフェンと平面化合物の負電荷による静電反発※9効果により、陰
 イオンのナノ  チャネル内における移動を制限。
5.開発したナノシート積層膜はNaCl水溶液からNaClを約95%カット

 でき、将来的には、本研究成果の応用により新規の海水淡水化用の
 高性能脱塩膜を創製する技術になり得る。


図1.開発したナノシート積層膜の断面電子顕微鏡写真

【成果】
炭素原子程度の厚みの2次元炭素材料を用い、それを積層することで
高性能な脱塩膜を開発。使用した2次元材料は、化学的な還元処理を
施すことによりπ電子共役系が付与された酸化グラフェンナノシート
でそのナノシートを、荷電官能基とπ電子共役系の両方を有するポル
フィリン由来の平面構造分子とともに、多孔膜上に積層することによ
り、約50ナノメートルの厚さの超薄脱塩機能層を形成した(図1)。
                       
形成された超薄脱塩機能層はナノシート同士の間隔(ナノチャネル)
が1ナノメートル以下に制御されており、高いイオン阻止性能を示し
た。また、その超薄脱塩機能層を有するナノシート積層膜は、ナノシ
ート間のπ−π相互作用により水中でもナノチャネル間隔が安定に維
持されるため、長期間使用することが可能。また、20 barの圧力下で
も、その優れた脱塩性能を損なわない。
                      
開発ナノシート積層膜内のイオンの輸送は、ナノシート表面の静電反
発により効果的に抑制されているを明らかにした(図2)。この静電
反発は、ナノチャネルの幅が最適に制御されたときに大きな効果を発
揮しする。本研究チームが用いたナノシート材料は、化学的還元処理
の度合いやポルフィリン由来の平面分子の導入率を制御することで、
そのナノチャネルの幅を制御できる。そのため、最適条件で作製した
ナノシート積層膜は、海水中のイオンの主成分でありながら、その透
過を阻止することが特に難しいNaClに対してでさえ、約95%という非
常に優れた阻止性能を実現できる


 
図2 ナノチャネルを介して透過する水 に入りにくく透過しにくい
イオンの模式図

【展望】
開発した2次元ナノシート積層膜の作製手法は、酸化グラフフェンシ
     
ートの還元度合いと平面構造を有する化合物の導入率を制御すること
        
で、ナノシート間の間隔とイオンの静電反発効果を制御できるため、
        
海水淡水化用の脱塩膜をはじめとし、様々な電解質分離膜の作製への
        
応用が期待できる。分離膜を用いた省エネルギーな脱塩技術は、水不
足の解消に不可欠な技術で、地球規模の水資源枯渇問題の解決への貢
献が期待されています。今後は、膜の実用化と高性能化を進める。
                        
 超純水製造システムに組み込めるし、持続可能社会構築に資す
 技術になり、これもノーベル賞級に値するのでは。
【特許技術】

1.6849969 水処理用膜 株式会社日本触媒 国立大学法人神戸大学
【要約】          
        
不純物を含む水の処理に用いられる水処理用膜であって、該水処理用
膜は、多孔質の膜がポリマーで修飾された構造を有し、該ポリマーは
1g当たり0.1g以上の中間水を有しており、ポリマー1g当たり
の中間水と不凍水との質量比(中間水量/不凍水量)が0.5以上で
ある水処理用膜。多孔質の膜が、ポリマーで修飾された構造を有し、
該ポリマーが式(1)で表わされる操り返し構造単位をを有する水処
理膜。
                      
                      
図(左)本研究のシミュレーションで扱ったイオン液晶分子とその、
分子集団が自己組織化して形成する双連続構造とカラムナー構造。
電荷をもったイオン性の官能基を赤・濃赤色で示しており、イオン性
官能基が自己集合して形成されたナノチャネルを赤色の連続領域で
(右)大規模分子動力学シミュレーションで得られた自己組織化イオ
液晶のナノチャネルと水分子の様態の拡大図。水分子が関連し、安定
化していてナノチャネルが伸びる方向に水分子は動きやすい。
【掲載誌】
雑誌名:「Science Advances」(2021年7月28日付(米国東部夏時間))
雑誌タイトル:Molecular insights on confined water in the nanochannels of 
self-assembled ionic liquid crystal
DOI番号:10.1126/sciadv.abf0669
 
 

❏ 水処理膜のナノチャネルがもつ特性を計算科学で解明分子
  動きを活発化させる水素結合の仕組
【概要】
大阪大学らの研究グループは、最新のスーパーコンピュータ群を用い
水処理膜の材料シミュレーションを行うことで、水処理膜の中の「
 ノチャネル」が、内部に含まれる水の割合に応じて水分子一
つ一つの動きを活発化させる水素結合の仕組みを解明し、その水素結
合状態を認識させてイオンを選択的に透過させるメカニズムの可能性
を示唆。
水を利用価値のある形へと転換して安全・安心な水を確保するため、

これまでさまざまな水処理膜が開発されてきた。水処理膜は微細な穴
をたくさん持っており、その穴の大きさと水に溶けたイオンのサイズ
を比較して、穴より小さいものが透過するという「分子ふるい」の仕
組みで理解されていたが実際には、水分子やイオンは、分子レベル
水素結合による「水和殻」を被っており、その殻の性質も考慮して
分<子ふるいのメカニズムを考える必要がある。また、水に溶けたイ
オンは電荷を持ちため、穴の中にプラスやマイナスの電気を帯びた
官能基があれば、電気的な相互作用が透過できるイオンの選択性に
大きく影響することがわかった。


【風瀟々と蒼き時代:White on White 
ダニー・ウィリアムズ(1942年1月7日 - 2005年12月6日)は、南ア
リカ生まれのイギリスのポップ歌手であり、その滑らかでスタイリ
ッシュなバラードの歌い方から「イギリスのジョニー・マティス」
というニックネームを得また。彼は、1961年にイギリスで1位になっ
た「ムーン・リバー」と、1964年にアメリカでトップ10ヒットとな
った「ホワイト・オン・ホワイト」で最もよく知られています。「
ホワイト・オン・ホワイト」はイギリスの歌手ダニー・ウィリアム
ズの曲です。この曲はアメリカでトップ 10 ヒットとなり、1964年
にビルボード ホット 100 で最高9位を記録した。 
 "The Comedy Is Ended"< 1964Traditional pop 2:15 United Artists 
Bernice Ross, Lor Crane






●今日の寸評:一度あることは二度ある②、

       1995年から今年6月までのマグニチード7以上の地
      震で甚大な被害が4回(29年)経験して、改めて
                   原発事故の危険性を考え55基とし、1基当たり
      千年当たり25回被災する(事故・テロ・戦争・ 
      その他の想定外の事故別)。とてもでないが事故
      ゼロとは思えないと。                 

   
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3 コメント

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マルテンサイト千年 (グローバル・サムライ)
2024-07-01 14:13:57
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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日本刀の材料力学 (カーボンニュートラル)
2024-07-02 08:08:24
「材料物理数学再武装」かあ。なつかしいな。たしか九州大学出身者でプロテリアル(旧日立金属)製のかの有名な高性能特殊鋼SLD-MAGICを発明された方の島根大学での講義資料でしたね。海外で材料力学の良好なテキストとして割と有名な、Journal of alloys and compoundsでStudy of Japanese sword from a viewpont of steel strengthというのが2013年に出ていますがこういうことも現在の日本のインバウンド観光の礎を築いたのかもしれませんね。
返信する
ストライベック (CCSCモデルファン)
2024-07-03 14:28:39
やはり世界を引っ張るハイブリッド日本車の技術力の前に、EVシフトは不調をきたしていますね。特にエンジンのトライボロジー技術はほかの力学系マシンへの応用展開が期待されるところですね。いくらデジタルテクノロジーを駆使しても、つばぜり合いは力学系マシン分野がCO2排出削減技術にかかってくるのだとおもわれます。
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