極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

漢方薬と竹島

2010年07月09日 | 環境工学システム論


ゆっくりと 時を経て吾が 意はなりて 紫草は 咲き綻ぶや




【生薬環境システム概論】




あかねさす紫野行き標野行き 野守は見ずや君が袖振る

                     額田王 

今年は淫羊霍つまりイカリ草を植生させてい
る。そのわけは、将来漢方薬は枯欠高騰する
からだが、日本の漢方原料の生薬の供給は外
国、特に中国に頼ってきている。最近になっ
て、中国西北部の環境破壊の原因として甘草
の乱獲が取り上げられ、数々の規制の政策が
とられてきている。中国の甘草輸出総量は約
5500トンで約60%が日本になっている。日
本での甘草総輸入量の約80%が中国となっ
ている。



麻黄の採取は甘草に比べ少なく、地上部の採
取で甘草のように根からとることはないが、
麻黄由来のエフェドリンがアメリカのダイエ
ット食品として使われ、日本の輸入は300
トン前後。現在流通している麻黄は香港経由
の未許可品で今後規制が厳しくなると予想さ
れている。



日本における漢方原料の生薬の供給はほとん
どが外国、特に中国に頼りで、解決策として
は、①自然破壊防止のために現地での栽培 
②輸入からの脱皮として国内栽培 ③一国に
頼らない輸入が考えられる。現地栽培は、野
生品と比べ品質が劣る可能性がある。栽培品
種の改良と栽培方法の確立のためにも、有効
成分の基準の再検討が必要となつてきている。
またそれを基にして局方のハーモニゼイショ
ン(国際化)が叫ばれている。栽培者・輸入
業者をなやます問題に、最終段階までいって、
成分含量検査に不合格で、はねられるという
リスクがある。検査を栽培地で簡単にできる
方法が期待され、実験室段階でキットが完成
している。



甘草は中国以外ではアフガニスタン・ロシア・
オーストラリアからの輸入実績がある。麻黄
は中国に完全に依存している。今後新しい産
地・栽培地を探索してゆかねばならない。こ
れに対し国内では生薬原料を植物工場で栽培
する動きがでてきている。「福島県伊達市の
薬局や電子部品メーカー、農業生産法人など
が連携し、シャクヤクやドクダミなどの薬草
を使った漢方薬原料の製造に乗り出す。野生
の薬草を採取して加工し、6月以降、薬卸会
社などに供給する。市内の耕作放棄地で薬草
の栽培法も研究。漢方薬の普及に伴い薬草の
需要が強まるとみて、農商工連携で市場を開
拓する」という。





21種類の生薬(小柴胡湯、八味丸、補中益気
湯、柴朴湯、柴苓湯、桂枝茯苓丸、加味逍遙
散、六君子湯、大建中湯、釣藤散、麦門冬湯
十全大補湯、小青竜湯、柴胡桂枝湯、牛車腎
気丸、猪苓湯、当帰芍薬散、芍薬甘草湯、葛
根湯、人参養栄湯、大柴胡湯)
で売上げは、
ドリンク剤の生薬を除き73.6%を占めている
が(H11年の医薬品総生産額 62,900 億円中の
1.79%)、生産額は2%弱に過ぎないが今後さ
らに入手が困難になればどうするか。例えば、
茶カテキンと同様にニンニクの多用で対応で
きないものか。これならプランタで簡単につ
くれる。わたしが考案した間伐材製の万能プ
ランタシステムでつくればと^^;。

R-alllicin-3D-balls.pngallicin


特開2007-53980A「ニンニク臭の消臭方法」

【課題】


食べる時には臭いはするが、体内での滞留時
間の長い臭い成分の生成を阻害または分解し
て、翌日には影響のないニンニク産品を得る
ことができるニンニク臭の消臭方法を提供す
る。また、容器中で生ニンニクを容易に無臭
化し、かつ保存性の高い調味ニンニクの製造
方法も提供する。更に、ニンニク臭を食後消
臭する製剤に係わる技術も提供する。

【解決手段】

(1)海藻に含有されている極性基を有する
水溶性低分子多糖類と体内での滞留時間が長
いニンニクの臭い成分の結合または包摂によ
る消臭(2)多価陽イオン金属元素と配位ま
たは架橋結合して分子構造が緻密化した水溶
性の極性基を有する多糖類とニンニクの臭成
分の結合または包摂による消臭(3)海藻が
特異的に含有するヨウ素化合物の酸化作用に
よる消臭を活用したニンニク臭の消臭方法で
ある。


 安彦一恵

【反生活環境主義批判】

 Bryan Norton 

安彦一恵の「生活環境主義」的発想の批判-
「環境プラグマティズム」との関係づけにお
いて」を読んでみてピントこず何とも後味の
悪いこととなった。

 人々の間に広く見られる非-人間中心主
 義的言説は実は自然そのものの「内在的
   」価値性を説いているのではなく、

  
の「生活」上の「価値を特権化する」在
 
り方を単に自然に投影しているに過ぎな
  のであって“生活環境主義的発想”は
 まさしくそのゆえに人々に受け容れ易い
 ものともなっているのである。我々は「
 生活環境主義」にシンパシーをもつ“日
 本的環境プラグマティスト達”も―いわ
 ば理論的には「内在的価値」概念を否定
 
しつつも(或る面での)Norton が一切の「内
  在的価値」を「(内在的)価値づけ」に
 還元するのとは違って、「自然」そのも
 のにではなくても「自然とのかかわり」
 に本来性といったものを想定することに
 よって「価値財」的発想を採るというか
 たちでなお「内在的価値」概念を保持し
 つつ―そういう傾向を有しているのでは
 ないのかと見ているのである。

   『「生活環境主義」的発想の批判』

工学」の本性が「実用」である限り生活環
境主義的発想と浴びせ倒され批判されても意
味がない。なぜなら、生活現場の問題をクー
ルに洞察し問題解決するためには、家族、近
隣、自治体、その他の所属体などの共同体か
らの合意が必要であり、それ以前の「生活欲
」を源泉としているからであり、総体として
の「生活思想」と「環境劣化」が問われない
限り、いかなる批判も無効なことは自明のこ
となのだ。勿論、芸術や文化といった形而上
学領域の表現にかかわる工学(例えば、ピラ
ミッド建設)も内包されるからあくまでも個
別的に批判されるべきものだ。その意味では、
「科学技術進歩」は熱力学のエントロピーの
増大の不可避性と同じであり、<自然>からみ
れば環境劣化の増大もまた不可避なのだとい
う単純な事柄に帰着する。

entropy



Norton, Bryan G. 2005. “Sustainability: A Philosophy
 of Adaptive Ecosystem Management
.”

                                              

ファイル:Shimane Goko-vill Takeshima.png

【竹島と征韓論】


テレビを観ていたら、在韓駐日大使が韓国で
暴漢に襲われ投石が女性職員が負傷
した。テ
レビによるテロルの現場の映像に驚嘆した。
その犯人は日本が朝鮮半島の分断に責任があ
ると主張しているのを聞きこれはおかしいと
思っていたが、最近、韓国が独島にアワビの
稚貝を養殖したというニースもあり我が国の
政治スタンスとして、国際裁判所に即刻提訴
し「問題のオープン化」を促進すべきだと思
った。



いわゆる西郷隆盛の征韓論の根底に過剰な武
士階級解体による体制不満の外部転化(外化)
があるものの欧米ロ列強による極東の植民地
支配への対抗超臨戦状態下
にあり、
防衛的な
軍事支配として「朝鮮併合」の前駆的思想が
あり、
西郷らの思いとは別に「帝国には帝国」
という作用思考の蹉跌と日本の歴史的主体と
別のものとして<分断>の不可抗性があったと
考えている。従って、その意味において韓国
及び北朝鮮と日本の国民に文化的歴史的な共
感として通底している。が、領土問題と朝鮮
半島分断問題は別問題であると考える。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« こんな夜は環境じゃいられない | トップ | ミセス・ロビンソン&クレイナ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

環境工学システム論」カテゴリの最新記事