極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

をとめの姿しばしとどめむ

2018年03月19日 | 時事書評

 

      
                                        

2 謀  攻

「目的は勝利であって戦いではない」

戦争は目的ではなく手段なのだ。したがって、戦わずに勝つのが最高の勝ち方である。それ
が「謀攻」にほかならない。謀攻は単に小手先の術策ではなく、法則性に順った頬辺のない
勝ち方をいう。

戦わずして勝つのが最高-‐-「百戦百勝は善の善なるものにあらず」

兵法というものは、敵国を傷めつけずに屈服させるのが最高の勝利であり、打ちのめして屈
服させ
るのは次善の策である。また、敵の軍団を傷めつけずに屈服させるのが最高の勝利で、
打ちのめすの
は次善である。旅団、小隊、分隊、いずれも同様だ。

百回戦って百回勝ったとしても、それは最上の勝利ではない。戦わずして相手を屈服させる
ことこ
そ、最上の勝利なのである。すなわち、最上の策は、敵の意図を見抜いてこれを封じ
ることである。これに次ぐのは、敵の同盟
関係を断ち切って敵を孤立させることである。第
三が戦火庶父えることであり、最低の策は敵城攻撃である。つまり、城を攻めるなどという
ことは、あらゆる手立てを尽くしたのち、やむなく用いる最後の手段である。

敵城を攻防するとすれば、攻城器具の準備に三ヵ月はかかる。土塁や物見櫓を築くのにも、
さらに
3ヵ月は必要とする。こうした準備万端をととのえるだけでも大変な上に、血気には
やった将軍が不
用意な攻撃を命じたとすれば、群がるアリがこぼれ落ちるように、兵力の三
分の一は損失し、せっか
くの苦心も徒労に終わる。攻城手段に訴えれば、これはどの犠牲を
強いられるのである。したがって、
戦上手は、武力に訴えることなく敵軍を臼田させ、攻城
手段に訴えることなく敵城をおとしいれ、長期
戦にもちこむことなく敵国を滅ぼす。すなわ
ち、「全うする」という方法によって、天下を奪う。こうしてこ
そ兵力の損失を招くことな
く完全な勝利を収めることができるのである。これが、知謀に基づく戦争方
式である。 

「形・物」よりも「機能・目的」を重視する考え方 

最近、技術の分野で、「ハード・テクノロ
ジー」から「ソフト・テクノロジー」への移行と
いうことが強調されている。形にあらわれた製品
そのもの(ハード)よりも、形にあらわれ
ないもの(ソフト)を重視する。たとえば、人が書
物を買うのは表紙の布とか紙(ハードウ
エア)を買うのでなく、なかに盛りこまれた知識、情報
(ソフトウエア)を貿うのである。
宿車や自動車は、鉄や水仙という形その物に意味があるので
はなく、人や物を安全・快適に
運ぶという機能が目的なのだ。いってみれば当然のことだが、これが忘れられて、既存の「
形・物」が絶対的なものであり、それ自体が目的だと思いこみがちである。「形・物」への
とらわれを脱して、その機能を最適に果たすための手段を追及することにより、新しい発展
や発見がある。『孫子』の説く「敵兵とか敵城とかいう形にあらわれたものを攻めるのは下
策であり、目的はその機能を失わせることだ」という考え方は、まさにこれと其通している。
目的は敵を屈服させることにあるのだから、物理的な摩擦は避けたほうがいいに決まってい
る。
      
★なお、本草冒頭の一節は「自国を傷つけず勝つのが最高で、傷ついて勝つのは次善である
」と解釈する説もある。
 

 【下の句トレッキング:をとめの姿しばしとどめむ】


天津風雲の通ひ路吹き閉ぢよをとめの姿 しばしとどめむ   僧正遍照

天の風よ。雲間の通り道を閉ざしてくれ。天女の舞い姿をしばらくとどめておきたいのだ。
Winds high in the sky, close the pathway through the clouds! These angels who have des-
cended to the earth are about to take leave, but I want to see them dance a bit more.


大空を吹く風よ、雲の中の通路を閉じておくれ。天に戻っていきそうな、この美しい天女たちをとどめ
て、今しばらくその舞を見ていたいと思うから。
僧正遍照(昭)(そうじょうへんじょう。816~890)俗名を良岑宗貞(よしみねのむねさだ)
といい、桓武天皇の皇
孫で大納言安世(やすよ)の子供でした。蔵人頭(くろうどのとう)
として仁明天皇に仕える。六歌仙の一人で出家する前
は「深草少将」と呼ばれ、小野小町に
恋する男として「大和物語」
にも登場。仁明天皇が急逝した後、出家して叡山に入り、高僧
となる。

ここで、「雲の通ひ路」とは「天と地をつなぐ道」天女たちが通ると考えていた。「をとめ」
は、「天女」を指す、

 

     

 なぜ、かまぼこ屋がエネルギーのことを考えたのか  No.21   
 

● 対談4 新しい現実をつくる  

『新しい地域経済をつくるには、女性のネットワークの活用を 
 



野中ともよ NPO法人ガイアイニシアティブ代表 

いのちと未来の地域を考えるお母さんたちと繋がる

野中 経営者が「自分たちで考えようぜ」と。エネ経会議をフルネームで何というんでした
っけ?
鈴木 「エネルギーから経済を考える経営者ネットワーク会議」です。

野中 ベダですねえ(笑)。このベタがわかりやすい。
鈴木 わかりやすいとおっしやっていただけるとありかたいです。

野中 だから、「気がついたけど、悌介さん、どうしたらいいの」というときに、悌介さん
は「こうしたらいいよ」というメニューをつくり始めている、この営みは大事だと思います。
鈴木 そのつもりですが、そういうふうに認めていただけると励まされます。ただし、メニ
ューを増やすのは今後の課題です。よきアドバイスとして肝に銘じます。

野中 成功してくれないと困るので言いますが(笑)「エネルギーから経済を考える経営者
ネットワーク会議」を支えているのは何だと思います?それは、本業もほったらかし、では
ないと思いますが、そこここで一生懸命に未来の
地域の為に頑張るメンバーを支えてくださ
っている女将さんたち、つまり、パートナー
であるおけさんたちではないかと思うのです。「
いのちと未来の地域を考えるお母さん
のネットワーク会議」とても命名しましょうか。この
つながりが表裏一体になってくる
と厚みと帽が出ると思います。

やっぱり、女性が十月十日赤ちゃんを自分の体の中で育てるような、そんなプロジェクトを
併せてやっていくとうまくいく,
お父さんの給料が上がるか下がるかどうかということより
も、子どもたちの健康が害
されるかどうかということのほうが比べものにならないくらい大
事な価値の軸になって
いく時代です。お母さんの、「いのち」を大切に見守って育んでいく
愛がどれだけ活かされるか、この高層ビルから見える、とてつもない部面のなかで、そんな
価値軸が街づくりにどれだけ活かされているかと考えれば、ほとんど皆無ですものね。

鈴木 そうですね。素晴らしい切り目を敦えていただきました。
野中 私は東京生まれの東京育ちですし、子育ても東京でしましたけれど、およそ何万年に
わたって受け継がれたDNA、それを元気に発露する場面も土壌もないんです。そもそもの
サムシンググレートがいのちに吸い込んでいてくれている「やさしい心」「思いやる心」と
いわれるものを、皮肉ないい方をすると「育まないで」というのが大都会のルールになって
しまっている。



鈴木 大都市はとこでもそうなんでしょうね。
野中 都市のしあわせは、お金の物差しでしか測れないようになってしまったのですね。お
金を持っていなければ、しあわせは味わえない仕組みになっているのです。お財布に百万円
はいっている男子と、1万円しかはいっていない男子と、どちらとデートする? と聞かれ
たら都市では、圧倒的に前者がモテモテでしょうが、たとえ好みのタイプでなくとも参(笑)。
でも、無人島にとまでいかなくても、自然の豊かな地方にいると、イヤなタイプとのデート
より、ソコで泳ぎが凄くて、強くて優しくて食べるものを獲って作って探してこられる、ナ
マの人間力が問われてくるでしょう?人としての、基本としての笑顔とか、お互いを思いや
る心とか、感謝のきもちとか、ご挨拶とか……。もういちど、「いのち」のちからを取り戻
す作業をしなおさないといけませんね。

鈴木 なるほど。
野中 私たちは、まかり間違うと地球全体がとんでもないことになるというぐらいの大きな
原発事故をいまも、現在進行形で抱えている。いま、日本で、その危機の現状を共有するこ
とが一番大事だと思います。エネ経会議の勉強会などを通じて、いろんな方にそのメッセー
ジを伝えることが、まず一番大事な初めの一歩でしょう。
東京の一部でもチェルノブイリ原発事故の線量でいうと、放射線管理区域になるんじゃない
かと思いますよ。フクシマからはプルトニウムが検出されたし、2万4000年で、あるい
は何他年でようやく線量が半分になるぐらいの様々な放射線を出して、いろいろ調べたくて
も近づけないような状態にもあるわけです。だから、収束宣言なんてウソッパチだし、けっ
して信じちゃいけない。これは現在進行形ですから、早急にそれぞれの国々が、10年後、20
年後、どういうコミュニティになりたいのかという目標を立てて、そこからバックキヤスト
して、いまできることを一つひとつ楽しくやり始めなければ。

  

鈴木 楽しく、ですね。
野中 ハイ。エネ経会議を立ち上げてくださって、ほんとうにありがとうございました。
鈴木 いえいえ。いま、おうかがいしていて、共通していた言葉のIつが「バックキヤスト
」でした。私たちはどうしても「いままではこうだったから、こうしておけば、とりあえず
売り上げはあるよ」という経営方法になりがちですし、大手の企業さんほどそれが上手です。
また、変化をどう読んで対応していくかが生き残る道なんだという、だれが言ったかわかり
ませんが、ダーウィンの言葉を借りたマネジメントの教科書に書いてあるわけなんです。し
かし、それはそれで大切なテクニックではありますが、それだけではいけないと思うんです。
さっき「自分たちはどういう世の中に住みたいのか≒自分の子どもをどういう世の中に住ま
わせたいのか」とか、「そういう世の中で自分の会社がどういう役割を演じたいのか」とい
うことをおっしゃられましたけど、そういうことだと思うんですね。

野中 その通りです。
鈴木 当然、いまの現実の自分とは連になるわけですから、それをバックキヤスティングし
ながら、そこの間をどう埋めていくか、そこが問われているわけですね。ところが、どうも、
電力関連の巨大企業の仕長さんたちのおっしゃることを聞いていると、目先のことばっかり
おっしゃって、特にエネルギーに関しては本音で語られることが少ない。「これからは原発
ばっかりじゃないでしょう」「どういうエネルギーが望ましいか」というところを率直に語
ってほしいし、それに対して「自分たちは貢献します」と言ってくださったほうが、もっと
もっと、みんながしあわせになれると思うんです。仕事だから仕方なく働いているとか、休
みの目が楽しいとか、定年になってからが楽しいとか、働いている人たちをそういうふうに
しないためにも、言ってほしいわけです。

野中 まったくです。でも「悌介さんが太陽光とかいってるけど金がかかるでしょ」とか「
出費がかさむからね」とか。再生可能エネルギーは実現が難しいということで、それが事実
だったらいいですよ。でも、事実じゃない。じゃ、何か事実かをどこで知ることができるか
?というと「マスメディアではない」と言われてしまうような国になっていることだけは知
ってほしいわけです。ということは、真実は努力しないと見えない、とりわけエネルギー問
題に関してはそういえます。だって、「エネルギーが足りない」というのを発表するのはだ
れ?

鈴木 さあ(笑)。
野中 メディアは、電力をつくって、原子力発電所をやめたくないという人たちのデータを、
そのまま流しているだけでしょ。東京電力はこう発表してます、関西電力はこう発表してま
す。だけど、こちらのこのグループに問いたところ、ここはまったく違うことをこういうふ
うに言っています……それをやるのがジャーナリズムだと思うんですよ。だけど、ジャーナ
リズムがそれをやらなくなってしまった。だから、知りたいことは、海外のメディアがどう
いうふうに見ているか、こまかくいえば他にもあるけれど、そういう、いろんなソースを参
考にしないと判断できなくなってしまいましたね。実際にワタクシ事で恐縮ですが「これ、
週刊誌じゃないよね、エリートといわれる犬新聞だよね」と言いたくなるくらい、まるで週
刊誌ネタのような書き方をされた経験があるんです、悲しいかな。でも実際にやられると、
よ1く分りましたよ、大新聞の取材元はどこいらへんかなあとかね(笑)。だから、物事を
自分で判断する癖をつけていかないといけないと思います。テレビにしろ、新聞にしろ、マ
スメディアの伝えることが、「本当だろうか?」と疑いながら読み取っていくクセというの
か、リテラシーを身につけていくことが大事だと思います。

  

鈴木 自分で判断する努力は私もこころかけていますし、社員にもメッセージを送って自覚
して努力するように促しています。今日は深遠なお話から具体的なアドバイスまで、縷々お
聞かせいただきましてありがとうございました。特に「エネルギーから経済を考える経営者
ネットワーク会議を支えているのは、いのちから生きていくことを考えるお母さんネットワ
ーク会議なの」というアドバイスには触発されるものがありました。どうしても私たち男は、
このエネ経会議にしてもまだまだ男ばかりですし、女性の方をもっと’もっと……。

野中 ですよねえ。
鈴木 結構、いろんなところに呼んでいただいて、お話しさせていただく機会が最近はある
んですが、そこには女性の方がたくさんいらっしゃるし、たとえば医療のことをお話しさせ
ていただくようなときは違う視点を持つことができますし、ありかたいなと
思っています。
とにかく、エネ経会議は「気がついたやっか自分のできることを決心し
てやりましょう」と
いうことになっておりますから。それから、もう一つ犬切なことは、
その「アホ」をどうや
って増やしていくか、ということです。

野中 おっしゃる通りです。「アホ」は感染しますから(笑)。「3∴とか起きる前の年、
小田原で開いたローカルサミットで「既存の流れを何とか変えてやろうぜ」という市民運動
を立ちあげましたよね。、「アホ」の会議というので。時代を変えるときには「アホ」応力
が応
変です。「アホ」というのは「熱くI「惚れる」です。熱く惚れていれば、信じていれ
ば、
人が何と言おうと正しいと思って、惚れて突き進む。それが「アホ」の力です。この会
は実は一枚め
くるとそんな「アホ」の集まりですよね。エネ経会議も!

鈴木 強力な感染力をまた野中さんにご伝授いただけたらと思います。よろしくお願いしま
す。

野中 はい。

                               2012年9月24日
                六本本ヒルズライブラリーー・ミーティングルームにて

野中ともよ氏の「三洋電機」の経営現場の話に引き込まれるところあり、なので、ここのと
ころの関連情報収集は残件扱い。次回は、石田秀輝氏との対談「ネイチャー・テクノロジー
で未来を拓くパラダイムシフトを」に移る。

   No.173



 【蓄電池篇:凸版印刷が二次電池事業に本格的に参入】 

● 百倍速く充放電する新型電池の量産化へ

 
3月14日、凸版印刷は、次世代二次電池事業に本格参入することを公表する。「エクセル
ギー電池」の開発・製造を手がけるエクセルギー・パワー・システムズと同年2月9日に資
本業務提携を締結しており、約55円を出資とエクセルギー電池事業の共同推進に合意。エ
クセルギー電池は急速な充放電を行えるのが大きな特徴の電池で、2020年度の量産化を目指
す。
出資先のエクセルギーは、2011年設立の東京大学発のベンチャー企業。水素を利用した
蓄電池や燃料電池の製造開発を手掛けている。凸版印刷はエクセルギー設立当時から、エク
セルギー電池の共同開発や事業化に向けた実証を進めてきた。このほど、連続的に急速充放
電が可能で、耐久性の高い二次電池の開発にめどが立ったため、資本提携と事業化を共同で
進めていくことに合意。

両社が開発するエクセルギー電池は、電池内部で発生した熱を急速に放熱し、温度の上昇温
度を5度以内に抑える独自構造を持つ。これにより、一般的な二次電池の100倍となる200C以
上の連続的な急速充放電を可能にしたという。ここでいうCとは、充放電レートの単位で、
1Cは60分で満充放電できる電流値を指す。今回開発した電池は、60分/200C=18秒
で完全な充放電を実現、また
高い耐久性も特徴とする。電池内部に水素を封入することで、
酸化による電極の劣化を抑えられる。これにより、ハイレート時の連続50C充放電で15
万回以上のサイクル寿命を実現したとする。これは一般的な二次電池の10倍に相当。構成
材料にリチウムや有機溶剤を使用せず、二次電池の安全性試験におけるクギ刺し試験も不要

これらの特徴を持つエクセルギー電池は、従来常用電源からの電力供給が必要だった医療機
器や、高い出力の回生電力の充電を活用した重機などに向くとしている。また、電池の起電
圧を充電電圧で設定できるため、制御装置がない状態でも過充電することなくフローティン
グ充電が行える。そのため、バックアップなどの無停電電源装置にも適用可能とする。
凸版
印刷はこのエクセルギー電池の開発に向け、同社の材料設計ノウハウとコーティング技術を
生かして開発した電極を提供。具体的には印刷技術を応用し、ニッケル系基材を独自開発の
導電性インキをコーティングした電極を開発している。
両社は、2018年4月からエクセルギ
ー電池のサンプル出荷を開始し、2020年度から量産する予定だ。2025年にはエクセルギー電
池事業で、約百0億円の売り上げを目指す。

 関連特許

❑ 特開2018-014244  電池用負極および電池ならびに電池用負極の製造方法

【概要】
 
非常用電源用途などを目的として定置型の大型電池の需要が急速に高まるなか、大容量の電
力を供給できる二次電池に、鉛蓄電池やニッケル水素電池、リチウムイオン電池などあるが、
これらの電池を大型化するには重量やコスト、安全性などの課題がある。
この中でニッケ
ル水素電池――負極に水素吸蔵合金、正極に水酸化ニッケルを用いる――は鉛電池よりも軽
量で、水系の電解質を用いることからリチウムイオン電池よりも安全性の面で優れるが、負
極の水素吸蔵合金の価格が高く、大型化するとそれだけコストと重量が増大し高容量ニッケ
ル水素電池の技術的隘路になる。

一方、正極に水酸化ニッケル、負極に周知の燃料電池水素極を用いることで、負極活物質で
ある水素をガス状態で電池内部に蓄積させ、人工衛星用などの用途として、気体水素を活物
質することで負極重量を軽減できるが、負極に高価な白金微粒子触媒を使用するためコスト
低下逓減できない。また、負極に水素吸蔵合金を活物質の水素を気体状態で電池容器内に蓄
積させる電池(ニッケル水素ガス電池)があるが、放電中の水素吸蔵合金は水素ガスの吸収
と放電といった2つの反応が同時進行する矛盾を抱える。このように、
負極の水素吸蔵合金
が水素吸収と放電を同時に素早く進めることが求められているが、具体的な方策や性能につ
いての検討がなされずにいる。本件は上記事情を背景とし、水素吸蔵合金の水素の消費およ
び放電反応を利用に、負極に使用する水素吸蔵合金の粒径に着目し、これを好適化し優れた
性能を導き出すことができる電池用負極および電池ならびに電池用負極の製造方法を提供を
目的とし、下図のように負極活物質の水素吸蔵合金が、体積平均径で4μm~12μmの範
囲内に、かつ水素収容部の水素と接触できるよう配置し、負極水素吸蔵合金の表面積を増加
させて水素ガスの吸収反応と放電反応の両方の反応面積を向上させる一方で、コストや表面
被毒、出力低下のデメリットを回避させる技術を提供する。


【符号の説明】

1  電池 1A  電池 2 電池用負極  3 電池用正極 4 体水素収容室  5  電解液
7  セパレータ 10 気体水素収容室 11 気体水素移動路

【特許請求範囲】

  1. 負極活物質としての水素吸蔵合金を有し、前記水素吸蔵合金が、体積平均径で4μm
    ~12μmの範囲内にあり、かつ水素が収容される水素収容部の水素と接触可能に配
    置されていることを特徴とする電池用負極。
  2. 前記水素吸蔵合金が、放電時に前記水素を消費しつつ放電を行うものであることを特
    徴とする請求項1記載の電池用負極。
  3. 前記水素吸蔵合金が、電解液と接触して使用されるものであることを特徴とする請求
    項1または2に記載の電池用負極。
  4. 前記水素収容室を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電池
    用負極。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の電池用負極と、水酸化ニッケルを有する正極とを備
    えることを特徴とする電池。
  6. 水素吸蔵合金を体積平均径で3μm~15μmの範囲内に破砕して水素吸蔵合金微粉
    末を製造し、前記水素吸蔵合金微粉末に表面処理をして、酸化皮膜を含む表面層を除
    去し、表面処理後の水素吸蔵合金微粉末を負極活物質として担持体に担持させて水素
    と接触可能に配置されることを特徴とする電池用負極の製造方法。


【蓄電池篇:圧縮/液化空気貯蔵発電システム】

● 冷気中にエネルギー備蓄技術

再生可能エネルギーは日々より効率化されているが、そのエネルギーの備蓄の好適化が問題
となっている。この需給ギャップ問題の解決に
、一部の企業は冷たい空気でエネルギー備蓄
開発に投資され、この中で
圧縮空気利用技術が注目を浴びている。例えば、スイスのアラカ
エス(Alacaes)社は、山岳の側面に穿孔し”冷たい空気”のエネルギー備蓄法を研究してい
る企業の1社。そこにでは圧縮した冷たい空気でタービン動力源とし貯蔵する。また、英国
のハイビュー(Highview
社はマンチェスター近くの埋立地からの廃ガスを燃焼させ発生熱
を利用し、貯蔵空気中の液体窒素膨張設備を建設。
膨張空気は、タービンを通し発電。この
施設が今年発に電力系統網に接続する予定にある
世界では、未来のためには、大規模で、
長時間備蓄の前提はすでに周知されている。これたの
技術は、その中でも重要な役割を果た
すものと期待されている。などほど、面白い技術だ(上/下図参照)。

 

 

  ● 今夜の一曲

Pachelbel - Canon - Stringspace String Quartet 
Kanon und Gigue in D-Dur für drei Violinen und Basso Continuo

  

コメント
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