張り詰めた異教を背負い ひたすらに漂う先の咲く萬年草
■ Check here
植物と動物の大きな違いは「光合成」ともう一つ「中枢神経
」の有無が挙げられる。そう、中枢神経をもたない「分散シ
ステム」「分化全性能性」が植物ゆえんということで今回は
『植物は感じて生きている』の話。「もっと光を」は(1)
光発芽(2)緑化:葉緑体形成(3)遊陰反応:背伸び工程
(4)光周性:花芽調整工程の性格環となって現れる。その
4つの工程を繋げるのが、赤い光を感じる色素たんぱく質の
「フィトクロム」というわけだ。 Phytochrome absorbtion
ところで、フィトクロムは分子量約12万の色素タンパク質で、
赤・遠赤色光の光受容体として植物の様々な光応答反応を制
御しているが、ここからが謎。感度の2種類のフィトクロム
の確認ができているが、植物のオンリーワンの遠赤外線と赤
外線との比率を感受する感度が1万倍異なる光受容体の並存
機構が不明だという。
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この赤色光受容体フィトクロム以外に植物にはこのほかに青
色光受容体クリプトクロムとがあり、ともに光に基づく応答・
調節に関わりフォトトロピンはこのタンパク質の一種だが、
茎などが光の方向に曲がる現象である光屈性に関係するとい
う。その葉緑体の光を感じて伝達される速度は、基幹から縁
辺へは2.3m/分、逆の縁辺から基幹までは0.6m/分だが、
その機構の詳細は謎という。
【サボテンの気孔は夜開く】 Stoma
気孔は、葉の表皮に存在する小さな穴(開口部)で。2つの
細胞(孔辺細胞)が唇型に向かい合った構造で、孔辺細胞の
形が変化し孔の大きさが調節される。主に光合成、呼吸及び
蒸散に外部と気体の交換を行い、浸透圧(π=MRT )の変化
で開閉する、つまり、孔辺細胞の膜電位が低下しカリウムが
流入し圧が上昇し開き、逆に電位が上昇するとカリウムが流
出し圧が低下し閉じる(カリウムチャンネル)。
potassium channel
流れでいうと青色光フォトトロピンが反応し、水素イオン-
ATPアーゼに信号伝達され細胞膜が過分極でカリウムチャン
ネルが作動し、カリウムイオンや塩素イオン、水が流入しリ
ンゴ酸が生成し孔辺細胞が膨張し開口。逆に、植物ホルモン
のアブシジン酸が送られ、受容体がカルシウム濃度を上げ、
イオンチャンネルの活性化でリンゴ酸などの陰イオンが流出
し収縮し閉口する。
■bell pepper
【極寒から灼熱まで】
地下に水があれば植物は耐暑能力は充分(~55℃)。問題
は寒さ。低温は植物の生産性を支配する重要な環境因子の1
つ。稲など低温によって傷害を被り、生産性が著しく低下。
植物の低温に対する耐性は種によって多様であり、0~10
℃の低温に曝されると傷害を受けるもの、0℃以下の凍結温
度で傷害を受けるものがある。一般に温帯起源の植物は、気
温の低下と共に低温に対して馴化する能力を有し、真冬には
-30℃以下の凍結に耐えるものも多く存在するという。
■ ボンボリトウヒレン
植物の低温馴化は、(1)気温の変化の検知(2)検知した
情報の伝達(3)低温誘導性遺伝子群の発現(4)遺伝子産
物の機能発現などの過程を経て凍結耐性能の獲得するが謎が
多い。
■ sweet poteto
まず、低温化で膜の流動性が低下しセンサ(?)が働きカル
シウムが膜内に注入、タンパク質の制御(リン酸化・脱リン
酸化による活性/不活性)し、最終的に低温誘導性遺伝子の
発現を促すというところまでは分かっている。
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【根の先にはミスター・ブレインが?】
(1)植物はどうやって重力を感じ、生体情報に変換してい
るのか(2)根が曲がる場所に生体情報伝えているのか(3)
どうやって根をまげるのかを解明する研究が進められている。
この重力屈性機構は根冠で重力を感じ、成長ホルモンのオー
キシンの不均等な分布で伸長帯で屈曲が起こる(『微小重力
下における根の水分屈性とオーキシン制御遺伝子の発現』)。
■ root cup
つまり、この根冠を形成するコルメラ細胞内にあるプラスチ
ド内にデンプン粒を含む細胞小器官のアミロプラストを重力
感受体としているところまでは解明されている。当に、根は
植物の頭脳といわれるゆえんなのだ。屈性はなにも重量だけ
でない。化学、水分、光、温度、接触などもなるがその機構
の解明はこれからだ。
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『地中の☆は?』
植物にあって、哺乳動物にない構成ミネラルをご存知だろう
か。それはボロン、ホウ素だ。さて、栄養元素の窒素は光合
成を促進させ収穫をを増やすが、近代の化学肥料が発明させ
て飛躍増大する。とはいえい大気中の窒素を地中のバクテリ
アにより固定され再び大気中に窒素ガスとして放出されまで
千二百年まで要する。ところが近年、投入される化学肥料の
8割は過剰投入され土壌の富栄養化が問題となっている。
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さて、今回で植物生理学の基礎の復習を了とした。残りの「
第1巻 植物が地球をかえた!」「第3巻 花はなぜ咲くの
?」「第5巻 植物で未来をつくる」は、後日適時・適宜読
んでみよう。
■ TakayamaUkon
10数年前、生前、口数の少ない親父が出身地の生駒市高山
町庄田の墓参りの途中、草笛を作って吹いて見せたりしてい
たが突然、キリシタン大名の高山右近の末裔だと言い出した。
これは後日過去帳を調べても繋がりとなるものが出なかった
口承での話。ひょんなことから関西顔の親族(明石家さんま
風)ばかりだが、どうも鎌倉時代末からこちらに移り住んだ
関東の血筋の一族ではないかとの思いに取り憑かれていた。 高槻城の復元模型
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高山氏は摂津国三島郡高山庄(現在の大阪府豊能郡豊能町高
山)出身の国人領主である。出自は秩父氏の一派の高山党の
庶流とも甲賀五十三家の一つともいわれる。父の友照が当主
のころには当時畿内で大きな勢力を振るった三好長慶に仕え、
長慶の重臣松永久秀にしたがって大和国宇陀郡の沢城(現在
の奈良県宇陀市榛原区)を居城としたと伝えられる。ポルト
ガル語で「正義の人」を意味するユストが洗礼名。
■ 高山彦九郎
織田有楽斉の「喫茶余禄」による右近の茶道の評価は「作り
も思い入れも良いが、どこか『清(きよし)の病い』がある」
ともいわれるが、 慶長19年(1614年)、加賀で暮らしてい
た右近はキリシタン追放令を受けて、マニラに12月に到着。
スペイン人のフィリピン総督、フアン・デ・シルバらから大
歓迎を受けたが、船旅の疲れや慣れない気候のため、翌年の
2月4日に息を引き取った。享年63歳。因みに、高山彦九郎
は同じ平姓秩父氏族の流れを汲む。
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マンネングサ属(sedum)の萬年草。ベンケイソウ科に属。園芸
品種のニジノタマやメキシコマンネングサなどが属する。メ
キシコマンネングサは、ベンケイソウ科の帰化植物。学名は
Sedum mexicanumメキシコという名前がついているが、原産地
は不明だという。5月ごろに黄色の花が咲く。Sedum(セダ
ム)は、ラテン語の 「sedere(座る)」が語源。良く知られ
る「マンネングサ」。花言葉「私を思ってください」。
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