2008-10 No.014
FTが今日、金融危機の真只中で別刷りの「日本特集」版を出し、日本株式会社の経営を何年ぶりかで、褒めたことは大いに注目に値します:
「日本はこれまで、全世界を風靡した金融の自由化に乗っかる形のビジネスに飛びついたりしなかった。また、新しい金融商品の開発やそれを後押しする金融政策に手を染めることもなく、ファンドの攻撃にも屈しなかった企業統治のありかたなどなど、尻馬に乗らなかった日本株式会社の経営は、「頑迷固陋」と笑いものにされるどころか、「賢明さ」を賞賛されるものに突然世界の評価が変わった。」
「それに、中国市場での企業活動も、低付加価値部分だけ生産を移転し、資本集約的な部分はブラックボックス化して中国側には渡してはいない。中国での売り上げも100億ドルを超えており、欧米を抜き去っていることにも注目すべきだ。ほんの数ヶ月前までは、モノ作りに励むのは時代遅れといわれていたが、これからは軽佻浮薄な金融商品にうつつを抜かすことの反省が欧米で強まるだろう。しっかりとしたモノ作りのベースを守ってきた日本の時代というべきかも知れない」
もちろん政治の混乱と政策の不整合については手厳しい意見が続くのですが、FTのDavid Pilling氏の「日本株式会社の用心深い経営の配当が始まる可能性が出てきた」という見出しをつけたこの記事は一読に値します。
FTが今日、金融危機の真只中で別刷りの「日本特集」版を出し、日本株式会社の経営を何年ぶりかで、褒めたことは大いに注目に値します:
「日本はこれまで、全世界を風靡した金融の自由化に乗っかる形のビジネスに飛びついたりしなかった。また、新しい金融商品の開発やそれを後押しする金融政策に手を染めることもなく、ファンドの攻撃にも屈しなかった企業統治のありかたなどなど、尻馬に乗らなかった日本株式会社の経営は、「頑迷固陋」と笑いものにされるどころか、「賢明さ」を賞賛されるものに突然世界の評価が変わった。」
「それに、中国市場での企業活動も、低付加価値部分だけ生産を移転し、資本集約的な部分はブラックボックス化して中国側には渡してはいない。中国での売り上げも100億ドルを超えており、欧米を抜き去っていることにも注目すべきだ。ほんの数ヶ月前までは、モノ作りに励むのは時代遅れといわれていたが、これからは軽佻浮薄な金融商品にうつつを抜かすことの反省が欧米で強まるだろう。しっかりとしたモノ作りのベースを守ってきた日本の時代というべきかも知れない」
もちろん政治の混乱と政策の不整合については手厳しい意見が続くのですが、FTのDavid Pilling氏の「日本株式会社の用心深い経営の配当が始まる可能性が出てきた」という見出しをつけたこの記事は一読に値します。