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GAFA またの名を『黙示録の四騎士』

2019-01-02 | グローバル企業
世界をインターネットを中心に再構成して、我々の日常に深く浸透し、心までを支配せんとしているしている世界企業であるGoogle, Apple, Facebook, Amazonの4社は、その頭文字を取ってGAFAとよばれている。発音はガーファ、またはギャッファ。全世界に浸透し、時には政府の規制や課税に反抗して、新たな独占と支配を強めている。

かれらの実態と影響力を知るためには、東洋経済新報社から出た『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』を読むのが早い。(著者は米国のMBA大学院教授のScott Galloway氏、訳者は渡会圭子氏)これらの4社をヨハネの黙示録の四騎士にたとえること自体が、GAFAに対する著者の見解を明快に物語っている。したがって、我々が日ごろ漠然と持っていた不信感や不安について適切に答え、彼らやその後継となるインターネット上の企業の持つ暗部についての認識をしっかり持たせてくれる本である。(大幅に増補された原書最新版の記述をもとに改訂翻訳が出るのを待望する)

しかし、我々はInternetのなかった時代にもはや逆戻りはできない。米国で最も若いビリオネアと言われている、SnapchatのEvan Spiegel氏が、年末のFinancial Timesとのインタビューに答えて、『実世界とインターネット上の世界は今や同一だ』と高らかに宣言している。"The real world and the internet are one and the same" そのような時代が到来したことを素直に認めざるを得ない。しかし、心までの支配を許すわけにもいかない。GAFAのBig Brother化は見過ごせない。