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日々の恐怖 8月12日  夜が来たから(7)

2020-08-12 17:47:21 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 8月12日  夜が来たから(7)




 そしたらやっぱり街全体が真っ暗で。

「 そうだ、隣はどうしてるんだろう・・・・?」

はい、私の部屋は端なんですけど、右隣の人はあいさつをして知っていて、私と同じ大学生だったんです。
 インターホンを押しましたが、反応ありません。

“ ああ、停電で、これも切れてるんだ・・・。”

と考えて、ドアを、

“ ドンドン!”

とノックしました。
 そしたら、ドアが少し開いて、

「 誰・・・?」

という声がしたので、

「 あたし、隣の村田。」

そう言うと、チェーンロックを外す音がしてドアが開きました。

「 あ、すみません、
急に停電になったので、何かわかることないのかと思って・・・・。」
「 入って・・・・。」

中はぼうっとオレンジ色の明かりで、部屋のテレビ台の上にロウソクが立ててあったんです。

「 あ、準備いいですね。
うちは懐中電灯もつかなくて。
どうして停電になってるか、わかりますか?」
「 夜が来たから。」
「 え? どういうことです?」 
「 ほら、こっち来てみて。」








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