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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月26日 コールセンターの事件(3)

2017-06-26 21:18:32 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 6月26日 コールセンターの事件(3)





3)おばさん


 これは直接俺が関係したわけじゃないんです。
コールセンターはフリーダイヤルなのを良いことに、頭のおかしいヤツが電話をかけてきたり、長時間ねばったりするヤツがいた。
 例えば、女性向けの下着の通販で、女性に対して付け心地を聞いたりサイズを聞いたりする変態から、出ると突然歌いだすおばさんとか、とにかく色々でブラックリストみたいなものがあった。
 その中で一人、ある男性に執着したおばさんがいて、他のやつがとると、

“ Aさんに変わって!!”

と指名する。
 いないとそこからギャーギャー喚いて1時間くらい粘る。
変わったら変わったで、そこからAと世間話をしようとする。
一応客商売なので無碍にできず閉口する。
 ある日、いつものようにAが対応していたんだが、Aの様子がおかしい。
目が泳いでいて、こっちに助けを求めているように見える。
リーダーに伝えて交替したらまたギャーギャー喚いていたが、とりあえずリーダーが適当に対応していた。
 Aにどうしたのか聞いたら、

「 おばさんがいきなり、

“ あんまりコンビニ弁当食べちゃだめよ。
昨日も仕事帰りに買ってたでしょ。
三日連続で同じお弁当買うのはやめたほうがいいわ。
サラダも買いなさい。
 自転車通勤はやめて歩いたほうが健康に良いわよ。
最近少し太ったみたいだし。
そろそろ、去年着ていた茶色のピーコート出したら?寒くなってきたし・・。”

とか、言ってた・・・。」

と、Aの私生活に突然口出ししてきたらしい。
しかも、すべて当たっていて、茶色のピーコートも当然持っている。
 Aがおばさんの電話の対応をしだしたのは半年ほど前からなので、ほぼ1年前に着ていたコートを知っているわけがない。
それ以外にもAの私生活を知っている話を一方的に繰返して(2年前に別れた元カノの話とか)、Aが驚いて挙動不審になった。
 たまたま近所だった可能性もあるけど、そんな偶然ってあるか?
その後、Aは仕事を辞めておばさんからの電話も途絶えた。
未だに謎の事件だった。












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