残照日記

 趣味の囲碁、探鳥、カメラ、木工を中心に日々のできごとを綴る

終戦の日

2021-08-15 13:36:25 | 日記
 今年も終戦の日が巡ってきた。日本が米英と開戦した年、私は19歳だった。まだ学生だったが勤労動員されて東京中央電信局で通信の仕事に携わっていた。終戦の詔勅は通信機械室の一隅で、軍事教練で教わった「おりしき』の姿勢で拝聴した。
 放送は音質が悪く内容は全く理解できなかった。放送が終わると誰いうともなく、戦争に負けたのだとの説明が広がった。
 私は国力の差からして米英に勝てるとは思っていなかった。米英との戦に敗れ、大勢の赴くまま、遅かれ早かれ戦場に散るしかないと諦めていた。
 ところが、私の未熟な頭では考え及ばなかったことだが、降伏申し入れと云う日本の決断によって、その後の展開は180度転換したのだ。
 その時の私の心境を率直に言えば、絶望から生きる希望への復活であった。