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日刊イオ

月刊イオがおくる日刊編集後記

立場と言葉

2010-12-13 09:11:58 | (里)のブログ
最近、イオのブログで書く内容に何気なく行き詰ってきてる(里)です。笑
もう少しがんばります!(新年ぐらいから…)


とりあえず今日は、自分の立場を表明する言葉の使い方について書きたいと思います。
ものの見方、捉え方は人それぞれ。
個々人の「立場」が影響することも多いと思います。


私もこの仕事をするようになってから、
今まではとくに意識していませんでしたが、言葉の使い方について気をつけようと心がけるようになりました。


例えば、日本人が言う「終戦の日」とは、太平洋戦争が終わった8月15日のことですが、
私たちはそれを当たり前のように「祖国解放記念日」と呼びます。
日本の敗戦とともに日本による朝鮮の植民地支配が終わったから、
朝鮮人の立場からは「解放」という言葉を選びます。


ほかにもこんなのがあります。
「海外から帰国して…」とかいう表現ですが、
「帰国」とは、「外国から母国に帰ること」という意味。
ちなみに、「母国」は、「自分の生まれ育った国。祖国。故国」という意味なので、
「祖国」を朝鮮・韓国と認識している在日コリアンにとって、適切な表現ではないです。


母国を日本とみなさない立場からいくと、「全国の同胞が」とは言わず、
「日本各地の同胞が」と言う訳です。


いま思いつくのはこれぐらいしかありませんが、
ほかにも編集の仕事の過程でたくさん気づかされたことがあります。
たかが言葉一つ、されど言葉一つ、ということでしょうか。
言葉を通じてこれからもたくさん考えていこうと思います。(里)

筋の通った判断を

2010-12-06 09:37:46 | (里)のブログ
民主党の目玉政策として出てきた高校無償化。
世界の中でもずば抜けて学費が高い日本において本当に良い施策だと思うし、
少しでも学びの機会が平等に与えられて、経済的理由で進学をあきらめる子どもが減ってくれればと思います。
でも、この国が子どもたちの学びの機会を平等に、という理念を持って無償化を施しているとは、
はっきり言って到底考えられないです。
結局、すべてが政権の支持率稼ぎのためでしかない。
高校無償化は時の政権の一時的な施策にすぎず、
さまざまな要因によってそれこそ中断される時が来るかもしれません。
日本という国に教育の機会平等のための長期的なビジョンがあるのかというと、つくづく疑問で、
高校無償化はやっぱりその場しのぎの、つぎはぎの政策にしか見えません。

今回、そんな日本という国の姿勢を改めて思い知らされました。
日本政府は朝鮮学校への無償化適用について、
「外交上の配慮などにより判断するべきではない」という見解を明らかにしてきたはずなのに、
先月末に朝鮮西海で起こった「砲撃事件」を理由に、朝鮮学校への無償化適用への審査プロセスを停止するという
先の見解とは100%矛盾する態度をとりました。
しかもその後首相自らが、自分が直接それを指示したことを明かしました。
日ごろ「断固とした姿勢を」「強いリーダーシップを」などと批判されているために、
砲撃事件を受けての「迅速な対応」を示す材料として、いわば「しめしをつける」ために、
弱い者を利用しているだけじゃないでしょうか。

日本各地の朝高10校は11月末までに無償化制度適用の申請を終えました。
文科省は審査開始時期については明らかにせず、「朝鮮半島情勢の好転を望む」旨の発言をしたそうですが、
これからの日本社会をともに担っていく人材育成のためと正しく捉え、
1日も早く朝高にも無償化を適用すべきだと思います。
もうほとほとうんざりです。筋の通った判断をいい加減してください。(里)

朝鮮文化とふれあうつどい in 府中公園

2010-11-29 09:34:09 | (里)のブログ


昨日は「第12回 朝鮮文化とふれあうつどい」フリーマーケットに行ってきました。
府中公園のど真ん中で、朝鮮の歌や踊り、立ち並ぶ朝鮮料理の売店、フリーマーケット…とよりどりみどりのプログラムを楽しむことができました。
天気もものすごく良くて、上着を着ているのが暑いほどでした(!)。

この行事はチマ・チョゴリ友の会という団体が主催するもので、1998年から始まりました。
当時、朝鮮のミサイル騒動をめぐって情勢が緊張し、
朝鮮学校に通う子どもたちが迫害を受けたことに心を痛めた有志たちが、
同じ地域社会の仲間である在日コリアンと日本人たちとの交流を深めようと
始まったといいます。
難しい歴史の問題を講演会などで扱うことも重要ですが、
まずは気楽に垣根を越えていこうということでフリーマーケットを開催することにしたとか。
もちろん、「拉致問題」があらわになった時にも、この行事は中断なく続けられてきました。

最近では多摩地域最大規模のフリーマーケットとしても知られるようになり、
西東京のみならず関東近県からも人が集まります。
昨日も240区画もの店が並び、10時半から3時まで延べ5000人が参加しました。

また、この行事は財団法人東京市町村自治調査会多摩交流センターのボランティア事業に指定されていて、
助成金も下りるようになったといいます。
地域の理解も深まっている証だといえます。

先週の「砲撃事件」でまたまた「北朝鮮、在日朝鮮人バッシング」世論が高まり、
正直、怒りとかなしさでかなりブルーになっていましたが(もっと複雑にいろいろと考えました…)、
昨日の府中公園にはごく平和な時間が流れていて、ほっとしました。(里)

イオのアンケートにご協力を!!

2010-11-22 09:20:41 | (里)のブログ
アンニョンハシムニカ!
今日は2つのアンケートのお願いをしたいと思います。

来年度のイオでは、毎月一つのテーマについて幅広い皆さんに誌面で本音を語ってもらおうという企画を立てました。
1回目はずばり、「ウリハッキョについて」です。
また、1月号の特集でもアンケートを募集しています。
こちらは、「人生の岐路に立つ30代同胞の意識」についてです。

どちらもイオのHPから記入できます。
それぞれのアンケートのURLから直接アンケートページにジャンプすることができます。

●【ウリハッキョアンケート】
~ハッキョのこと、考えてみませんか?~
卒業生、保護者のみなさん(現在、もしくは過去)!
ここからつぶやいてください→ http://www.io-web.net/anq_iwasete/

●【30代アンケート】
~人生の岐路に立つ30代同胞の意識調査~
30代の同胞男女のみなさん!
ここからつぶやいてください→ http://www.io-web.net/anq_age30/

先週末から募集したところ、
すでに何通かのアンケートが集まり始めています。
幅広い読者、そしてこのブログをご覧の同胞の方々(ウリハッキョアンケートに関しては、朝鮮学校に子を通わせる日本人保護者の方も対象です)に、
アンケートを募りたいと思います。
イオの誌面づくりに、みなさんの力を貸していただければと思います!
ご協力よろしくお願いいたします。(里)

2010年もあとわずか。

2010-11-15 09:21:54 | (里)のブログ
最近の「マイブーム」は、
「타자선생님」というタイピング練習ソフトを使って
朝鮮語をパソコンで打つ練習をすることです。
イオではいつも日本語しか使わないので、
恥ずかしながら私は朝鮮語が打てなかったんです。
今は少しずつですが、キーボードを見ずに打てるようになってきました。



さて、2010年も残すところ1ヵ月半となりました。
年末というものは、どこの誰も本当に忙しいと思います。
学生の頃もそれなりにありましたが、
社会人になるとやたらと「忘年会」というものが増えました。
12月はこの飲み会を一つずつ乗り切るための体力が、何よりも重要になってきます。^^;
自動的に埋まっていく予定と仕事を精いっぱいこなして、
年末年始の休暇にそのままどーんと突入、っていう感じです。


イオ編集部の忘年会も毎年楽しいもので、
ここ数年は「イオ10大ニュース」なるものをやって盛り上がりました。
1年のうちの飲み会では、みんなのテンションも一番高くなります。


年末年始はすごく好きな期間です。
世の中の雰囲気がそうだからでしょうが、
いろんなことがリセットされるような感じがして、
妙に前向きな気持ちになります。
私的に、自分の誕生日とかよりも、
年末年始が自分の中での大きな区切りになっています。
年越しの際には何か一つは目標を頭に思い浮かべたりします。


今からもう、いろんな意味で忙しくなるのが見え見えな年末ですが、
今年は久しぶりに恩師との忘年会もあるので今から楽しみです。(里)

しょうが紅茶

2010-11-01 09:05:34 | (里)のブログ
最近ほんとうに寒いですね!
私はなんだか10月半ばから風邪が長引いて、こじれて、
内科、耳鼻科に行くなどさんざんな感じです(涙)
取材にも、鼻声で鼻をすすりながら行ってしまい、
相手に対してなんとも申し訳ない気持ちでした。
でも、そんな時だからこそオススメな飲み物があります。
それは、「しょうが紅茶」です。
「ジンジャーティー」とも言いますよね。
取材に伺ったトンポ宅で、肌寒い季節にこれをいただくことが結構多く、
そのたびに体も心もあったまるんですね~。
この前の出張時にもアツアツのしょうが紅茶を出され、
のどの痛みが和らぎました。

ここ数年、寒くなったら必ずといっていいほど風邪をひいてしまう私なんですが、
このしょうが紅茶をたくさん飲んで健康にすごそうと、
先日、自分でしょうが紅茶を作ってみました♪
まず主な材料はこちら。
すりおろししょうがと紅茶のティーバッグです。
「しょうがなんて自分ですりおろしなさいよ」なんて言われそうですが、
初回はとりあえずコレでいきました。
作り方は簡単。
沸騰したお湯で紅茶を作って、
そこに好みの量のしょうがを入れるだけ♪
甘みも味の肝心な決め手となるので、
はちみつを加えます。
できあがったのがこちら。
何か沈殿物が見えますが、これがしょうがです☆
奥にあるのは甘味で使った「さくら花びら入りはちみつ」です。
京都でつくられたものらしく、なぜか家の冷蔵庫にありました。
味は、今まで外で味わったしょうが紅茶を90パーセントくらい再現できていました!
強いていえばもっとはちみつの量多くていいのかも、です。
この冬、風邪予防のために飲み続けたいと思います。(里)

「日本最南端のウリハッキョ」

2010-10-25 08:58:03 | (里)のブログ
アンニョンハシムニカ。
出張に来て三日目を迎えています。
広島、福岡、そして今日は下関で取材があります。
こっちは東京より少しあたたかいです。

昨日は福岡朝鮮初級学校創立50周年記念祝典に行ってきました。
和白の駅からほど近い山(丘?)のうえに、古いけれど立派な校舎が建っていました。
運動場も広大で、遠くの山まで見渡せる景色は圧巻でした。

残念なことに朝から雨が激しく降っていたのですが、
そんなことは関係なく次々と同胞たちが学校に集まってきました。
会場となった学校体育館では、以前の取材でお世話になった
九州の同胞たちもたくさんいました。

祝典は記念式典、記念公演、宴会の3部構成でした。
公演には在校生、教職員、保護者、卒業生らなどが一緒に出演し、
宴会では長年同校を支えてきた歴代校長や
3世代が同校に通った家族、名物「運転手ハルモニ」、
あとは親子で同校の寄宿舎生だったという熊本県出身の同胞などが舞台をかざり、
大いに盛り上がりました。

ここで私は恥ずかしながら、
福岡ハッキョに寄宿舎があったことを改めて知りました。
多分、大分のトンポが福岡ハッキョに通った云々…といった話は聞いたことがあったんですが、
すっかり忘れていたのです。
(佐賀のトンポが「昔は新幹線で福岡ハッキョに行ったもんだ」って言ってたので、その印象が強かったんでしょうか)
「日本最南端のウリハッキョ」。
九州各県からここ福岡ハッキョに希望を託し、
子どもを通わせた同胞たちがたくさんいたんです。

行事も終わりに近づいた頃、
実行委員の一人のアボジが、
「10年後には、自分が実行委員長を受け持ちたいと思う。
それまで、トンポたちみなの力で児童の数をもっと増やして、ハッキョを輝かせよう」
とあいさつ。
50年の歴史を祝いながら、来たる60周年という未来を展望する。
こういう「つながり」が感じられる、福岡ハッキョのあたたかさに、
たくさん力をもらいました。
※写真アップできないでごめんなさい(里)

新書・『「戦地」に生きる人々』

2010-10-18 09:10:21 | (里)のブログ
最近、『「戦地」に生きる人々』という本を読みました。
フォトジャーナリストとビデオジャーナリストで作られた集団―
「日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)」による
取材報告集です。


チベット、ビルマ(ミャンマー)、マーシャル諸島、ハイチ、チェチェン、レバノン、パレスチナ・ガザと
それぞれ違う国や地域を取材した7つのルポ。

中国の少数民族抹殺政策の下で、
独特な宗教も文化も消されようとしているチベットの人たち、

原水爆実験で汚染された島で、
実験台のように扱われたマーシャル諸島の人たち、

毎日のように砲撃や爆撃にさらされているレバノンの人たち・・・


「少数者」が当たり前のように迫害される絶望的な現実の中、
「故郷に戻るためなら飢えてもいい」と話す人々の「たたかう」生きざまから
読んでいるこちらは「人間の尊厳」についてすごく考えさせられたし、
命の危険を顧みずに潜伏取材を重ねるジャーナリストの方たちの気概も感じました。


「真実とは一度知ってしまったら、決して知る前には戻れない―」(まえがき・堤未果さん)


読み終えて、この言葉の意味を
いち読者として、人間として考えています。
機会があれば、是非一度みなさんも読んでみてください。(里)

李冽理選手、世界を獲った!!

2010-10-04 09:09:30 | (里)のブログ
ボクシング前日本フェザー級王者の李冽理選手が、
このたび、見事世界チャンピオンの座を勝ち取りました!

先週の土曜に後楽園ホールで行なわれた
世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、同級王者のプーンサワット選手(タイ)を
3-0で下したんです!

洪昌守に続く、2人目の世界チャンピオン、
それも朝鮮大学校卒業生としては初の快挙を成し遂げてくれました。

私も実際に試合を見守っていましたが、
すごい試合でした。

1R目は、通称「戦車」と呼ばれるプーンサワット選手の強さを
目の当たりにさせられる感じがしました。
ジリジリとひたすら前進×2、
体格は小さいんですがどっしりしているというか、
かなりの手強さを予想させる圧倒感に、
見てるこっちの身がすくむ思いでした。

変化が起きたのは5R目。
李選手の打ったパンチがヒットし、
相手は左目の上から流血。
会場の「レツリ!」コールは一層盛り上がります。

しかしやはり王者。
6R目からは反撃が始まり、激しい打ち合いに。
でも、相手に比べ身長が高くリーチが長い
李選手の体格が活きていました。
常に攻めの姿勢を崩さない王者を相手に
フットワークを巧みに使ってリングの上をずっと動き回り、
相手に決定打を絶対に許さないんです。
とくにリングの端に追い込まれた時の安定した防御は
素人の私から見ても素晴らしいものだったです。

序盤はやや相手に圧倒されていたような印象を受けたのですが、
本当に、徐々に確実に李選手のペースになっていって、
確実にポイントを稼いでいきました。
そしてついに――!
初挑戦にして世界チャンピオンの座を奪い取ったんです!

約800人の応援団はみな歓声をあげ、
私もその光景に自然と涙がこみあげてきました。
李選手の闘いぶりそのものから、
本当に大きな感動をもらいました。

泣きながら
「人生の全てをかけて闘いました」と話した李選手。
チャンピオンベルトは少し重すぎると感無量なようすでしたが、
リングの上で最後まで勇敢に闘い抜いた彼には、
そのベルトは十分ふさわしかったと思います。
これからも、みんなで変わらぬ声援を送り続けましょう!(里)



長寿連載☆「今月のピョンアリたち」

2010-09-27 09:11:02 | (里)のブログ
イオにいろんな連載企画がある中、
結構人気が高いのが「今月のピョンアリたち」です。
イオを読んだことがある方はご存知の通り、
毎月赤ちゃんの写真でほのぼのさせてくれるページとなっています。
(きっと、来年も続く企画だと思います…よ。笑)

あのページを担当しているのは私なんですが、
最近よく「うちの子(孫)はまだ出ないのか??」という
連絡を頂くことが多くて、
こちら側としても大変申し訳ない気持ちでいっぱいになります。

最近、送られてくる赤ちゃんの写真が多くて、
写真を送ってから掲載されるまで半年以上かかる事態となっています。
これを受けてこの1年の間に3回ほど
「今月のピョンアリ拡大版」と題して
1Pを2Pに拡大して調節したりもしました。
その間も、写真はどしどし送られてくるので(コマッスムニダ)、
効果があったのかはさておき。

とりあえず、こちらが気をつけたいのは、
写真を送った時は満3才でギリギリ掲載できる年齢だったのが、
半年経ってしまって4才になっちゃった!
…なんてことのないようにすることです。
送られてきた順番で掲載させていただきますが、
前述のようなケースの場合は、
前倒し掲載もありえます。

あと、写真を送ってくださる読者のみなさんには、
必要事項の記入モレがないようにして頂けたら幸いです。
「名前の由来」のはずが、その子の特徴が詳しく書かれていたり、
とくに多いのは両親の年齢の記入モレ。
そういう場合は確認の電話を入れています。
おまけに電話番号も書かれていない場合は、
手紙を出して確認する時もあります。笑
こうなると、またどんどん掲載が遅れる原因となってしまうので、
正確に必要事項をご記入の上、
これからも可愛いピョンアリたちの写真を
ぜひイオ編集部まで送ってくださーい!!(里)

焼肉っていいな♪

2010-09-13 09:00:00 | (里)のブログ

記録的な今年の猛暑もひと段落しそうなこの頃。

おいしいものがたくさん食べたくなる秋がやってきますね。

ここ数年、自分の味覚を広げることの楽しみを覚え、

食わず嫌いを克服していくうちに、

好きな食べ物がより多くなりました。

 

でも、「今日は本当においしいものを食べたい!」という時は、

相変わらず焼肉に落ち着いてしまいます。

 

(↑先週、静岡でお昼に焼肉を頂いた時の写真です)

 

焼肉屋へは主に家族で行くことが多いですが、

最近ではもっぱら

三河島の「加倻」という店にはまっています。

良い肉使ってるのに意外と割安で、

コストパフォーマンスの満足度がかなり高いです♪

 

焼肉のお肉といえば、基本はカルビやロースの赤肉かと思いますが、

私は脂ののった柔らかいカルビが一番好きです。

定番の甘めのタレで食べるのもいいんですが、

できれば辛めの味付けで食べたいのが本音。

そんな時は、新宿の味楽亭に行きたくなります。↓

ご覧の通り、ここのカルビは

辛~いタレで濃い目に味付けしてあって、

ご飯がすすむ②!!

 

 

そして私がいま注目しているのは、

「ミスジ」と言われる部位のお肉なんです。

↑霜降り度合いがすごいです・・・。

ミスジとは肩バラの一部で、

一頭からほんのわずかしかとれない希少なお肉だそうで、

とろけるような味わいなんだとか!

恥ずかしながら私、まだ食べたことがないので

近いうちに早く食べたいと思います。笑

 

とにもかくにも、

涼しくなってきたと同時にむしょうに焼肉が食べたくなったので、

こんなブログになってしまいました。(里)


九州の中の朝鮮をたずねて(佐賀)

2010-09-06 10:13:50 | (里)のブログ

さて、勝手に始めたこの「連載」もやっと最後になりました。

「佐賀」といえば、「焼き物」。

有田焼きとか唐津焼きとかみなさん知ってるかと思いますが、

佐賀はこのように焼き物文化が花開いた場所です。

そしてこの文化は、何を隠そう朝鮮半島から伝播されたもの。

そんな佐賀の代表的な3箇所に、行ってきました。

 

●有田

↑まずは有田の町から。

古い趣の家屋がたくさんあって 

雰囲気があります。

いつもはこのように少し閑散としていますが、

 

↑年に一度、陶器市のシーズンは人、人、人、とすごいらしいです。

 

↑有田焼なら、お店などにいつでも並んでいます。

値段はピンキリ・・・。

↑有田焼が使われている風鈴もありました。

 

町は有田焼にあふれているわけですが、

この有田焼を作ったのは、李参平という朝鮮人だったのです!

彼は豊臣秀吉の朝鮮侵略の際、

日本に連れてこられた陶工でした。

 

そこで、彼が祀られている陶山神社へ行ってきました。

その中に、「陶祖・李参平碑」があるというのです。

↑まずはこの緩やかな坂を進みます。

奥の方にも結構続いています。

↑やっと李参平の碑が見えてきた!(まだまだ階段上る)

あと少し・・・。(そろそろ息が切れてきました)

 

↑ついに到着!

手前にある階段を登りきり、

左手を見てみると、

↑絶景の「有田ビュー」が見えました☆

こんなに高く、空気が澄んだところに碑が建てられたなんて・・・

かつて日本に拉致されてきた陶工・李参平を憂う気持ちとともに、

彼が残した功績の大きさが誇らしく思えてきました。

 

●伊万里

↑お次は、お隣・伊万里の大川内山エリアへ。

ここは有田焼を管轄していた鍋島藩直営の藩窯があったところ。

ここで朝廷などに献上する最高級の焼き物が焼かれたとか。

↑大川内山入り口にある橋は陶器の素材でコーティングされていました。(豪華~)

↑橋の上にくっついていた伊万里焼。

「秘窯の里」っぽさがぷんぷん漂っています!

 

一方、ここにもやはり朝鮮人陶工たちの足跡が。

名もなき陶工たちの無縁仏搭が建っていました。↓

 

 

●唐津

 

最後は玄界灘を抱く唐津へ。

↑ざらっとした土の感じが素朴な唐津焼。

これもルーツは朝鮮半島にあるんです。

有田、伊万里と同様に、

現在も多くの窯元がある唐津では、

ユニークな窯跡が残されていました。↓

「連房式登窯」といって、自然の傾斜を利用して、

一度にたくさんの焼き物をつくれるものだそうで、

朝鮮半島から日本にもたらされた一つの技術なんだとか。

ここへの行きかたは唐津駅構内の観光案内所で教えてもらえます。

(とても親切な方がいます)

 

そして九州の旅をしめくくるため、玄界灘を見にいくことに。

「海岸の方へ」という漠然とした考えでバスに乗ったのですが、

↑少しイメージと違ったんですね。

これでは普通の海水浴場じゃないかー!

もう少し壮大に見える場所がないかと考え、

「唐津城に上ろう」と思いつきました。

高いところから違ったアングルで撮ったらいいんじゃないかと思い。

 

またまたバスで唐津城へ。↓

移動の疲れと暑さで少しバテ気味だった私は、

片道100円のエレベーターを使って天守閣まで上りました(笑)。

そこから見えた景色がこちら↓

(・・・まぁ、さっきのよりはいいんじゃないでしょうか☆)

冬とかのほうが見通しがもっといいんでしょう。

でも、高いところだけあって吹く潮風が爽快でした。

この海の向こうから祖先たちが渡ってきたのか・・・と、

しばし思いにふけった後、帰路についたのでした。

 

 

みなさん、九州に行く際には、

イオ9月号の旅特集をちらっと思い出して、

一箇所でもいいので朝鮮とゆかりのある場所をめぐってみてくれたらと思います。

いろんな場所に、物に、身近な朝鮮が詰まっています。

美術館やギャラリーめぐりもステキですが、

たまには実際に外へ足を運んでみるのもいいのではないでしょうか♪(里)

 


高校無償化適用を前に

2010-08-30 09:14:34 | (里)のブログ
朝鮮学校への高校無償化制度の適用が、
おおむね決まったと思えた矢先、
最後の最後になって、
また不穏な動きが出てきたようです。

高校無償化の問題をめぐっては、
たくさんの日本人たちも「おかしい」と声をあげてくれています。
「日本の民主主義の根底を揺るがしかねない問題」だと、
自分たち自身の問題として取り組んでくれています。

そこで耳にするのは、
「朝鮮学校の生徒たちがふびんでならない」
という意見です。

先週金曜日、日本の市民団体が主となって
文科省と内閣府に対する要請行動と院内集会が行なわれたのですが、
その場でもそういう声があがりました。

しかしとあるオモニがこう言いました。
「私は自分の子どもたちを、ふびんだなと思ったことは一度もありません。
今のような時代の中、自分の祖父母の歴史を学び、
自分たちの将来を真剣に考える子どもたちが、
日本にどれくらいいるんでしょうか」



私はその時、少しはっとしました。
上手く言えないんですが、
朝高にかよう生徒たちが
かなしく語られるのは、
すごく違和感があるんです。
自分たちは朝鮮学校に決して悲観的に通ってる(あるいは送ってる)んじゃなく、
そこにしかない価値を見出しているし、
堂々と自信もってるんだ、って。
もちろん、先の「朝鮮学校の生徒がふびんだ」と言った日本人は、
政治的な問題に翻弄されている生徒たちのことを案じて発言したのですが。

ウリハッキョに対するマイナスイメージがつくのは嫌だ―、
それは、実際にウリハッキョに通っている生徒たち、
そしてその保護者たちも感じていると思います。



本当に言葉足らずでうまく言えないんですが、
相変わらず公然と差別を容認する政府の態度とともに、
私たちは自分たちが守ってきてこれからも守っていきたい大事なものが、
なんだか否定されてるかのような不安も覚えるんだと思います。

「私たちの存在を否定しないで」と訴えた朝高生がいました。
高校無償化適用は、
民族教育を守るための一つの通過点にすぎないと思います。
高校無償化適用を前に、
いま一度、
この問題が持つ大きな意味を考えています。(里)


九州の中の朝鮮をたずねて(大分)

2010-08-23 09:57:19 | (里)のブログ

今回は前のブログに続き、

「九州の中の朝鮮」パート2、

大分県編です。

まずは、「宇佐神宮」(宇佐八幡宮)からスタート!

 

最寄りの駅はJR宇佐駅。

駅に着いた時のアナウンスが忘れられません。

「うさ~~、うさ~~」と、

「さ」にアクセントが入ったイントネーションに、

はじめは驚きました。笑

 

早速、宇佐神宮へ。

大ーきな鳥居をくぐって最初に目に入ったのは、、、

 

↑可憐な蓮の花でした。キレイです。

 

その先へと進むと、

↑鳥居が2つも!

↑最初は左側の鳥居から。

鳥居をくぐって参道を歩いていくと、

 

 ↑上宮に辿り着きました。

そしてさらに進むと

 ↑楼門。この中に本殿があります。

宇佐八幡神のルーツは、

朝鮮半島で祀られていた祭神だったという説があるそうです。

なんでも、宇佐の地に古来から居住していた

朝鮮半島からの渡来人氏族たちと関係が深いことが主な理由だそうです。

調べるうちに、とても謎が多いことがわかりました。

取材過程で大分のとある学園の学長さんともお会いする機会があり、

その方から、ほかにも興味深い大分県と朝鮮半島のゆかりを

教えていただくことができました。

 

 

さて、次は姫島という場所をめざします。

宇佐駅からバス(1時間に1本くらい)に乗って、

国東半島の端まで行きます。

1時間くらい揺られ、途中乗客も結構乗ってきましたが、

みんな途中下車していき、

終点の伊美港に着いたころには

私ひとりでした。

でもまぁ、ステキな車窓を楽しめました。

 

いざ、フェリーへ乗船! ↓

フェリーに揺られること約20分・・・

 

↑姫島港が見えてきました!

港に降り立つと、数軒レンタサイクルの店がありました。

まずは自転車を借ります。

少し椅子が低かったですが、そこはガマン。笑

 

↑こんな「サイクリングロード」がずっと続きます。

 

↑途中、姫島海水浴場も見えます。

子ども数人が遊んでいました。

 

初めての道だったのと、海風とでなかなか進めず

30分ほど経ってようやく目的地へ。

目印となるのが左手に見えてくる建物。

 

↑姫島村健康管理センターです。

そしてそのすぐそばに

 

↑比売語曾神社(ひめこそじんじゃ)があります。

 

ここに祀られている神、すなわちここ姫島の神は、

朝鮮半島からやってきた童女だったのです(日本書記にある伝説)!

↑ここに書いてありました。

 

横には「拍子水」という湧き水も。↓

↑触るとひんやり気持ちいいです。

お姫様(先の比売語曾の神)がおはぐろをつけた後、

口をゆすぐ水がなく、

手拍子を打ったところ水が湧き出したのでこう呼ぶそうです。

前に紹介した健康管理センターでは、

この湧き水を温めた温泉に入ることができます。

 

 

大分の最後は温泉地・別府へ。

ここでは最近にわかにその名を轟かせている

「別府冷麺」を味わいます。

朝鮮に生まれ、

祖国解放後に旧満州から日本へ渡ってきた

在日コリアン1世が広めた味です。

↑「春香苑」で本家本元の味を楽しめます。

ほかにも別府市内には「別府冷麺」と銘打って

自慢の冷麺を出す店が多いので

ぜひ食べ歩いてみてはいかがでしょうか。

こんな夜景も楽しみながら。笑↓

 

大分県内の主な移動は、

この「特急ソニック」にお世話になりました。↓

見た目も中身もスタイリッシュで、

とても快適でした♪(里)


九州の中の朝鮮をたずねて(福岡)

2010-08-16 09:00:00 | (里)のブログ

みなさん、お盆休みいかがお過ごしですか?

今日のブログはわたくし(里)が行ってきた、

九州の中の朝鮮とゆかりの深い場所を紹介していきたいと思います。

今回は福岡です。(大分、佐賀と書いていくつもりです、多分。)

 

ここは「学問の神様」で有名な、大宰府天満宮。

「梅ヶ枝餅」とかが名物です。

まぁ今回の本当の目的地はココではなく、

 

 

 

ココでした。↓↓ 

大宰府駅からタクシーに乗ってたどり着いた、

大野城跡・「百間石垣」(ひゃっけんいしがき)。

大野城とは日本最古の朝鮮式山城で、

その城を取り囲む城壁がこの「百間石垣」。

ただ、高いところにそびえ立っているため、

写真を撮るには遠い・・・。

これではダメだと思い、階段を登って近づくことにしました。

誰もいないので、重いカバンは下に置いたままにしておきました。

途中、下を見下ろすと、足がすくみそうになる・・・

とにかく、こんな谷の合間みたいなところに

石垣は建っていたのです。

(ちなみにここ、携帯の電波はつながりません)

↑望遠レンズを使うとこれくらい迫ることができました。

 

↑ちょっと引いて撮ったらこんな感じ。

 

↑ちゃんと説明が書いてある掲示物も。

 

↑少し違うアングルからもパチリ☆

思ったよりもスケールの大きな建造物でした。

 

 

次は、ところ変わって「板付遺跡」(いたづけいせき)へ。

日本の弥生文化発祥、

すなわち稲作農耕文化がはじまったルーツが

ここにあると言われています。

↑団地が立ち並ぶ住宅街の一角に目印がありました。

↑中へ入ってみると広い公園のような・・・

そしてよく見ると、

弥生人が暮らしていた「竪穴住居」が

リアルに再現されていました。

福岡空港が近いので、

ときどき轟音とともに飛行機が飛んでいく光景も、

なんだかミスマッチで不思議でした。

↑当時の水田も再現されていました。

この地に稲作農耕の技術をもたらしたのは、

朝鮮半島からの渡来人だったんです。

あまりにも遙か昔のことなので、想像すらできませんが

地図上で朝鮮半島と日本列島を見れば、

その近さから往来があったことは納得できます。

よく、九州北部の海岸には、韓国からの漂着物がたどり着いていますし。

余談ですが板付の集落一帯では現在も、

「どこを掘っても土器やら何やらが出てくる」そう。

そのため、家を建てたり壊したりする際には、

必ず「発掘作業」をしなければ、先に進めないとか。

タクシーの運転手がこぼしてました☆

 

 

最後は、「志登支石墓群」(しとしせきぼぐん)へ。

JR「波多江」駅から田んぼが広がる道へと抜け、

歩き続けると表札があり、曲がってさらに進むと

こんなものが。

確かにここが「志登支石墓群」であることが確認できますが・・・

一体どこからどこまでがそうなんだ??というギモンが。

よく見てみると、

↑奥にはひっそりと碑が建っていました。

「史跡・志登支石墓群」と書いてあります。

そしてその手前には、

↑支石墓がありました。

支石墓とは朝鮮半島南部に多いもので、

副葬品として、朝鮮半島で多く発見された

磨製石鏃などが出土しているそうです。

 

 

みなさん、なんとなくお分かりいただけましたか?

ブログではこれくらいしか紹介できませんが、

もっと詳しい事柄については

イオ9月号(8月下旬発売)でご確認ください。

次回は大分県版を書きます。(里)